IMAX鑑賞できて良かった…。
レーザーGTではないので、横長のやつだけど。
うちから近い(充分遠い!)IMAXは、どこもスクリーンが床まである関係で、必ず前の方の人の頭がスクリーンにかぶるのがイヤで仕方なかったのだが、今回観たイオンシネマは床そのものがステージっぽく前の座席より少し高くなっており、そのストレスが全く無かったのが本当に良かった…!w
シーンごとにビジュアルと音響が壮麗で…って言うと陳腐だが、映画館で映画を観る意義のひとつはやはり映像へのダイブ感というか、臨場感であり、これは本当に馬鹿にならない…ということを改めて思わされた。
この作品、このパート2は前作の因縁を晴らすべく、ポール王子と母のジェシカ妃が砂漠の民に交わり、或いは利用して、ハルコンネン伯爵の一族、そして真の黒幕に復讐を遂げる、が、手段が効果的すぎて事態が大事になってしまう…という感じの筋で、ストーリーそのものはシンプル。
語り口もわりと淡々としており(特にジェシカのパートの、彼女がその能力を活かしてあっという間にカリスマになってしまう…というか、いつの間にかなっているところは正直笑ってしまった)、世界観の造形、キャラクターの来歴等のディテールに関しては、良くも悪くも史劇、というか大河ドラマ的な奥深さがある(ようだ)が、やはり映像の迫力、臨場感があってこその映画、という感じがする。
本筋の宮廷陰謀劇的な雰囲気がシェイクスピア悲劇的であるのに対し、背景の超能力や、それぞれの惑星の環境、人種、文化、宗教、政治などのSF的なディテールは多分相当原作から端折られているのだろうが、その分ビジュアルとして豊潤に表現されていると思う。
ただやっぱり母子の変化は観客に対するサゼスチョンが足りない気はする。
俳優陣が豪華で、ベテラン勢含め今この瞬間の旬といった感じで、ちらっと数カットだけアニャ・テイラー=ジョイがでてきた時は見間違えかと思った。
みんな素晴らしかったが、女性陣、シャーロット・ランプリング、レベッカ・ファーガソン、そしてフローレンス・ピューの存在感が圧倒的。チョイ役のレア・セドゥがセクシー担当でいかにもなのが…w
ゼンデイヤは、愛情を持ちながらも常に批判的な眼差しが役によく馴染んでいた。
僕は前からティモシー・シャラメがさほど好きではなかったが、この前観た『ウォンカ』の彼は大変好ましかったので、観ておいて良かったw
ポールは、原作ではもっとダークというか、目的のためなら手段を選ばないキャラクターらしく、これからいよいよある種のピカレスクロマン的な要素が増えていくと思われるので、続きがあるなら楽しみだ。
そうそう、デイヴ・バウティスタとジョシュ・ブローリンの対決、サノスとドラックスじゃん、とか、ジョシュ・ブローリンとハビエル・バルデム、『ノー・カントリー』じゃん、とか言われていたが、それを言うならシャラメとピューは『〜若草物語』のローリーとエイミーだよなw
オースティン・バトラー、熱演だったが、ちょっと顔立ちが端正すぎてもうちょいヘンタイっぽいほうがいいのでは、と思ったり。