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レギオンの東京キネマのレビュー・感想・評価

レギオン(2010年製作の映画)
4.0
定期的にアメリカでは映画になってますが、恐らく、聖書の読み直しなんでしょう。その名もすばり「レギオン」(悪霊)の話です。三大天使のミカエル、ガブリエルは登場しますが、ラファエルは登場しません。あれ〜、どうしたのかなあ、と思っていると、実はウェイトレスのチャーリーが身籠った子供が実はラファエルだったんじゃないか、という話のようです。確信はありませんが。。。

私はキリスト教徒ではありませんが、非常に面白かったです。というより、キリスト教徒の原罪の話やら、悪霊の話やらが具体的に登場するんで、まあ、正直言えば、こんな窮屈な世界に生まれなくて良かったなあ、というのが本音なんですが、あくまでB級ホラーとして創っていますんで、理屈抜きで楽しめます。

話変わって、死んだ婆さんが、夏になると良く入江たか子の「化け猫」のモノマネをしていたのを、老婆グラディスの変身ゴキブリ走りを見て思い出しました。理屈抜きに憑き物狂いは怖い。もう、原体験で恐怖がインプットされているもんで、どうしようもなく怖いです。それ以外にも、チャッキーのようなガキが出てきたり、椿三十郎の居合抜きが出てきたり、十戒のような荘厳なシーンが登場したりと、いろんな映画の原風景も登場するんで、不思議な世界観が楽しめます。

まあ、良い役者を揃えて(ポール・ベタニーが特にGOOD!)、まじめに作れば、(失礼ながら)こんな良くある悪霊スリラーでも格調高く作れるんだという見本でしょうか。。。
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