逆鱗

消えない罪の逆鱗のレビュー・感想・評価

消えない罪(2021年製作の映画)
4.0
最小単位の共同体=家族はかくありき

人間は一人では生きていけない
(人間と漢字を定義した昔のヒトはさすが)

だから、共同体である、国に属し、組織に属し、そして最小単位の家族に属する

そして、共同体内のつながりが強いほど、共に繁栄し誰も見捨てないようになる

このつながりは最小単位の家族が最も強い
それは当然で自分の存在を無条件で認めてくれるからだ

他の共同体は、共同体への貢献度によって扱いが変わるため、そこに心理的な安全性は乏しい

本作の姉も妹を守る行為が、20年の服役だったのだろう
20年刑務所の中で、妹の幸せを願い続けて、模範囚として刑を一刻も早く全うし
また、家族で過ごせる日を夢見続けていたのだろう
これが最小単位で最強のつながりがある家族の力だ

ただ、このつながりが弱い家族もいるのは事実
本作でも弟の妻を寝取る兄が登場するし、今ある幸せが当たり前に感じて軽率な行動に至る人間もいる

最後に、消えない罪というタイトルも
原題のthe unforgivable もなんだかしっくりこないストーリーだった
どんな理由はあれ殺人はいけないことだけど、ストーリー展開からすると許されているような...
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