great兄やん

ボイリング・ポイント/沸騰のgreat兄やんのレビュー・感想・評価

4.3
【一言で言うと】
「着火寸前の“悪夢”」

[あらすじ]
一年で最も多忙なクリスマス前の金曜日、イギリス・ロンドンの人気レストラン。妻子と別居し疲れ果てていたオーナーシェフのアンディは、多くの予約によってスタッフたちが多忙を極める中、衛生管理検査で店の評価を下げられてしまうなど、次々にトラブルに見舞われる。そこへ、ライバルシェフが著名なグルメ評論家を連れて予告なしに来店し、彼に脅迫同然の取引を持ち掛けてくる...。

観るストレスとはまさにこの事。某す○いらーくチェーン店で働いてた身としてはまさに追体験するようなリアリティで冷や汗と脂汗がダラダラでしたし、やっぱり飲食業を生業としている人達はスゲェよな…とガストで晩飯を食べてる際にそう思った今日この頃。

まぁ辞めた理由としてはそこの店長が思いっきりクソ過ぎたのでね(^◇^;)…やっぱどんなけ忙しくとも人間関係が劣悪な環境ほど最悪なものはないっスよ😔...

とにかくワンカットだからこそ伝わる“緊張感”というのが本当に生々しくて、次々と巻き起こる最悪な状況に終始胃痛を患う90分間だった笑
ざっくり言ってしまえば“クリスマス前のクソ忙しい1日”を切り取っただけの映画ではあるが、そこから見えてくる労働環境だったり、飲食業の過酷な“重圧”だったりを疑似体験できる感覚がとても新鮮で、尚且つ端的な切り口に気がつけばエンドロールを迎えていましたね🤔

にしてもスタッフの勤務態度といい何もかもが悪過ぎやしませんかねぇ(ー ー;)...遅刻常習犯や私語をくっちゃべるスタッフならまだしも、2時間も遅刻してきた上に仕事中にサッカー観戦するスタッフに関してはマジっすか(・・;)…としか言いようがない笑
イギリスではあれが普通なんすかね😅...日本では即刻クビっすよ笑笑

それにスタッフがスタッフなら客も客で、メニューに無い料理を作れとせがむインフルエンサー(笑)や(自称)食通を気取るめんどくさい客など、ここまでじゃないにしろ自分が働いていた時にもこういった“ク○客”がいたもんでね...やっぱ改めて思うけど、こういうレストランで働いている人はマジで凄い。ある意味尊敬ですし、週に2日くらいは休ませてあげて欲しい限りです(ー ー;)...

とにかくワンカットで繰り出されるハプニングの連続に、終始翻弄されると共に飲食業における“光と闇”を映し出したとても稀有な一本でした。

ワンカットだけが売りかと思いきや、ドラマ部分の描写も意外としっかりしていて面白かったですし、タイトルにもある“沸騰”状態なスタッフ間のやり取りを疑似体験できるとてもストレスフルな今作笑

展開もスピーディーで終始あっという間でしたし、映画としてはとても面白かったけど、果たしてこれを観て飲食業に夢を抱く人間が現れるのだろうか😅...とてもじゃないが、今となっては辞めて良かったと心底感じております笑笑