SyoCINEMAさんの映画レビュー・感想・評価

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“褒め専”映画ライター。‪Twitter( syocinema )では、映画の最新情報や感想、旧作紹介を行っています。

【近況】「東京グラフィティ」に掲載
10/6「夜空と交差する森の映画祭」にゲスト出演

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プーと大人になった僕(2018年製作の映画)

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仕事に悩んでいるなら、いや少しでも働きたくないと思ったことがある人なら、この映画を観て絶対に「何か」を思うだろう。その時点でもう負けだ。これは、自分の人生を引きずり出され、働き方、さらには生き方までを>>続きを読む

累 かさね(2018年製作の映画)

4.8

余計な小細工はない。純粋な「演技」のみで、観る者をなぎ倒す勇敢な傑作。「役者魂」なんて安っぽい言葉ではまるで足りない、土屋太鳳と芳根京子の表現者としての覚悟と狂気、壮絶な生き様を見てほしい。
これこそ
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オーシャンズ8(2017年製作の映画)

-

華やかで、艶やかで、したたか。
「オーシャンズ」シリーズがやっぱ好きだなと思うと同時に、女性っていいな、カッコいいなと素直にほれぼれしてしまう映画だった。敵わないなっていう、爽快な敗北感。
そしてそれ
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ブレス しあわせの呼吸(2017年製作の映画)

4.5

「難病ものが重いから苦手」と思っている方は、この映画を観てみてほしい。こんなにハッピーなのかと驚くだろう。しかも実話で。
そうして、いつの間にか笑っているだろう。おかしいから笑うんじゃない。暖かくて、
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500ページの夢の束(2017年製作の映画)

-

ただのかわいらしい成長物語じゃない。ルックと、中身と、テーマと、裏テーマが全部違う。時間が経つごとに、進化する映画だ。

まず、本作を観ようと思ったのは、ルックのかわいらしさが大きい。
真っ赤なセータ
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

5.0

2018年のベスト邦画に出会ってしまった。
僕が本当に好きだったけど、生きていくため・食っていくために封印したものが、そこにあった。

顔がまったく同じだが別人である2人の男性を好きになってしまった女
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クリミナル・タウン(2017年製作の映画)

-

青春の終わりには、痛みがつきものだ。10代のふるえるような成長と緩やかな性徴を、「殺人事件の解明」という文脈の中で繊細に描いたヒューマンサスペンス。映画の中で役者自身が大人になっていくようなシンクロ感>>続きを読む

タリーと私の秘密の時間(2018年製作の映画)

4.0

懸命に子を育てる全ての母をねぎらう愛の映画であり、周囲の家族へのメッセージを内包してもいる。観た人皆が、人生をもう一度考えるのではないだろうか。
家族を持つとはどういうことか、母になるとは、父になると
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2重螺旋の恋人(2017年製作の映画)

4.2

映画監督には、それぞれ色がある。作家性とも言い換えられる。
その中で、「何をしてくるか分からない」という個性を持った超くせ者、それがフランソワ・オゾン監督だ。

彼の作品には、「こうあるべき」という型
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スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

-

狂歌みたいな映画だ。エキセントリックなブラックコメディに観せているけれど、目が笑っていない。その奥に宿るのは、どこまでも真摯な想い。怒りにも似た、責任感。

旧ソ連の「独裁者」スターリンが急逝。その後
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追想(2018年製作の映画)

4.7

想像の何十倍も深い余韻に包まれて、映画館を出てからもしばらく佇んでいた。
帰りたくない。まだこの世界にい続けたい。2人の物語を観ていたい。心から、そう思った。
きっとこの映画は、誰かにとって人生を決定
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

4.9

この映画に出合ってから、困っていることがある。他のアクション映画を観ても、まるで刺さらないのだ。どうやら、僕の中の「アクション映画の頂点」はこの作品になってしまったらしい。

よく映画の宣伝文句で、「
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

5.0

着飾った言葉はいらない。ただ、観てほしい。本作は、あなたが想像した満足度をぶっちぎりで越えてくるだろう。トリッキーな物語の先に待つのは、あふれんばかりの多幸感。誰もが心から応援し、祝福したくなる。それ>>続きを読む

ウインド・リバー(2017年製作の映画)

4.6

重く、突き刺さる映画だ。伝えるべきことを伝えるために、余計な部分を徹底的に削いだ作風。それでいて、サスペンスのだいご味を損なっていない。観る者をどこか畏怖させるような、覚悟のにじむ作品だった。

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ALONE/アローン(2016年製作の映画)

4.6

ラスト5分の展開に鳥肌。これはただの「ワンシチュエーション・サバイバル映画」ではない。

本作の概要はいたって簡単だ。「砂漠でたった1人、地雷を踏んでしまった兵士の物語」。一緒にいた相棒は地雷の爆発で
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インクレディブル・ファミリー(2018年製作の映画)

4.0

前作から14年間のブランクというハンデを乗り越えて、アメリカでアニメ史上最大のヒットをたたき出した本作。さらっと書いたけど、とんでもない大記録だ。
何故これほどまでに、この映画はヒットしたのだろうか?
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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

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誤解を恐れずに言えば、「分からなくてもいい」映画だ。世界中の人たちすべてを救おうとするような親切な作品じゃない。ただ、自分や世界・社会に1度でも絶望した人、その中で体を引きずりながらギリギリのところで>>続きを読む

ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

4.7

25年続くシリーズの“伏線”を回収し、新たな要素も盛り込み、さらにシリーズ本来の面白さである“恐怖”に原点回帰しつつも、前作の軽快なテンポも入れ込んだ超・意欲作。製作陣の覚悟とチャレンジ精神に、拍手し>>続きを読む

バトル・オブ・ザ・セクシーズ(2017年製作の映画)

4.8

観る前は、少し縁遠く感じていたかもしれない。だが今は、どれだけ褒めても足りない。これこそが、“映画の魔法”だ。

1973年に行われた、男女のテニス混合試合の模様を描く本作。テニスにとりわけ興味がな
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ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷(2018年製作の映画)

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ホラー映画において、大事なのは何だろう? 僕はハッタリだと思う。
あおってあおって心臓をペキペキさせて、バーンと驚かす。もしくはあえて外して、観客が安心した時にバーンと驚かす。
勿論全てのホラー映画が
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焼肉ドラゴン(2018年製作の映画)

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役者を信じきった作品って、実はあるようであんまりない。
例えば監督が役者に細かく指示を出して演技を引き出すような作品はあるけれど、どんと構えてしっかり見つめる作品というのは結構珍しいと思うのだ。そして
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オンリー・ザ・ブレイブ(2017年製作の映画)

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「予想」と「内容」がここまで違う映画だったとは……重い重い鈍痛が、観終えた後ずっと残った。

「へへっ、来たぜアメリカン・マッチョ・ムービー……」、この映画のことをポスターや予告編で知ったときに、そう
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ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)

4.8

作ることは、生きること。
ものづくりに命をささげるすべての人を救う、素敵なおとぎ話。分かりすぎて、何度もうなずいてしまった。
この映画は、孤独な作り手に訪れる“祝祭”を描いている。こんなにあったかく
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永遠の僕たち(2011年製作の映画)

4.7

映画を観た時の思い出が、全部そのまま記憶に残ってる。それはきっと、自分にとってかけがえのない作品だからだ。

この映画を観た場所は、帰省中に立ち寄った金沢のシネモンド。ミニシアター系の良質作品が集まる
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万引き家族(2018年製作の映画)

5.0

これまで、一貫して「貧困」と「絆」を描いてきた是枝監督の到達点。社会や法の隙間からこぼれ落ち、ひっそりと息をひそめて生きている人々の現実を、彼はずっと見つめてきた。その終着点に相応しい、狂おしいほどの>>続きを読む

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

4.8

なんて暖かい涙なんだろう。違いを認め、受け入れ、一緒に笑う。当たり前のことを当たり前にできたら、世界はこんなにも輝くのか。

正直に言うと、この作品の日本公開をずうっと心待ちにしながらも、自分の中で1
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セント・オブ・ウーマン/夢の香り(1992年製作の映画)

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アル・パチーノがアカデミー賞主演男優賞を受賞した名作。まさに「名作」という言葉がぴったりな、豊饒な作品だ。波が寄せて返すように、感動が広がっていく。
この「感動」という言葉すら、本作の前では薄っぺらく
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ホーム・アローン(1990年製作の映画)

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人生で1番観ている映画が何かと聞かれたら、本作と答える。小さい頃とにかく好きで、クリスマスになると決まって金曜ロードショーや何かでやっていたし、親にせがんでビデオを借りてもらって、何回も観ていた。
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レディ・バード(2017年製作の映画)

5.0

映画には、物語として完璧に独立した「完成度が高い」作品と、観客と同じ世界を描き、共感性を呼び起こす「すごく近い」作品があると思う。「レディ・バード」は、後者が突き抜けた映画だ。
画面に映る瞬間瞬間が“
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ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

4.6

映像も演技も音楽も、ただひたすらにカッコいい神センス映画。だがそれだけで終わらないのは、異常に主張の薄い脚本あってこそだ。肥大化した哀しみが、観終えた後もずっと心に残った。

映画は、何で出来ているか
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デッドプール2(2018年製作の映画)

4.5

続編として完璧以上。ヒーロー映画飽和時代に、この映画でしかできない「正義の目覚め」を描いた。

ルックこそR指定だけど、実は「デッドプール」シリーズはものすごく真面目な映画だ。前作はラブストーリーであ
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

4.9

多分、今年1番嫉妬した映画だと思う。こんなにも純粋で特大の「ものを作る喜び」を見せつけられたら、嬉しくて悔しくて叫びだしたくなってしまうよ。
だってここにあるのは、映画なんかとうに超えた“世界”じゃな
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友罪(2017年製作の映画)

4.1

共感しても、させてもいけない。決して「娯楽」であってはいけない。
作り手の真摯な覚悟で出来上がった魂の映画。

本作は、3つのお話が並行していく物語だ。同僚が世間を震撼させた殺人犯「少年A」ではないか
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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.5

ルックはアート系、中身は同棲物語。このギャップにやられた。誰かと付き合うってことの面倒くささと愛おしさを、極限に美しく描いた芸術作。衣装という“鎧”を作っていた男が、すべてはぎ取った“肉体”=本性を愛>>続きを読む

ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

4.4

面白い以前に、ひたすらこわい。リドリー・スコットは、新たな“エイリアン”=怪物映画を生み出した。久々に「この演技を観て!」って勧めたくなる怪作。

本作は、1970年代に実際に起こった石油王の孫誘拐事
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ピーターラビット(2018年製作の映画)

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「親殺しを愛せるか?」、そんなシリアスなテーマが隠された問題作。これは、被害者と加害者の深い溝を見つめた映画なのかもしれない。

本作は、あの「ピーター・ラビット」の初の実写化作品だ。多分、映画化の話
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