安堵霊タラコフスキー

リコリス・ピザの安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)
4.7
PTAの作品でも好き度はかなり方かもしれなくて、正直ここまでとは自分でも思わなかった。

PTAは重めのと軽めのとで作風が大まかに二種類に分かれ、これはどう考えてもブギーナイツ やパンチドランクラブ同様の後者だったのだけれど、予告で感じた以上に原点回帰性が強く出た内容になっていたのでそれだけでも好印象甚しかった。

70年代が舞台だけあって撮影もかなりアメリカンニューシネマ時代感が出たものとなっており、タクシードライバーやらアニーホールやらが好きな身として映像面も琴線に触れることと相なった。

クライマックスまで付かず離れずを繰り返す変梃な恋愛模様も他の作品であまり見られない魅力と化していたが、主役の二人のおかげでその魅力が更に増しており見事と言わざるを得ない。

映画の日に注目作が多数公開されたので有給を消化し色々鑑賞したけれども、案の定というか一番良いと思えたのがこの作品だったので、上手い具合に時間を調節して最後に回して正解だったと言いたい。