ごっちゅん

マイスモールランドのごっちゅんのレビュー・感想・評価

マイスモールランド(2022年製作の映画)
4.3
"しょうがなくなんかないよ"

国、家族、自分の居場所、、🌳

クルド人の家族と共に幼い頃から日本で育った17歳のサーリャ。難民申請が不認定となったことで、彼女の生活は一変する…

ここ最近、重要なトピックとして認識されている難民問題を映画としてでも触れられたことはすごく意味のあることだと思った。

自分ごととして考えられず、どうしても関心が薄れてしまうし向き合う機会もない。
でも、自分の周りにサーリャのような人がいたらどうだろうか、
適切な言葉をかけられるだろうか、
些細な変化に気付いてあげられるだろうか、
寄り添ってあげられるだろうか、、、

皮肉たっぷりのお・も・て・な・し。
言葉の意味とはかけ離れた現実は、ガラスの壁の向こうから聞くと全く笑えない。

後半は本当に胸が苦しかった。
こんな理不尽な現状が事実として存在すること、そしてその事実を知らない自分に対して悲しくなる。😞
トッピングは3つまでねと言って、家族で食べたラーメンの味は忘れられない。🍜
ささやかなあの幸せな瞬間は相当なインパクトでした。

橋の下でバイト先の男子と話すシーン好き。この距離感だからこそ深い話もできたんかな。

"大丈夫"
泣きながら聡太くんに伝えるシーンはもう辛い😭
そうやって自分にも言い聞かせていたのかもしれない。

この映画自体はフィクションだけど、難民不認定から起こるこの事実は存在する、この日本で、すぐ近くで。

他者とのコミュニケーションの取り方含め、日本人は観て然るべきです。
ごっちゅん

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