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カッコーの巣の上でのsonozyのレビュー・感想・評価

カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)
4.5
アメリカン・ニューシネマつながりで、1975年 ジャック・ニコルソン主演。
大昔に見たはずですがほぼ記憶薄れてました。
原作はケン・キージーが1962年に発表した同名のベストセラー小説。
カーク・ダグラスが1963年に舞台化の後、マイケル・ダグラスが引き継ぎ映画化にこぎつけた作品。

閉鎖された精神病院が舞台。(実際にオレゴン州の精神病院で撮影)
精神を病んでいるかどうかの鑑定に更生農場から送られてきたマクマーフィ(ジャック・ニコルソン)。
院長と看護婦長ラチェッド管理の元、投薬やグループセラピーなどを強制されている状況に反抗し、次々とルールを破り、患者達に自由な精神と自己主張を伝授する存在となっていく。

カウンターカルチャーのリーダー的存在(ルールブレイカー)のマクマーフィ。
もう一人の主役でマクマーフィの相棒となる巨体なネイティブアメリカン(インディアン)で聾唖のふりをしているチーフ。
黒人の看守たち。
実際に行われていた電気ショック療法やロボトミー手術など。。
それぞれに時代のメッセージ性を感じます。

マクマーフィ役は、ジーン・ハックマン、マーロン・ブランド、バート・レイノルズのオファーを断られジャック・ニコルソンに決まったようですが、ハマり役となって良かったですね。
個性的な患者たちの中に、若き日のクリストファー・ロイドやダニー・デヴィートも頑張ってます。

マクマーフィが船を勝手にチャーターして患者たちと釣りに興じる開放感溢れるシーンと、切なさと希望が漂うラストシーンが特に印象的。

原題: "One Flew Over The Cuckoo's Nest"は、マザー・グースの詩「カッコウの巣の上に」の一節で、チーフが一人 (One) で自由を求めて、精神病院 (the cuckoo's nest) から脱出する (flew over) ことを象徴しているそうです。
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