praline

べネシアフレニアのpralineのネタバレレビュー・内容・結末

べネシアフレニア(2021年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

仮面男の無慈悲な殺しっぷりから、めちゃくちゃカッコいいジャッロな色づかいのオープニングでテンションMAX。

オーバーツーリズムという、日本も他人事ではない社会問題をはらみつつ、サスペンススリラーとしてもちょうどいいハラハラ具合。
観光客の騒ぎっぷりを見れば、まぁこうなってもしゃーないよな…とも思うし、かと言ってそれで成り立ってる生活があるというのもわかる。
そのあたりを代弁するキャラクターもいるのでバランスがいいなと。

仮面の匿名性とヴェネツィアの祭の華やかさの対比が、観光時とピンチの時とでは真逆に見えてうすら怖い。
かといってホラーやゴアに振り切りすぎず、観客に問題提起を投げかけ、余白を残すニヒルなラストも個人的には◎。
劇伴もジリジリと重めでイメージと相違なく、これはなかなかに佳作では。
さすがのイグレシア監督でした。
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