りさぴょん

その日の夜明けのりさぴょんのレビュー・感想・評価

その日の夜明け(2021年製作の映画)
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赴任した地で通された広い家。海の近くで、お手伝いさんもいる。トイレは離れている。
ピアノでもオーケストラでもない、みんなは好まない独特なこの土地の音楽を聴いた瞬間に魅せられ、さらに毎朝トイレ掃除に赤い布を靡かせてやってくる不可触民の女性が気になって仕方がない。
偏見なくこの未発達な土地の文化や人間に興味を持つパブロは善い人間のように見えたが、元妻の登場や不可触民との接触により、ただのエゴイストへと見え方が変わる。
最後に自分が箒を持ちバケツを頭に乗せ歩いたのは、せめてもの償いの気持ちだったんだろうか?
自分の文化圏では実感できないけど、下級民族との関わりは、優しいお手伝いさんが呆れて出ていってしまうほどのことだったのに驚いた。
夜明けは薄明るくいつでも美しいけど、みんなが美しい気持ちで新しい日を迎えるわけではないね。
それぞれのキャラクターもわかりやすく、珍しいスリランカ映画、滑り込みで選んで見れてよかった。