Saki

カッコーの巣の上でのSakiのレビュー・感想・評価

カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)
4.0
なんも言えない、というのが私のレビュー。

物語の内容と相反する音楽の温かみがジーンと心に染み渡っていく映画。

とりあげているテーマは重く、今でも社会にはびこる問題。ただ、不思議な軽やかさがあって。暗いようで、明るくて。絶望的に思えるのに、希望を持てて。なんですか、これは。
最近よく名作と呼ばれる作品を観ているけれど、本当に高い壁が立ちはだかっているなと感じる。圧倒的経験値の欠如、というか。この歳になってもやっぱり人生とか人間とか、真理みたいなもの(?)って全然わからないもんなんだな。そういうものを経験する機会がなかったのか、それとも経験したけど考えることを放棄したのか。とにかく、引き出しが明らかに少ないわけで。同世代の人と比べても、引き出しは確実に少ないと思う。やってしまった、。こうやって気づく度に自分から経験を求めて動かなきゃという気持ちになる。
って話がかなりずれたけど、つまり何が言いたいって、この映画から感じられるものがあまりにも少なかったということ。明らかにそこにあるはずのもの(その作品のメッセージとか)を全く掴めない、まさに雲を掴もうとしているような感覚。もっともっと経験を積んでからもう一度観たら、感じ方はきっと変わるはず。『バードマン』がそうだったように。
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