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ほとぼりメルトサウンズのmmmのレビュー・感想・評価

ほとぼりメルトサウンズ(2021年製作の映画)
3.9
とある冬の日。
かつて祖母が住んでいたという空き家にやってきたコトは
庭に段ボールハウスをみつける。
そこには見知らぬ老人が生活していた。
名前はタケさん。
タケさんは、日常の中の音を収集し“音の墓”をつくっているという。
そこに立ち退きを迫る業者さんが入ってくるのだが…

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なんとも文字で説明しづらいのは、物語をみているというより
一緒に行動しているような体感型の作品だったから。

利他的なコトちゃんとマイペースなタケさん。
そこに吸い寄せられてしまうように
距離を縮める山田君と浩子さん

日常の何気ない音は、実は大切なもので
それを集めていく中で、他人どうしが自然に馴染んでいく感じ。

心許せる人と食べるごはんは、格別に美味しい。

ちょっと不思議で浮遊感があるけど
夏の疲れになんとも優しい作品でした。

…とりあえずめんつゆにケチャップは夏のうちに挑戦しなくては。



◆おまけの話
上映後、監督とメインキャストさんのトークイベントがあり
この座組のマイペースさと和気あいあいとした空気を
直接感じて、なんだか納得。
鈴木慶一さんが音に関する話をされる中で、
録音しているときに家族の声など邪魔が入ってしまう話が
なんだか懐かしかった。
私は当時飼っていた犬が吠えて困ったなぁ。
当時は失敗だったわけだけど、今となっては
それも貴重な音。
残しておけば良かったなぁなんて思ったり。
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