社会のダストダス

リコリス・ピザの社会のダストダスのレビュー・感想・評価

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)
3.5
祝☆ポール・トーマス・アンダーソン作品初鑑賞。

フィルマで皆さんのレビューを読んでいると、よくPTAという単語を目にしていた。それを見るたびに、「PTA?教育委員会?この文脈でなぜ…」と不思議な気持ちになっていた。監督の頭文字をとった略称だったのですね。お世辞にも教育機関推奨の作品とは思えなかったので、これでようやく謎が解けた。

ポール・トーマス・アンダーソンの名前自体は知っていたけど、今まで何となく敷居が高そうなイメージで避けてきてしまった。賞レースの常連さんの作品を一般ピーポーの私が観ても果たして面白いと感じるのだろうか。面白いとかつまらないとかハッキリしていたらまだしも、感想が“無”だったらどうしよう。

そして肝心の作品は、なるほど、まあまあ面白い!(薄い感想)

最近は選んでいるわけでは無かったけど、何かと男女が素っ裸になる作品が多かったので、そういう意味では健全なラブストーリー。…と思ったけど、下ネタが強烈という感想の人もそれなりにいたから、私の下ネタ許容センサーが壊れていることに気づいてショックを受けた。

このところ観る作品、走る映画率多いなと思っていたけど、その中でも本作は断トツで走るシーンが多い。やっぱり走っているシーンをスチル画像として切りぬける映画は、それだけでも爽やかな印象がある(勝手な解釈)。諸説あると思うが個人的には今年観た中で最も毒の無い恋愛映画だった気がする。主演二人はそこそこ性格の悪いこともしていたのだけど、笑って観れる微笑ましさがあったので良かった。

これでこちらが勝手に抱いていた苦手意識を克服できたかと、PTA氏の過去作ラインナップを確認してみる。うーん、やっぱりまだ何となくハードルが高そうに感じる。今作はピザだったし、美味しそうな名前だったから何となく観てみようと思ったが…まあ、そのうち少しずつ観てみよう。