こきけさんの映画レビュー・感想・評価

こきけ

こきけ

映画(433)
ドラマ(1)
アニメ(0)

ミッシング(2024年製作の映画)

4.4

絶望の中に見る、不確かな希望に心がぶっ壊され続ける夫婦とその周辺を描いた
2024年邦画の大傑作

誰の心にもある醜い部分を、的確で繊細な演技と描写でずっと晒し続けてくるリアルな手触りが痛々しくも素晴
>>続きを読む

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

3.0



東野圭吾原作の擬似密室殺人ミステリーの手堅い題材も、
「まあ、こうなっちゃうよね」の想像の範囲を超えてこないけど
細やかな演技力の調整だったり、そこそこ先の読めない展開で、見応えがないわけではない
>>続きを読む

法廷遊戯(2023年製作の映画)

2.7


4ピースくらいのパズルを超大袈裟に見せてるのが伝わってくる、延々と続く過剰演技もみていてしんどい

となると北村匠海と杉咲花の演技も持ち腐れ、そこそこネタは良いのに調理ミスった感じで残念

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

2.8



そもそも薄味な原作をなぜか改悪してしまった野木亜紀子脚本がギルティ
ついで歌唱力がイマイチすぎて物語が伸び悩む致命傷&
「愛」に逃げる展開もうんざり

どうにかできたはず案件

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.9


あの日あの時あの場所で君と、
もし恋人にもし結婚していたらを
夢想したことがあるなら必見の良作

3つの時間軸でのありふれた恋愛劇も、加齢とともにすり減る可能性の痛み&執拗にリピートされる人物の配置
>>続きを読む

春画先生(2023年製作の映画)

2.2



ヒロインの行動がAV好きおじさんが考えた都合のいい女性像のように思えて常にドン引き

「春画は笑い絵」としてコメディに逃げるのもずるいし、そもそも話に全然乗れない

なんだよこれ、、

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.4


原爆の父の人生を振り返る濃厚な伝記映画
説明のない情報量がとんでもない&時系列いじり編集えげつなく予習復習必須

これをきっかけに色々と勉強が捗りそうな強い映画でした

スティルウォーター(2021年製作の映画)

2.0



無実の娘を助けるため異国で独自探偵する父親の暴走も、事件の浅さに対して映画長すぎぃ
30分の短編で終わる内容を延々とダラダラ引き伸ばしているので、真犯人がどうとか、もはやどうでもいい
つまらない
>>続きを読む

死体の人(2022年製作の映画)

2.9



こんな役者いねえだろ&定石通りで面白くない話だなと常に思いつつも、なんだか憎めない負け犬映画

生と死を多角度から見つめながら
互いの目的に向かって進んでいくの終盤はじんわり良かった

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)

2.9


今カノ、元カノを巡る心の情報量ぎっしり恋愛劇も川村元気原作おなじみの''小手先テクニック集''感が凄い

結婚=恋愛のゴールと捉える恋愛観も浅いし、
良いセリフなんだろうけど何も刺さらない感じも健在

宮松と山下(2022年製作の映画)

2.5


「香川照之の演技力がー」と演技力から褒める映画って実は面白くない説の証拠が1つ増えた

病院に通い、エキストラを演じ、空虚な男の存在理由が後半じわりと滲み出てくるけど、余白が多すぎてもはやどうでもよ
>>続きを読む

アウトフィット(2022年製作の映画)

2.6



テーラーだけで展開されるクライムスリラーもわざとらしい会話が延々と続き、結末のひねりも予想の範囲を全然超えてこない=面白くない

せめてスーツのうんちくもっとくれ、ギャングがどうこうとかどうでもい
>>続きを読む

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

2.2



前評判高く期待も、大幅に下回る結果に。

主人公の行動原理と葛藤(金か芸術性か)が終始もやもやするし、テンポも悪く面白くない
皮肉ガーとも聞くけど抽象的で刺さらない失速もエグい

PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~(2024年製作の映画)

2.8



eスポーツ初めて人生変わった的な進研ゼミ展開が一切ない実験的な作品

学校家族恋愛のマクロに変化はほぼ無く、
仲間ができた、少し世界が広がったのミクロな変化に注力している

ベタなスポコン青春を期
>>続きを読む

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

3.3



虐待DV放棄などの不幸エピのオンパレードで精神ゴリゴリ削られ
杉咲花&志尊淳がキャリアハイの演技で心揺さぶられまくり

タイトルの余韻も素晴らしく、誰にも聞こえない叫びを聞こうと、言葉を大切にしよ
>>続きを読む

ドミノ(2023年製作の映画)

1.6



終わりに何があろうが面白くない。

リアリティラインがめちゃくちゃでそれありだったらなんでもありじゃんと、せめて現実味のある着地にして欲しかった

コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.2



アフガニスタン戦争での現地通訳と米国兵士の壮絶な体験を映画化

多種多様な緊張感が張り巡らされた前半後半の味変展開が素晴らしすぎる&「平和」について改めて考えさせられる傑作

センスのない予告編観
>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

2.5


相変わらずの大味悪魔祓い
悪魔の名前を知れば勝てるの適当ロジックに苦笑い
謎解きもストーリーも中途半端で、じゃああの可燃性ガスなんなのよ
上層部のあれなんなのよと
細部の詰めが甘い印象

