うどん

イニシェリン島の精霊のうどんのレビュー・感想・評価

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)
4.0
劇場鑑賞を逃していたら、配信されていて嬉しい…!

この世界観、嫌いじゃない、というか好みでした。

親友から突然、「嫌いになった」「もう二度と話したくない」「お前から話しかけたら指を切る」とか言われたら、心折れる…。コリン・ファレルの戸惑い・怒りの演技が何ともいえず上手くて、役どころに合っていた。ブレンダン・グリーソンの有無を言わせない圧のかけ方、時折り見せる優しさといい、こちらも演技の質が高かった。

約2時間あるけど、親友の二人のいざこざで話が持つかなあ、と不安だったが、飽きることなく、がっつり食いついて見てしまった!
主人公の周りにチラつく怪しげな老婆の存在、小さな村の狭さ、嫌な人物たち、物語の舞台である島の出来事を表すかのような本土での争い……と見応えたっぷり。
コルムの家の中、パードリックのロバとコルムの犬…といい、画面に写るあらゆるものに意味が込められていそう。予告される2つの死には、そうきたか〜となった。

物語が進むにつれて、パードリックとコルムに対する見方・感じ方が変わってきたのも面白かった。パードリックの妹も、村やパードリックがどういう存在なのかを表すようで、作中の存在が大きかった。バリー・コーガンの使いどころは一体…?と思っていたけど、終盤で感じるものありました。

2人の結末、その見せ方、良かったです。
異なる2人の考え方や行動に唸る良作でした。
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