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マイスモールランドのDのレビュー・感想・評価

マイスモールランド(2022年製作の映画)
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難民・移民問題と聞くと、ひと昔前は外国での出来事で、日本には関係ないという風潮であったが、現実でも目の当たりにしたり、こうして映画になったりすることで、ものすごく身近な問題だと再認識できる。

本作は、難民受け入れに消極的な日本とそれに苦しむ人々にスポットを充てた本質に迫った作品。

埼玉県川口市に住むクルド人一家が味わう苦難を描く社会派ドラマ、17歳の長女サーリャ(嵐莉菜)の青春映画の両面において秀でている。

在留資格を失った一家は埼玉県外に出ることを禁じられ、他県や都内へ出向くことは国境越えを意味する、そんなタイトルに込められた想いは切実だ。

本作で初監督作となる川和田恵真、映画初出演にして初主演となるビューティ、嵐莉菜が主人公・サーリャを演じ、その一家(父・妹・弟)は実際の家族が出演しているため、多民族感溢れるリアリティーさを醸していた。
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