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ゴッドファーザーPART IIIのmizukiのネタバレレビュー・内容・結末

ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

はい、評価はあまり芳しくなかったようですが個人的には三部作を締めくくる完璧な映画に感じました!

なんで評価低かったんでしょう?って考えたんですが、多分この映画を他の2作から切り離してみるとこの映画自体はこのシリーズの主人公マイケルに関してプラスとマイナスの観点からなんの変化も見せてくれてないんですよね〜。

過去の罪に苦しみ贖罪を願いむくわれることなく過去の罪ゆえの代償を支払わされ当初よりさらに絶望を感じ死んでいく。マイナスをなんとかしようとしてもっとマイナスになる。そりゃつまらんわってなりますよね笑笑

だけどこの映画を1、2を含める一つの完結したストーリーの第三幕に位置付けると全然変わって見える気がします。

1はプラスへ、2を境にプラスからマイナスへ、3でよりマイナスへ、と見ると全体としてプラスからマイナスへの悲劇のストーリーになるので普通に自然なストーリー展開に見えます。でもこれ見ると一見2でマイナスへ落ちてるんだから3がいらないのでは?と思えますが、たしかに3はなくても問題ないストーリーであることは否めないと思います。ただやはり3という数字はバランスよく物語を展開できると思いますし、2ではまだ落ち切っていない、落ちる前兆が見えるという程度だと思うので3でどん底へ、というのは、なくてもいいけどあってもいいストーリーであり、まだマシという状態からさらにどん底に落ちるのは全体の流れと2の続きを考えると自然でこのシリーズの価値を一切落とすことがないと思いました。

2の最後の暗示、そして誰もいなくなったみたいなシーンがありましたがコニーとトムもいなくなるの?って少し3への不安がありました。トムはすでに死んでるのかな?でてこなかったですし、コニーには兄の死を伏せた上での関係なのでまぁ確かにマイケルとの関係は断絶に近いのかもしれませんね。

ガルシアのキャラへの後継、ダイアンキートンとの仲直りなど最後の絶望感を際立たせるようなコントラストととなる少し見える希望のようなストーリーは本当にいやらしく効果的でよかったです!希望が見える分絶望感は大きくなりますからね〜(シンミリ)

ただ、自分はこの三作を一気に見たので、全体の内容として捉えやすかったですけど、2と3の公開の間はとても長い時間が空いていて3をどうしても1、2と繋げやすいとは言えません。なので戦略的な観点で言えばコッポラ監督のミスかもしれないですが笑笑 でも3の最後でのダンスシーンはおおってなりました!前作を通して権力に対する代償の物語なんだとあのシーンを見て一発でわかるように、1、2と繋げられるようにつくってあるんですからやっぱコッポラ監督は天才だと思いました!笑

ソフィアコッポラはこれ以降確か二度と演技をしていなかった気がします。この時相当バッシングされたのが原因でしょうね〜。アルパチーノ、ダイアンキートンなどといった大役と比較されているんですからかわいそうですね。ネイティブ的には眠そうな発話でとても不自然らしいです。でも多方面で才能を発揮してらっしゃいますね!ロストイントランスレーションは好きな映画です!笑笑
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