Tepper

カッコーの巣の上でのTepperのレビュー・感想・評価

カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)
4.6

個人の信念は巨大な組織に勝ることができるのか、ということを考えさせられる。

印象的なシーンが盛りだくさんだ。
架空のワールドシリーズ実況、無断外出釣り旅行、看守とのバスケ、チーフの告白、…
マクマーフィが徐々に、確実に患者達に影響を与えていくのがわかる。
中でも特に印象的なのは、クリスマスパーティの後でチーフ達とカナダへ逃亡する直前、ビリーを放って行けず彼のデートしてみたいという夢を叶えさせた後に物思いにふける場面。ジャックニコルソンのアップが1分以上も映されるカットだ。そして結局、逃亡計画は失敗に終わってしまう。彼は何を考えていたのか。

そしてラスト、映画史上最も悲しい“Let's go.”
彼等の信念は巨大な組織に勝ったのである。
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