ちょうどこの前与那国島に行ってきたので見てみた。島中をレンタカーで走りまくったおかげで、島の風景が映し出されるショットに「あぁ、あそこか」と分かってちょっとニヤニヤする。与那国馬がのんびりと歩く姿、島に戻ってきた高校生が触れ合っている姿が、あの島持つ緩やかさをよく表していると思う。
歴史に翻弄されながらも、独自の文化を持ち続けてきた与那国。国境の島であるが故に、近年では基地の重要性を呼びかけられる場所でもある。その島の歴史文化の中心ともいえる言語、「どぅなん」は、ネイティブ話者を減らして少しずつ消えかかっているという。
あるがままの姿を撮って収められたこの映画は、この島の未来がどのようになろうと、きっと後の時代にとって大切な遺産になるのだろうなとそう思った。
ものすごく大きな問いかけをされる訳ではなかったけれど、見て良かったと思える作品。