あゆみさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

あゆみ

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わたしたち(2016年製作の映画)

5.0

新たな大作に出会ってしまった。

小中学生のころ世界はすごく狭くて、友達との些細なすれ違い、けんか、仲間外れが持つ意味はとてつもなく重いものだった。
窮屈な社会でたくさん傷つき、悩み、そしてその分だけ
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草原の河(2015年製作の映画)

3.5

日本で初めて上映されるチベット映画とのこと。
壮大な大地で、正真正銘、生きている人たちの息づかい、埃っぽい空気まで伝わってくるような映画だった。
少女ヤンチェン・ラモの瑞々しい演技が素晴らしい。心の奥
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サーミの血(2016年製作の映画)

4.3

憧れの北欧、そのスウェーデンにおける知られざる少数民族への人種差別の歴史。
屈辱的な言動の数々にやるせない。
日本でもアイヌの人たちの骨を無理やり収集し、研究対象としてきた事実。
誰も何も変わらない。
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奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール(2017年製作の映画)

4.2

妻夫木聡のどうしようもないカッコ悪さと、水原希子の尋常じゃない小悪魔っぷりが最高だった。この可愛さは狂わざるを得ない、むしろ狂いたい。
全編に溢れる奥田民生愛に胸が熱くなるし、安藤サクラもリリー・フラ
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.6

ひとは、どこまで残酷になれるのだろう。
一体いつになれば、ひとは、宗教や国籍、違いを受け入れ、尊重できるようになるのだろう。
ここまで非人道的な行為が横行していたなんて知らなかった。言葉がでない。
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素晴らしきかな、人生(2016年製作の映画)

3.5

入りは、ウィル・スミスが演じる敏腕広告マンのプレゼン。
すべての人が繋がる広告のテーマ、それは「愛」と「時間」と「死」。
「誰もが皆、愛を渇望し、時間を惜しみ、死を恐れる」
この3つのテーマに従って、
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スタンリーのお弁当箱(2011年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

美味しそうなカレーと、憎たらしい教師と、それに屈しない前向きで純粋なスタンリーと仲間たち。
久しぶりに見返して、そうそうこういう話だった、と納得しながら観ていたら、初見のときと同じところで驚いた。数年
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エヴェレスト 神々の山嶺(2016年製作の映画)

2.9

エベレストを登るには300万から1000万円かかると聞いたときには卒倒したが、それでも登りたい人がたくさんいるのだから、きっと、エベレストには魔力があるのだろう。
でも、死んじゃあだめだ。
「大切なの
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

3.0

超えてくるものはなかった。期待しすぎたかな。
何より彼の心の傷が明かされたときに驚きがなかったのが残念。
「君が生きた証」のような衝撃は求めすぎだろうか。

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.5

オープニングの掴みから素晴らしく、ラストまでいとおしさしかない!
煙草の吸い方の指導が可愛すぎて、たまらずにふいた。

もう、なんか心掴まれまくりで思うところはたくさんあるけど、最大の感想は「息子ほし
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

最後の最後まで報われないとは・・・。何度も期待するのに、フラグしか立ってなくて観ていて苦しかった。

弱者にとことん冷たい行政にあきれ果てる。公僕と言いつつ、実際には書類、形式、規則にしか目を向けない
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人生タクシー(2015年製作の映画)

4.5

映画を撮ることが許されない監督の、執念と勇気が生み出した製作手法は、予測できない展開となって、時にコミカルに、時に痛烈なメッセージ性を伴って、圧巻のひと言だった。真摯に生きる人々への愛に、そして、映画>>続きを読む

ヨーヨー・マと旅するシルクロード(2015年製作の映画)

3.6

音楽があまりに心地よく、ヨーヨー・マのクロノロ部分は熟睡。笑
多文化が融合してかき鳴らすセッションのシーンは圧巻!平和の音、未来の希望の音。

シンデレラ(2015年製作の映画)

4.0

想像力豊かで優しいシンデレラ、意地悪な継母、かぼちゃの馬車、ガラスの靴。
核となるモチーフは丁寧に残しつつ、シンデレラの生い立ちや、継母の孤独といった背景が描き込まれた実写版は、想像以上に見応えがあり
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LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

4.6

ようやく鑑賞!
カルカッタの雑踏、埃っぽい空気感が懐かしくて、それだけで見入ってしまった。
道を歩けば物乞いに集まってきたり、停車する度に何処からともなく乗り込んでくる、ストリートチルドレン。
貧しい
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帝一の國(2017年製作の映画)

4.8

菅田将暉の最高傑作!最初から最後まで完璧な面白さ。試験の答え合わせのシーンが好きすぎる笑

福福荘の福ちゃん(2014年製作の映画)

3.0

大島さんが男性で全く違和感なく、紛れもなく福ちゃんだった。
人を元気にさせる笑顔ってとっても素敵。

天才スピヴェット(2013年製作の映画)

4.2

『アメリ』のジャン=ピエール・ジュネ監督による、天才少年のイマジネーション、冒険、そして温かな家族の物語。

最高!素晴らしい!この世界観!色彩感覚!溢れる知性とユーモア!おもちゃ箱と図鑑から、想像力
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リザとキツネと恋する死者たち(2014年製作の映画)

