もとまち

オーガズム・真理子のもとまちのレビュー・感想・評価

オーガズム・真理子(1985年製作の映画)
3.2
平泉成「俺は変態なんだ」

満月の夜に男を狙う快楽殺人鬼の女と、ブドウ農園を経営するオッサン刑事が織りなすラブロマンス(?)。相変わらず平常から狂いまくっている桂千穂脚本。殺人シーンになると必ず現れるドでかい満月や、やたらクラシカルで大仰な劇伴など、往年の古典派ホラーを思わせる凝った演出が楽しい。ちょっと楳図かずおのホラー漫画を思い出す感じ。殺し方が小型のナイフで刺し殺すだけなのでスプラッターとしてはやや弱いが、最後の最後でインパクト抜群な噛み殺死が出てくるのは最高だった。それが既に怪物と化してしまった彼女が出来る唯一の愛情表現なのだと思えばちょっと切ないよな。ていうか、平泉成ってロマンポルノにも出るのか!って驚いた。
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