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リコリス・ピザのmmmのレビュー・感想・評価

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)
3.9
1970年代のロサンゼルス・サンフェルナンドバレーが舞台

子役として活躍、自信家でビジネスにも手を出している
ゲイリー・ヴァレンタインは15歳の高校生
将来が見えぬまま、漠然とした不安カメラマンアシスタントをする
アラナ・ケインは25歳
そんな2人の出会いから始まるお話

単なる恋愛映画と思いきや、それだけではなく、
自分のコンプレックスだったり、思うようにいかないことの繰返し
走ったり止まったり…青春も人生もそんな感じだよねという作品でした。

ゲイリーのこと「このクソガキめ!」と何度となく思いましたが(笑)
一生懸命かっこつけようと思う姿は健気だった。

劇中、若い2人は存分に馬鹿をやって突っ走っているのだけど、
その中に垣間見れる寂しさや不安がなんとも切ない。

対比するように現れる、ショーン・ペン、トム・ウェイツ、
ブラッドリー・クーパー他豪華キャストが
存分に遊び倒しているのも面白かったな~。


全編にわたって流れる曲の数々(音楽はジョニー・グリーンウッド)や
衣装、ポップな装飾、車…隅々まで70年代を再現しているようで、
こちらも見どころ。
オイルショックとか時代背景も、おそらく事実に基づいてみたい。

ちょっと長めに感じたのと、ストーリーのとっ散らかり具合は
好みがあるけど
個人的には、ブラッドリークーパーの大暴走にもっていかれてしまいました(笑)



■おまけ
ゲイリー・ヴァレンタインを演じるクーパー・ホフマンは
PTA作品の常連俳優だったフィリップ・シーモア・ホフマンの
息子さんだそう。
アラナはバンドマンだし(PTAが担当したMVもあるみたい)

本作で俳優デビューをした若手をメインに、
超ベテラン勢もキャスティングし
若手に映画のバトンを渡すような(←あのバトンじゃない)
一面もある作品なのかもしれない。
mmm

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