日本人が行けない日本、国後島でロシア人がどんな暮らしをしているのか興味があった。
ゴミで溢れ、ひどい荒れ果てた地に成り果てていた。インフラ整備が行き届いていなくて、下水を海に流したり、農業もうまくいかず土地を持て余している様子。
うーん、これはショック。
廃墟や地中にかつての日本の名残を感じる残骸がある。日本人が住んでいた頃は、地の利を利用した農業を繰り広げ、賢く暮らしていたらしい。
「日本は記憶に刻むが良い。戦争の結末に議論の余地はない。」
「島を返還する理由などどこにもない」
ああ、絶対に北方領土は還ってこないでしょ。
政府側の人たちとは違ってロシアの一般庶民には、日本との条約締結を望み、日本人の高水準な技術力が欲しいと言っている人もいた。でもそれは、ロシアの領土を前提として、島を建て直して観光産業を発展させたいってことのように聞こえた。
不法占拠して日本が築き上げたものをすべて破壊したロシア政府。再開発されない荒地の中で貧しく暮らす島民。
島も島民も泣いているように見えた。
おばあさんの家のテレビに映った安部さんが、永続的な平和条約を訴えていた。
