嘘とリコーダー

シーフォーミーの嘘とリコーダーのレビュー・感想・評価

シーフォーミー(2021年製作の映画)
4.0
“視覚障がいを逆手に取り”って魅惑的なワードにゾクゾクして、これは観なくちゃってなった。
けど、ソフィが「障がい者は疑われない。」って台詞を繰り返す度に哀しい気持ちになってしまった。もはや対等に扱われない、頭数にも入れてもらえないってきっと虚しい。潜在意識の中で自尊心は失われていく。

冒頭の母娘のやりとりだけ見てもソフィが自己肯定感を失ってしまうのは必然だし、加えて彼女は夢を絶たれ、苛立ち、未だ立ち直れないでいる。そして、上記の社会と障がい者の関係が彼女の非行に拍車をかけている。最後まで。