語り継がれる音楽ドキュメンタリーは数あれど、それらはあくまで過去のもので、まさかリアルタイムでこのような傑作の公開に立ち会えるとは思っておらず、興奮を抑えきれない。フェスの映像とパフォーマンスが素晴ら>>続きを読む
おそらく初めて観た"パブリックスクール"モノで耽美を期待していたために、政治的な台詞の応酬に乗り切れなかった記憶。後にモデルになった人物を知るとかなり薄めてあったのだと気づく。
ノンフィクションとは思えない(思いたくない)ドラマチックな面白さ。信じられないほど軽薄な人間が次々に登場し、特に前半はテンポの良い編集に大笑いしていたのだが、徐々に真顔になっていく…
これがコメディで>>続きを読む
マッツに冴えない高校教師させたら色気が滲み出てしまう、それはしかたのないこと。おじさん4人でバースデー祝ったりバカな飲み方してるの、わりと幸福な人生では?と思ってしまった。
デンマークの飲酒事情や高校>>続きを読む
陰影の美しい撮影、絞られた音の演出、ボリショイバレエの「白鳥の湖」、何よりもカンバーバッチの役者としての生き様が、重厚なドラマを完成させている。
容赦ない対比で浮き彫りになるマイケルの孤独の美しさよ。
ドン(マーロン・ブランド)の佇まい、マイケル(アル・パチーノ)の変貌ぶりに痺れる。音楽、撮影の陰影、洗礼シーンからのカットバック、全てに隙がなく秀逸。女たちの扱いはいただけないが、あのラストをやりたか>>続きを読む
キャラデザがリアル寄りで可愛くないのだがすぐに愛おしく思えてくるクゥやオッサン(犬)たち無垢な存在と、小学生でも容赦ない愚かな人間描写の対比が辛辣で良い。
戦場の描写が全く出てこないのにこれほど力強い反戦映画があるだろうか。終戦から7年経って発表された小説を原作とし、その2年後に公開された本作にどれだけの想いが詰まっているのかが画面の端々から伝わってくる>>続きを読む
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有名なラストの実際の出征シーンで、そこに至るまでの当時の日本の軍国主義の異常性が浮き彫りになる。本作が陸軍省後援として検閲を潜り抜け1944年12月に公開されたというのは考えさせられる。
1956年の公開当時、敗戦の記憶も新しい人々にとっては美しい鎮魂歌であったのだろうか。
(公開当時の)現役首相についての政治ドキュメンタリーが日本で作られたことは良い傾向で、劇場も盛り上がっていた記憶がある。ただ挿入されるアニメーションや演出については絶望的にセンスがない。赤旗編集部への>>続きを読む
「目を見開いていれば気づけた」、もう二度とこんなことを口にする未来があってはならない。
原題は破滅、崩壊、滅亡といった意味で、ヒトラー自身というよりもその周囲がいかにして敗戦を迎えたかを描いたドイツ制>>続きを読む
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I'm smart! I'm brave! I'm the coolest! そして唸る!
この夏の傑作だった。女の人生と信仰の話。「人間だって信じられる」という台詞からタイトルの"Saint Fra>>続きを読む
問題の多い料理店ワンカット映画。鑑賞後の疲労感たるや。ロンドンの労働環境としてのリアリティに打ちのめされる。
最高のアトラクションムービーには違いないのだが、前作の後アメリカが現実の世界で何をしてきたかを考えると手放しで絶賛はできない。"Don't think."は無理だった。
まぁ劇場で爆音Danger Z>>続きを読む
おそらく意図したよりもポン・ジュノフォロワー作品になっており、これなら日本でやってほしかったというのが正直な感想。役者陣は総じて素晴らしい。
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ワンダがヴィラン超えてホラーになってしまったのが悲しすぎて評価が難しい。ダニー・エルフマンの劇伴と音符バトルこれは好きなやつ。
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ワーナーロゴから景気が良い。バズ・ラーマンらしいスピード感のある編集で、アメリカ史を交えながらElvisの音楽的ルーツを追体験できる。Doja Cat、Diplo、Maneskinなどの劇伴も楽しい。>>続きを読む
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安易なジェンダー観の揺さぶりだけにとどまらず、彼女も過去に被害者であったことが示唆され、冒頭と終盤に同じシーンが繰り返される構造によって、加害の連鎖を浮かび上がらせる。