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時代革命のmasososoのレビュー・感想・評価

時代革命(2021年製作の映画)
4.1
衝撃的すぎて簡単には文章にできないや。
とりあえず今渦巻いていることを吐き出す。

「取材後音信不通になった方は俳優に差し替えている。」
まず冒頭のテロップから言葉を失う。

それだけの危険を伴う抗議活動ということ。

画面を通して遠いどこかで起きている事件って思って見てたらダメだ。
文明社会でこんなにも理不尽な暴力が行われているなんて。フィクションの世界のようだった。僕たちはもっと知らなければいけない。

先頭に立って活動しているのは若い人が多い。想像以上に、20代や10代。それも中高生といった未成年も多い。

救命ボランティアを行ってただ怪我人を救おうと走り回る少年がいた。気管支にアレルギーある。彼はは催涙ガスで苦しんでいる年配の男性のために自分のガスマスクを脱いで男性に被せていた。
地下鉄で警察が市民への攻撃をした時、地下鉄は警察によって封鎖された。彼はただ人々を救いたくて、「逮捕されてもいいから、後で僕を殴ってもいいから中に入れてください」と泣き叫んだ。
そんなにも他者愛に満ちていた彼が無力感を味わい、絶望し、誰かの命を救うためには命を奪うことも辞さないとまで言い放つ様になっていた。
こんな事があっていいのか。
14歳の“良心”と呼ばれる少年が泣きそうな声で良心を失ってはいけない。と訴える。
捕まればタダでは済まないが、自分は未成年だからまだ刑は軽いだなんて自嘲的に笑って話す。
11歳の子供が自分の国を憂いて講義の場に立っている。

日本人は彼ら香港人のように民族の為に、未来の子供達のために立ち上がる事ができるのだろうか。身につまされる。
彼らが命をかけて求めている普通選挙、僕たちは過去から当然のように権利を享受し、それにもかかわらず放棄している。
恥ずべきことだと思った。

エンドクレジットの最初に「協力者を国安法から守るためクレジットは不完全である」の文字が流れた。恐ろしい。
どれだけ言論を統制されて自由を奪われて、危険な目に遭わされているのかを物語っていた。
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