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.1


「このシーンで起きたら最悪なのは?」の最悪大喜利の連続だけで構成された被害妄想中年里帰りロードムービー

大喜利によるハード面のカオスに加えて母親の愛と退治するソフト面のカオスさもあり情報量がとんで
>>続きを読む

ウィ、シェフ!(2022年製作の映画)

3.5



腕は確かけど性格に難アリの女性シェフがある施設の料理番となり…
のベタワク展開もキャラ濃くテンポ良く楽しく観れる

後半のなにこれどうなる展開の必然性も意義深くエンタメ性と社会派を両立させた良作

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

2.0


深読みして褒めようと思えば褒めれるが、そもそもの話が面白くないし、結末の着地も、当たり前すぎて凄まじい拍子抜け。

個人的な信条としてネガティブな人や暗い人は愛を持って距離を取りたいので、こうした陰
>>続きを読む

ロスバンド(2018年製作の映画)

2.7



ロック大会に向かう車内珍道中で
事前の期待が高く楽しみにしてたけど、都合のいい人物配置と制限時間のよくわからない展開が期待値を下回りました、、。

父親の空気の読めなさは異常だし、ライブ出演時間も
>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.6


パニック障害×PMSの男女のヒューマンドラマ
時に病気を弄り合い、時には助け合う2人の空気感がとても居心地がよい

心の闇を星空に例える演出が素晴らしく、観終わると心が温まる温泉のような作品

名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

3.1



名探偵コナン!真実はひとつ!犯人はこの中にいる!の王道犯人探しミステリーで定石通りテンポよく進んでいくし、全員あやしげで観ていて楽しい

心霊要素も合理的なネタがあるんだけど、霊を全否定しない配慮
>>続きを読む

ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

3.0


64歳で180km泳いだ女性を描いた実話感動モノも、あらすじそのまんまのものを見せてくれるので、作品の''味''が想像通りで面白さは伸び悩む

何かを始めるのに遅すぎる〜(略)
人間一人では〜(略)
>>続きを読む

ALIVEHOON アライブフーン(2022年製作の映画)

2.7



ゲーマーがドリフトレーサーに、の設定で繰り広げられるベタコテ演技が観ていてしんどい

ドリフトの仕組みやレースの優劣の説明がないので、凄いことしてるのはわかるけど、何をしてるのかがわからず、燃えな
>>続きを読む

イチケイのカラス(2023年製作の映画)

2.5



フジテレビの映画化案件にありがちな、''小さな事件に政治を絡めて社会を斬った感を出す''が今作も健在も
面白くない

パンドラの箱開けちゃいましたえへへ、で終わってしまうので、その後の描写がない
>>続きを読む

リゾートバイト(2023年製作の映画)

2.5



2ちゃんの有名怖い話を複数引用した変な映画
ぬめっとした田舎の謎風習の怖さや
いきなりの音や画面変化による生理的びっくりをあまり使わないのは好感が持てるけど

話の捻りを優先してるためか、人物の行
>>続きを読む

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.9



金塊謎解き要素はほぼ無く、キャラ紹介導入に留まってはいるけど、
退屈さは無く漫画実写化の最高峰と言ってもいい出来

使ってる筋肉の違うアクションが連発されるので説明ぽい所&漫画だな所が気にならずノ
>>続きを読む

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.4



全く期待せず観たらまさかの大傑作、、!
DCEUシリーズでも群を抜いて面白すぎる!

主人公の内面の弱さがとんでもない事を引き起こし、それが強さになっていくの話運び完璧だし、
先読み出来ない驚愕展
>>続きを読む

レッド・ロケット(2021年製作の映画)

2.6



元ポルノ男優が送る怠惰な都落ちにニヤニヤするも、クズ男の屁理屈糞理論(わかるけどもw)にだんだん飽き飽きしてくる長い

そんなわけねえ展開も多くて映画のペースに乗れなかったのも残念

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

2.9



海、密林、南極?とステージ変えまくり見どころ満載のはずが、
相変わらず「友情・努力・勝利」成分が弱めのDCパターンで面白さが伸びきらない
どうせ打ち切りならDCヒーローみんな呼べよ〜

つまらなく
>>続きを読む

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.2



2分間のタイムループに閉じ込められた旅館関係者のあたふた修羅場が面白い良作

繰り返しに飽き飽きしながらも、前進(未来)への恐怖を炙り出すのも好印象
2日に分けて見ようと思ったらイッキ見、嬉しい寝
>>続きを読む

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

2.8



どうしても1作目のワクワクを求めてしまう。
困ってる人を放っておけない人情派殺し屋設定が観たいのではなくて
「お〜新鮮〜ひゅ〜」
ってなりたいのよ。その回数が少ない。逆ホームアローンみたいなこと
>>続きを読む

僕が宇宙に行った理由(2023年製作の映画)

3.8



「宇宙に行くんで社長辞めます」発言の真意重みに打ちのめされる

お金、時間、才能など一般人が夢を諦める言い訳が出来ない前澤氏の想いの強さが凄まじく
無知なメディアが作り出した道化の前澤氏の印象がガ
>>続きを読む

ほつれる(2023年製作の映画)

3.4



夫婦という呪縛を、逃げられない長回し長会話で毒々しく浮かび上がらせる生臭手法がドンピシャ

淡々としたストーリー&過度な演技演出などなくても、誰の心にも5%程度ある秘めた感情をグサグサ刺激し続ける
>>続きを読む

>|