眩くてクラクラするような冒頭の出会いのシーンから引き込まれて、個人的にベスト級のスイートなエンドクレジットまで好きが詰まった作品。
ポール・トーマス・アンダーソン監督が生まれ育った街を舞台にしているということで、アットホームな雰囲気を感じつつ、PTA作品らしい風変わりな世界観も健在。
青春時代の儚さや特権性みたいなものを描くのではなく、ただもがき生きる人間模様、なんでもない日常にある波乱や感情の揺れを監督自身の経験を題材にして描いているように感じた。
役者になるつもりがなかったフィリップ・シーモア・ホフマンの息子クーパー・ホフマンを監督が口説き落としたというエピソードだけで胸熱なんだけど、彼の演技が素晴らしい。父親譲りの存在感...
走っているシーンが多いのも印象的で、その一つ一つに歓喜や焦燥、希望を感じた。
自分はこんなものじゃない、何者かになりたい、という自意識のゆえ同世代から孤立し苦悶する、もう一人の主役アラナ・ハイムもクール。
ファックオフ!ティーンネイジャーズ!