マリー・ミー
ここまで王道のロマコメは久しぶり。期待を裏切らない予定調和な展開も、逆に安心して観ていられるので全く気にならず、頭を空っぽにして楽しめました。
世界的歌姫のキャットは、新曲 "マリー・ミー" のコンサートを舞台に結婚式を挙げる予定だった。しかし直前に婚約者の浮気が発覚し、失意の中ステージに立つが、たまたま観客の中にいたチャーリーに、突然プロポーズをするという驚きの行動に出る。
有名人女性と一般人男性の、普通だったらあり得ないロマンス。そんな映画ならではの設定や、男性側の格差への意識、二人の立場を超えた交流など、多くの点で "ノッティングヒルの恋人" を想起させる。
とにかくJ・ロペスの魅力が満載。躍動的なライブパフォーマンスやレコーディングシーンなどもあり、ファッションもとても豪華。子供たちと楽しそうに躍るJ・ロペスの柔軟なキャラ設定も作品を盛り上げる。
平凡な暮らしから一歩踏み出そうとするチャーリー、やれることは自分でやろうと自立心が芽生えるキャット、互いに歩み寄りながら関係を深めていく過程が、ロマコメとしての完成度をグッと高めてくれる。
J・ロペスが製作にも関わる本作。べン・アフレックとの復縁が話題になっているこの時期に、彼女がこの役柄を演じるのは、偶然なのか、意図的なのか…。プライベートと重ねながら観るのも、また映画の面白いところ。
