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ゴヤの名画と優しい泥棒のyuuuumiのレビュー・感想・評価

ゴヤの名画と優しい泥棒(2020年製作の映画)
3.8
実話が基になった作品。
1961年、イギリスの貴重なコレクションを揃えるナショナル・ギャラリーからゴヤの名画が盗まれた事件の隠された真相を描く。

イギリスのBBCテレビ受信許可料の支払いを拒否した主人公ケンプトン・バントン(ジム・ブロードベント)は刑務所に入れられるが、その妻を演じるドロシー(ヘレン・ミレン)は、夫や息子を静かに見守る存在と対照的に描かれている。

物語と並行して描かれる美しい街並みや、衣装や小物もオシャレで楽しめた。

犯罪のはずの行動なのに、なぜかホッコリと感じ、家族との良い関係性が描かれているところが素敵だ。
この作品の裏側では『ウェストサイド・ストーリー』が上映されている時代背景も描かれていて、この作品のテーマにもなっているTVという娯楽が人を楽しませるという内容とも繋がりがあったりと、日本のNHKも無料になれば良いのになと感じたりもした。

この監督ならではの家族の在り方や、温かさを描いた優しい作品でした。
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