やがて海へと届くの作品情報・感想・評価

「やがて海へと届く」に投稿された感想・評価

けい

けいの感想・評価

3.5
「私たちには、世界の片側しか見えてないと思うんだよね。」

という劇中の台詞の通り、世界の片側から見えるものを終始見せられる。それは「人」そして「生きる」ということの片側でした。

コンセプトはとても好みの映画。全編通して、余白が多い映画なので、見ながら考え事をしてしまった。余白という面ではある意味、ドライブマイカーなどと似ている。

でも、ちょっと演出が過ぎた感もある。コンセプトに幅を持たせ過ぎた結果、「あ、それも言いたいのね」となってしまう。静かで淡々とした映画なら、コンセプトを十分に絞ってほしかった。

ドライブマイカーになれなかった映画、と個人的には思う。
あと、愛がなんだの主演と同じ岸井ゆきが演じる女の子は素朴で好感が持てた。
mity

mityの感想・評価

3.5
ある日突然姿を消してしまったすみれの真実を求めて、すみれが最後に旅をした地に行く真奈。ふとした瞬間、すみれを想う真奈を観ていると、不在はよりその人の存在を濃くするなと思った。

明確に亡くなった事を知る術がない中で、居なくなったという事実だけがあることが重くて、どこかで生きているかもしれないとの望みを捨てきれない真奈も、真奈を弔って前に進もうとする母親も遠野も、どちらの心境を想像しても、辛いものがあるなと思った。だから、同じ経験をした人たちの言葉や表情には、何かジーンとくるものを感じた。

共に過ごした時間の中で、真奈には見せてこなかったすみれの一面。すみれ目線になった時、少しサスペンスっぽく流れるのかなと思ったけれど、そうはならず、すみれが抱えていたものが垣間見える展開になっていて、すみれは真奈に対して、言葉に出来ない想いを抱えていたのかなと思った。

所々用いられたアニメーションに想像力を掻き立てられつつ、センシティブな内容を扱っているだけに配慮も感じられて、真摯な映画だなと思った。


#46_2022
久遠

久遠の感想・評価

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中川龍太郎監督、新境地。なかなか挑戦的でもある。岸井ゆきの、浜辺美波、相互の眼差しに震えた。鑑賞前に想像できなかった不穏さ、愛する者への強い情念に慄く。評価保留。
私たちは世界の片面しか見れてないんだね
ただチューニングを合わせるだけ
浜辺美波の観たい一面
もう一回劇場で観たいな
自分にないものを持つ相手に依存する話。
ただ、ここでの依存とはとても純粋でいて前向きになれるような依存だった。

自分が依存していたものが同じ世界からいなくなったときに、人は自分の気持ちを安定させるためにそのことすら肯定して前を向くのかな。

話が難しく感じたのは自分がまだ別れというものに肯定的になれていないからなのかもしれない。
り

りの感想・評価

3.9
映像が本当にきれい。景色の美しさで涙が出るほど感動するなんてほとんどないので驚き。
この映画の持つ空気感が自分の心の弱っている部分に触れたのか、明確な理由がわからないけど終盤ずっと泣きながら観た
柊

柊の感想・評価

2.8
前情報不足で、帰らない理由が東日本大震災による津波とは途中で気付き驚いた。
これって何だか不意打ちみたいで、疑問が残る。津波により亡くなることをイメージするシーンがアニメなのだが、それがかえって寝た子を起こすようで、気の使い方があさっての方を向いてるなぁって思ってしまう。
突然挿入される被害者家族の体験談もどれも良い話に昇華されているけど…果たして
意図はわかるし、それぞれ良い話なんだけど、それと主人公2人の話がチグハグでなんだかちっとも噛み合わない。

自由奔放に見えるけど、家族との確執を抱えた女の子と地味で主張のない女の子が大学で出会い親友となり、片方が津波で死んだ。それを受け入れるまでの残された女の子の話?これでいいですか?
光石さんの事とか同棲してた彼氏の事とか、それ以上にすみれとまなの関係も何なんだかよく分かりきらない。まなの部屋の窓がいつも開いていて、外の美しい庭とアイボリーの美しいカーテンが印象的だけど、寝る時も窓開けてるのは不用心極まりない。出会ってからだいぶ経つようだけどまなの見た目がほぼ変化なし。すみれは若干の髪型に変化はあったけど、何かスタイリングが古臭い。

防潮堤の異様な圧が何とも言えない。
津波とは関係のない物語の方が良かったような気がする。それでも岸井ゆきのと浜辺美波ならステキなお話が出来ると思う。
ある日行方不明になった親友。主人公は彼女の通った道をたどりつつ、その出会いを振り返る…というお話。

長編というには短いシンプルな話。それを126分かけて見せるため、無言シーンや無意味な会話の多い、邦画らしい邦画になっている。これはキツい…。

ストーリーに移ると、亡くなった人の気持ちが分かるものなど普通はないのだが、本作では遺品としてビデオカメラやポーチという意味深アイテムが用意されている。そこの話を広げて彼女の思いを拾うお話になる…かと思いきや、この映画では「もうひとりの主人公視点」が始まってしまう。もちろんこの視点を使うのもいいのだが、そうであればもっとはっきりと彼女の思いを表現してほしかった。たぶん小説だとしっくりくるんだろうな。
意味深アイテムたちは重要ではなかった😲

また、このストーリー内でかなり年月が経過しているのだが、主人公は髪型も服装の傾向も含め見た目がまったく変わらない。
大学一年生と社会人数年目で見た目が一緒…って制作側は何も気にならなかったのか。
メガネかけるとかメイクするとか工夫してほしかった。回想の多い映画のため、時系列が非常に分かりづらかった。

最後に、この映画の最大の問題。この映画は、割とはっきりと東日本大震災の津波が描かれており、ここだけアニメーションで表現されている。その出来は非常に良いのだが、なぜこうした表現にしたのか。没入感のあるシーンだっただけにすべきではなかった。

おそらく、震災関係者を刺激しないようにアニメにしたのだろう。しかしそれを気にするのならば、そもそもこの原作を題材に映画にすべきではない。
また、映画紹介にも東日本大震災と津波被害者をテーマとして扱っていることを伏せたり伏せなかったりしているため、被害者が見たら不意打ちでトラウマをえぐってしまうのではないだろうか。

残念ながら、津波とそれにまつわる多くの死を「美しく描く」という事は、私には理解しがたかった。
marina

marinaの感想・評価

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私が見ているその人はsideA?side B?
あさみ

あさみの感想・評価

3.6
その愛は、海を経て愛する者の側に還るんだね。
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