ハヤト

リコリス・ピザのハヤトのレビュー・感想・評価

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)
3.5
んんん、何なんだこれ。
面白いかと聞かれたら正直微妙で、終始イライラしてたなぁと。

学生の男の子が、学校に証明写真を取る仕事にやってきた助手の女の人に惚れて口説くところからストーリーは始まっていくんだけど、そこの2人のやりとりが妙にむず痒いというか恋愛下手がかわいらしくって観れた。ただ、後半になっていくにつれ女のほうがつまらない日常を脱して何者かになりたいばかりに色んな人間を取っ替え引っ替えくっついては自分の期待したものじゃない人間だったらすぐポイ(恋愛的な付き合うじゃなくて、大したことなかったらすぐ切るような感じ)結局25歳で高校生と付き合って、もう一回彼の側から人生をやり直したかったんだというのに気づいた。
痛々しい、でも何かムズムズ来るものがある。
男のほうも、別に大したことはなくて(そもそも劇中でトントン拍子に事が運んでいくし、途中のシーケンスが意味わからないというかどうも回収されずに終わるのがすごい気になる)彼はやっぱりまだ子供だから彼女が見せしめ的に他の男に寄っているのを見て「じゃあこっちだって」と女とイチャイチャしたりする訳で。
何なんだろうこの映画。魅力なのかなんなのか分からないし、正直好きな映画ではないんだけど、もう一度人生をやり直したいと思う人はきっと多いだろうし、映画というフィクションを使って2時間だけ観客を若い頃にタイムスリップさせて人生を味合わせたのは素晴らしい。だからこそ70s80s風なのが活きてくる。観客の50代が青春を謳歌したあの頃がスクリーンの向こう側にある。そして救いようのないバカとバカの痛々しくて羨ましい未来に幸あれと思わずに居られなかった。

あれ?おれすげー楽しんでない?😂😂
ハヤト

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