バンバンビガロ

ノースマン 導かれし復讐者のバンバンビガロのレビュー・感想・評価

3.9
ロバートエガ―ス監督によるノルディックファンタジー。
建付けとしてはファンタジー映画なのだと思うけれどファンタジー要素は結構注意深く現実と切り分けられてあるのでほぼほぼ純粋な歴史もの、時代劇としてみることもできる。
時代劇でしかも仇討ちとくればわざわざ類例を引くまでもなく古今東西いたるところで繰り返し述べられてきたエンターテイメントの最も基本の型一つであり、ある意味では手垢がついて埃のかぶったこのテーマに対して本作は掛け値なしの真っ向勝負で臨んでおりそれを見事に征服していると思う。
本作が描くのはその時代のリアリズムともいうべき野蛮でむき出しの血なまぐさい人間たちの姿。特に印象に残るのは最後の決闘の場面で、復讐の気高さも愚かさも、勇猛さも虚しさも、すべて纏って全裸で剣をぶつけ合う男達の姿に笑いすらもこみあげてきた。
バンバンビガロ

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