3.0

珍妙ポップなジャポネスク・ファンタジー。
中毒性のある変な昭和歌謡とファンシーな美術。シュールすぎる展開に半笑い、苦笑い。
これが大ヒットしてしまうハンガリーの国民性に畏れ入る。いい国や。
ダンスダン
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標的の島 風かたか(2017年製作の映画)

4.5

「座り込みなんかして意味があるのか?」そう尋ねた若者に、一人のおばあが答えた。
『この時代に、自分という一人の人間が、確かに反対したという事実は残る』

「静かに暮らしたい」「子どもたちのために安心し
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99分,世界美味めぐり(2014年製作の映画)

3.5

「ミシュランの三ツ星レストランで食事をするために旅をする」という目的に特化した旅もいいなと思った、最初は。
でも1人でせっせと写真を撮って、過去に行った似た店の料理を思い出しながら味を比べて、批評する
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ブリングリング(2013年製作の映画)

3.0

クレイジーすぎて理解不能、共感度0だけど、海外セレブたちのビビッドな映像に酔える。
これが実話をもとに作られているというのだから驚き。セキュリティーの甘さ、大胆さ、無頓着さが大物感を物語ってるわ。盗ま
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間宮兄弟(2006年製作の映画)

3.0

正直で不器用で紳士的な兄弟にほっこり。
何も考えずにゆるっと観られる映画。

俳優 亀岡拓次(2016年製作の映画)

2.5

寝落ちすること3回。疲れてるときに観る映画ではない(笑)
この手の邦画は大好物なのに、なんで劇場で観なかったんだっけと一瞬考えて、横浜聡子監督だからやめたことを思い出した・・・。
つまらないと酷評する
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きみはいい子(2014年製作の映画)

4.3

原作既読。
まず何より音楽が素晴らしかった。『そこのみ』も手がけた、作曲家でピアニストの田中拓人さん。呉美保監督では4作品に関わっているし、『オーバーフェンス』も『フィッシュストーリー』も同じ方だった
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プリティ・ウーマン(1990年製作の映画)

4.0

ふと見返したくなった王道で最高のシンデレラストーリー。
リチャードギアのしびれる渋さとジュリアロバーツの屈託ない笑顔。
ショッピングのシーンは着せ替え人形みたいで可愛くて「逃した魚はデカイわよ」の一言
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四十九日のレシピ(2013年製作の映画)

4.0

食堂とか家族のご飯とか、食べ物と暮らしの小説が大好きで、『四十九日のレシピ』でも美味しそうなレシピの数々に、お腹空かせながらわんわん泣いた覚えがある。

変な技巧に走らず、原作の温度がそのままカタチに
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

4.3

MX4Dで鑑賞。
いや、これはもう映画鑑賞じゃない。アトラクション。本来の意味での映画体験だ。
ここまで純粋な娯楽として映画を楽しんだのは久しぶりかもしれない。
パイレーツでもスターウォーズでも、戦闘
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014年製作の映画)

3.7

普段はまったく興味のないマーベル映画も、高評価なレビューばかりの最新作はさすがに気になる…
ここは是非ともMX4Dで!ということで予習鑑賞。
戦闘シーンは若干飽きて(根本的に向いてない)早く決着つかな
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アメリ(2001年製作の映画)

4.0

無敵の可愛さを詰め込んだアメリに、うっとりするような色彩感覚。ハッピーなイタズラはどんどんしよう。外の世界は怖いけど、少しづつでも繋がってみよう。

フランス映画は苦手なものも多いけど、アメリは好き。
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ぐるりのこと。(2008年製作の映画)

5.0

初めて観たのは高校生のとき。当時の自分には全然わからなかった。
木村多江の悲しみの深さも、上手くやりたいのに理想通りにできない悔しさも葛藤も、リリーフランキーの見えづらい優しさと包容力も。
裁判上の手
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永い言い訳(2016年製作の映画)

4.5

光も音も美しい。大切な人たちに愛してるよって伝えたい。誰かを想うことって、ときに愚かで不器用で情けなくて、だけど、どうしようもないくらいに希望で溢れてる。

書き残したい素晴らしい台詞がたくさんあった
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淵に立つ(2016年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

重苦しく、自分でも気付いていない心の奥を抉られる映画だった。
本来、人間は、個々人がそれぞれどうしようもない孤独を抱えた生き物。みんなバラバラに生まれ、歩き、考え、喜び、バラバラに死んでいく。たまたま
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ふがいない僕は空を見た(2012年製作の映画)

4.0

レビューの中で「この映画の入り口は”性”だが、出口は”生”である」と表現されていた方がいて、これ以上にこの作品を表現できる言葉はないと思った。
『百万円と苦虫女』が大好きで、タナダユキ監督のふわっとし
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素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.8

どんな小さな個人でも、その存在は、間違いなく誰かの人生に影響を与えていて、自分がいる世界といない世界では、まるっきり違うものになる。
思い通りにいかないことも、失敗することもあるけど、それでも生きるっ
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