柊

やがて海へと届くの柊のレビュー・感想・評価

やがて海へと届く(2022年製作の映画)
2.8
前情報不足で、帰らない理由が東日本大震災による津波とは途中で気付き驚いた。
これって何だか不意打ちみたいで、疑問が残る。津波により亡くなることをイメージするシーンがアニメなのだが、それがかえって寝た子を起こすようで、気の使い方があさっての方を向いてるなぁって思ってしまう。
突然挿入される被害者家族の体験談もどれも良い話に昇華されているけど…果たして
意図はわかるし、それぞれ良い話なんだけど、それと主人公2人の話がチグハグでなんだかちっとも噛み合わない。

自由奔放に見えるけど、家族との確執を抱えた女の子と地味で主張のない女の子が大学で出会い親友となり、片方が津波で死んだ。それを受け入れるまでの残された女の子の話?これでいいですか?
光石さんの事とか同棲してた彼氏の事とか、それ以上にすみれとまなの関係も何なんだかよく分かりきらない。まなの部屋の窓がいつも開いていて、外の美しい庭とアイボリーの美しいカーテンが印象的だけど、寝る時も窓開けてるのは不用心極まりない。出会ってからだいぶ経つようだけどまなの見た目がほぼ変化なし。すみれは若干の髪型に変化はあったけど、何かスタイリングが古臭い。

防潮堤の異様な圧が何とも言えない。
津波とは関係のない物語の方が良かったような気がする。それでも岸井ゆきのと浜辺美波ならステキなお話が出来ると思う。
柊