「唄わない『コーダ』」
「今、一番応援したい17歳を更新」
「『ドライブ・マイ・カー』よりも断然コチラじゃないですかアカデミーさん」
「次世代の是枝イズムじゃないですか川和田さん」
「徹底した現実主義と丁寧な心理描写と
その全てを繊細に表現する主演の嵐さんがケタ違い」
「しかもファミリーでこんな演技出来るんですか」
「難民、貧困、分断、マイノリティ、アイデンティティ、イジメ(差別)」
「今、観るべき一本」
「ただひたすら儚くて美しくて苦しい」
「……ので笑いどころがあれば最高傑作でした」
NHK恐るべし。
新人監督作品とは思えない。
あらゆる要素で現行の邦画界と一線を画す、
世界に向けて発信すべき映画。
日本人にしかこの作品は撮れないだろうし
主演は嵐莉菜さん以外ありえない。
脇のキャストもベストです。
圧倒的な濃度の【現実】と
説明要らず、ノーモーションの【むき出しの感情】が
ボディーブローと絞め技の応酬。
どこまでも不安と理不尽が付きまとう境遇は
現代の【家なき子】。
薄曇りの未来の先に青空は見えるのか。
ってかこれ『Coda』ですやん。
ただひとつ、
紛れもなく名作で傑作ですが
シリアスが強めでギャップが控えめだったので
下世話手話では無いにしろ
クスクス笑いが欲しくなりました。
ときめきキュンキュンや
ほっこりニヤニヤはあったんですけどね。
まとめると
まだ知らなかった現実と
進行形で苦悩しているヤングケアラーさんと
分断された社会とコミュニティを的確に冷静に
教えてくれる、
問題提起と物語のバランスが非常に優れた作品です。
鑑賞後はきっと
『ベイビーわるきゅーれ』級に
「オススメしたい」
「１人でも多くに観て欲しい」
「こんな少ない上映回数はけしからん」系の
謎の使命感に駆られますよ。
