mashiraさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.7

1作目で確立したフォーマットを完全に踏襲した2作目。REC.シリーズあたりと同様、フォーマットの独自性がそのまま作品のアイデンティティになっているシリーズは、それだけの「発明」があったということで素直>>続きを読む

整形水(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

この作品のレビューで目立つのが「若者向け」とか「webコミックみたい」というコメントだが、具体的にどういうところに対して多くの人がその感想に至るのかと言えば、勧善懲悪ーすなわち「悪い事をした人にバチが>>続きを読む

呪いの怨恨 エコーズ・オブ・フィアー(2018年製作の映画)

2.3

残念ながら全編にわたって退屈で、90分程度の尺が長く感じる。
私の様なジャンル映画好きは結構な確率で凡作を引くことに慣れているし、それを楽しめる部分もあるので良いのだが、普通に良作との出会いを求めてい
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ポゼッサー(2020年製作の映画)

3.7

ヒロインが他者に精神ダイブするときに、自我が「融解」して「変容」する様を、物理的に樹脂?を融解させたSFXで表現するシーンはこの作品の白眉であり、まんまと心を鷲掴みにされてしまった。

色々と問題点は
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オオカミ狩り(2022年製作の映画)

3.7

囚人護送モノに大きなひとヒネリを加えた、血みどろバイオレンス満載の一作。

既に色々な先行作品と比較されている本作ー
リアリティライン高めのクライムサスペンスから入り、そこにSF的な飛躍でヒネリを入れ
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マルチバース(2019年製作の映画)

2.7

ノンスターの低予算映画だからキャストのルックスに華が無いのは仕方がないが、だからこそキャラクターの外見的な特徴付けは工夫しようよ、と思う。
画面の色彩が青くて暗めなのもあり、年格好が似た短髪の主要男性
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ある用務員(2020年製作の映画)

3.5

『ベイビーわるきゅーれ』の阪元監督作品ということで、あのレベルのアクションを期待して見始めたところ、若干期待を裏切られた感あり。
『黄龍の村』を見てもそうなのだが、この監督、組んだスタントコーディネー
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タイクーン!(2018年製作の映画)

2.7

アクション以外の部分が多少お粗末なのは覚悟していたが、ちょっと許容範囲を超えて苦痛を感じるレベル。
肝心のアクションシーンのボリュームからしてちょっと寂しいものがあり、全体感としてちょっとキツかった…
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PIG ピッグ(2021年製作の映画)

3.9

近年はインターネット・ミーム化しつつあるニコラス・ケイジが、名優としての本領を遺憾なく発揮。
過去のある寡黙な男を凄い説得力で演じている。派手なアクションはないが、作品を通して保たれる高い緊張感が観客
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.7

エスターの正体をめぐる謎解きがそのまま第1作の面白さだったので、全てのカードがオープンになっている第2作目をどうやって面白い話にするのかイメージができないまま、ハードル下げ気味で鑑賞。

序盤は「やっ
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隣の影(2017年製作の映画)

3.9

「他人のトラブルを覗き見すること」の暗い悦びは、その実、映画を見ることの本質的な快感とカナリ近いところにある。
「不倫からのドロ沼離婚」「隣人トラブル」「不妊治療」「ペットの行方不明騒ぎ」「出来の良い
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ブラックボックス:音声分析捜査(2021年製作の映画)

3.8

ミステリーとして非常によく出来ていて面白い。偏執狂的に真相を追い求める過程で、主人公がどんどん孤立していく様にヒリヒリさせられるが、それが終盤のカタルシスに綺麗に繋がっていくという映画的な快感を存分に>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.2

間違いなく現在の日本最高峰のアクションが見られる傑作。ヒロイン2人の魅力も前作からさらにパワーアップして最高に楽しい。もっともっと話題になって欲しいし、なるべき作品。唯一無二。必見。
高石あかりがまだ
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アリス(1988年製作の映画)

3.9

外国の絵本では、音感の面白さや韻を踏むために、意味としては奇妙でナンセンスな言葉が紡がれることが多い。そのナンセンスさが妙に読み手の記憶に残ったり芸術性を高めたりするのだが、その感覚を映像で楽しむ感じ>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

良いところと悪いところの落差がとてつもない。
庵野監督ということで何となく覚悟はしていたが、アクションシーンをカッコよく撮る事に全くこだわっていないように見えるのはやはり残念。
「力を持たない人々を、
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女神の継承(2021年製作の映画)

3.9

フェイク・ドキュメンタリーものとしては出色の出来。

白石晃士監督meets RECシリーズと言ってしまえば本当にそれまでで、プラスアルファが驚くほど全く無い。

無邪気と言えるレベルで先人達の表現を
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.8

スピルバーグ自身による自伝的作品と聞き、「自己陶酔的な内容だったらどうしよう…」と不安を覚えつつ鑑賞。
だが実際のところは、自身のホロ苦い青春を一歩も二歩も引いた視座からドライなタッチで描いてみせた素
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おみおくりの作法(2013年製作の映画)

3.5

原題『Still life(静物)』のとおり、派手な展開が少ない静的な映画ではあるものの、送り手の死生観・家族観が主人公を通してけっこう明確に打ち出される作品。

死生観や家族観についての物語は、受け
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

2.5

軒並み高評価が並ぶが、かなり好き嫌い/ついていけるいけないが分かれそう。自分は全く合わない方だった。

カンフー映画への愛も大してなく、目覚ましい家族ドラマを提示することもない。どちらにも大したこだわ
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ザ・ロストシティ(2022年製作の映画)

3.4

前半はコメディとして完璧な仕上がり。笑い通しで「この先どうなっちゃうんだ」と興奮して見ていると、後半はチャニング・テイタムのボケが減っていくのに比例してガクンと失速。
それでもサンドラ・ブロックとチャ
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

4.2

面白すぎる! ベネデッタの起こした「奇跡」をどんなに怪しいと思っても、教会の位の高い人物ほど追及をせず、違う攻め手に逃げようとする。何故なら、“ベネデッタの”奇跡が怪しいのではなく、全ての奇跡が作り物>>続きを読む

デーモン・インサイド(2018年製作の映画)

3.8

これだけ数多のホラー映画が作られている中で、パッと似たような話が思い至らないのだからそれだけで大したもの。
主演の2人の演技が素晴らしく、全編に渡って緊張感が途切れないのが良い。
ホラー映画でありがち
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別れる決心(2022年製作の映画)

3.5

上手く言えないが、パク・チャヌクは常に観客にある種のリテラシーを要求する。それがハマる人はすんなりとハマるのだろうが、私はどうも噛み合わない会話のようにピンと来なかった。
結局私は、2003年のオール
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.2

最高にカッコ良い音楽映画であり、最高に瑞々しい青春映画。
劇中の人物にやたらと涙を流させるのは作劇としては下の下なのだが、観ているこちらの方も泣いているので、もはや何も批判する資格はない。
テレビやタ
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そこにいた男(2020年製作の映画)

3.8

30分程の短編だが、退屈な2時間の作品より遥かに満足感がある。主演ふたりの名演が素晴らしく、低予算感を感じさせない。

スマイル(2022年製作の映画)

3.0

日本語字幕付きの輸入盤で鑑賞。
『イット・フォローズ』meets『リング』meetsその他の先行作品…といったテイストだが、残念ながらそこから先のオリジナリティに乏しく、これ以上の感想が出てこない。
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.3

素晴らしい演技。素晴らしい脚本。言語化できない奇妙な余韻。こういう作品と出会いたくて私は映画を観続けているのだ—とつくづく思う。