1923年のアイルランドの孤島が舞台。
コルムは親友であったはずのパードリックに急に絶交すると告げるところからはじまる。
パードリックが何かした訳ではない。
これが物語の最初のフック。
見ている人はパードリックと一緒になんでコルムはそんなこと急に言うの?って疑問をもって見ることになる。
コルムは残りの人生を作曲と思索に耽ることに使いたかった。
パードリックは素直でいい奴だけど、文化について造詣が深い訳ではないし、学がある訳でもない。コルムからすれば毎日パードリックと飲みに行ったり、遊んだりすることにやるせなさを感じていたんだろうと思う。
酒場でのケンカでもコルムとパードリックは想いをぶつける。
コルムはこのまま何も残さず死ぬのが怖い。
自分が死んでも音楽は残る。だから作曲に集中したい。
パードリックは自分が死んでも妹が覚えていてくれる。逆も然り。村のみんなについてもそう。それでいいじゃないかと。
コルムはでもそれは短い間。言っても1、2世代までだと。
コルムの気持ちも分かる。
でも、目の前の日常を愛さないで優れた芸術は生み出せるのかなとも思う。
コルムはパードリックが話しかけるたびに指を切って渡すと言う。
コルムはやっぱりちょっと狂い出してて、自分の指を結局5本切り落とす。
コルムはやっぱり苦しんでたんだと思う。
平和そうに見えて退屈島での暮らしにやるせなさを感じてたんだと。
2人の関係はどうなっていくんだろう。