マフィアのドンパチ描写よりも悲劇の人間ドラマという点に比重を置いて作られている。
爺さんになったマイケルなんざ見たくない。
アンディ・ガルシアの演技が薄っぺらい。何か鼻につく。
ソフィア・コッポラがブス。
ラストシーンがあざとくて萎える。
…などと散々な言われようだが、基本的には、パート1とパート2との比較論において詰まらないと言われてしまうのが常である。
果たしてパート3は本当に詰まらないのだろうか?
そんなことはない。3は3で非常に完成度が高い。
「親の因果が子に報い、因果が巡る」というのが、ゴッドファーザーシリーズの底流に流れるテーマだとすれば、このパート3こそはそれを最高の形で表現した作品だったと言える。
しかし、1と2が名作過ぎたことが皮肉にも最高傑作たる3から精彩を奪ってしまったのである。
私にはそれが残念でならない。
1と2の比較において見るのではなく、1、2、3を一塊のドラマと思うつもりで鑑賞すれば、3が決して駄作ではないことが分かるのではないだろうか。