タケオ

カッコーの巣の上でのタケオのレビュー・感想・評価

カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)
4.8
第48回アカデミー賞で作品賞、主演男優賞、主演女優賞を含む主要5部門を独占したアメリカン•ニューシネマの金字塔‼︎‼︎

徹底した管理主義に反旗を覆す代償と対価というテーマで一概にハッピーエンドといいきることのできない複雑な結末を迎える作品ではありますが、全体的にどこか陽気ささえ感じられるのが不思議です。

また、精神病院に敷かれた絶対的ルールに対して徹底的に反抗するマクマーフィの姿を通して、気力を失っていた患者たちが生きる尊厳を取り戻していく様も非常に心地よい‼︎

強制労働を逃れるために精神異常を偽った犯罪者マクマーフィ、自分の仕事が絶対的に正しいものであると信じてやまない婦長ラチェッドをはじめとした職員たちなど誰一人として正義も悪も存在しないこの'作品'•••いや、この'世の中'で最期まで失ってはいけないものが何かをそっと教えてくれる、人生において大切にしたい作品です。
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