カリカリ亭ガリガリさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

カリカリ亭ガリガリ

カリカリ亭ガリガリ

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転々(2007年製作の映画)

5.0

完全に甘く見積もっていた映画で、ほとんど嫌な箇所が無いすこぶる心地良い傑作だった。めっちゃ好き。

三木聡ファンというわけではないけれど、彼の仕事の中では和製ツイン・ピークスこと『熱海の捜査官』が超好
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

1.5

「頑張っている」と「面白い」は違う。

観ている間、ずっと「ああ、映画はひとりで作ってしまってはならないのだな」とつくづく感じた。あと、独学も本当に危うい。

7年間の撮影期間は優秀なプロデューサー不
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トムとジェリー(2021年製作の映画)

5.0

しあわせな映画。
喧嘩ばかりしてるトムとジェリーが、仲良くいぇーい!おまえナーイス!と楽しそうにしてるところで泣きそうになった。

スラップスティックコメディとして、全方位的に素晴らしく良く作られてい
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曽根崎心中(1978年製作の映画)

5.0

超絶大傑作。オールタイムベスト。

塩田の『映画術』で絶賛されているのを読んで(塩田のオールタイムベストワン映画が『曽根崎心中』)、ゼミ論で増村について書いたくらいには増村ファンなので観たいよーと思っ
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トキワ荘の青春 デジタルリマスター版(1995年製作の映画)

5.0

漫画の神様に最も愛されなかった男を、愛するわけでも祝福するわけでもなく、ただ観察するかのように静かに見つめる市川準の視線のやさしさ。人を信じている。人は、作り手が介入せずとも、こんなにも愛おしくて滑稽>>続きを読む

シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

本当にお疲れ様でした。
ありがとうございました。




観る前の予想

上映時間が『DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に』とほぼ同じであることを、偶然ではなく意図的なものと捉えるならば
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

5.0

「粋な夜電波って聴いてます?」「菊地成孔さんの?もちろん聴いてます」という会話で、この場で殺してくれええええ!という恥ずかしさに苛まれ、二人が引っ越した先で買い換えたドライヤーがパナソニックのナノケア>>続きを読む

悪魔の手毬唄(1977年製作の映画)

5.0

日本映画オールタイムベストワン
何もかも完璧な最高の映画

映画 えんとつ町のプペル(2020年製作の映画)

1.0

これは「作品」でも無いと思うし「商品」ですら無いと思う。サロンメンバーに対する啓蒙素材の「商材」でしかない時間を、スクリーンに映し出してしまってはならないはず。
あるいは、「下を向くな、上を向け」「星
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SOMEWHERE(2010年製作の映画)

5.0

別にそういう映画じゃないんだけど、なんとなく今、コロナ渦ステイホームな今観たら、超やさしい映画。

妄想少女オタク系(2007年製作の映画)

5.0

再見。怖〜〜っ!怖すぎンゴ〜〜!
『ミッドサマー』の何倍も明るいことへの恐怖を体感。堀てんてー、やっぱり後期怖い。歪。初期ロマンポルノの方が可愛いしスゴ〜いと最近思えてきた。

魔女見習いをさがして(2020年製作の映画)

5.0

「意味がわかると怖い話」の意味が永遠に分からない感覚。今年最も気持ちの悪い、異様で、不可解で、歪んだ、特異な、謎の映画。

演出ではなく、この企画を通したプロデューサーや東映の異常な魅力。作劇的な正解
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のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

5.0

圧倒的ウルトラ大傑作。星10。もう今年の邦画はコレだけでいいですとすら思った。『のぼる小寺さん』だけを何回も観ていたい。全方位で「映画」そのものへの信頼がみなぎっていて、相変わらずな古厩監督の天才性が>>続きを読む

アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

1.5

愚作よ。演劇と映画は野球とサッカーくらいにあらゆる面で異なっていて、かろうじて"球技"であろうとする気配すら感じられない本作に対して、自分が映画に求める魅力は発見出来なかった。『カメラを止めるな!』と>>続きを読む

タイタニック(1997年製作の映画)

5.0

2012年にタイタニック沈没100周年で3Dリマスタリングされた『タイタニック3D』を劇場で観ていないので、およそ10年ぶりくらいに観た。めちゃくちゃ面白かったな。「タイタニックとかベタすぎるだろw」>>続きを読む

もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

5.0

超絶素晴らしい。今年ベスト候補。カウフマンの"自意識シリーズ"の中でも一番好きだ。なんて優しくて哀愁漂う作品だろう。

仮にも、2020年で最も難解な映画といわれている本作ではあるけれど、しっかりとヒ
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ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2(2011年製作の映画)

5.0

セブルス抱いてくれ!!!

9年ぶりに観た。1作目からリアルタイムで、しかもハリーたちとほとんど同年齢で育ってきた者であるからには、たとえシリーズが途中で迷走気味であっても、たとえ映画の出来として完成
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ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1(2010年製作の映画)

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10年ぶりに観た。分霊箱の力によってロンが幻視した、全裸のハリーとハーマイオニーがべろんべろんにベロチュウする様子がエロかった。あとはひたすら長い。タイトルでもありマクガフィンである死の秘宝という「言>>続きを読む

ハリー・ポッターと謎のプリンス(2008年製作の映画)

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12年ぶりに観た。シリーズ屈指の鬱回。ポスターからも分かる通り、いよいよガキだけではどうにもならず校長先生が大協力する。謎のプリンスの正体が判明するクライマックス一連、本当はいい奴なドラコの葛藤、ハリ>>続きを読む

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(2007年製作の映画)

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13年ぶりに観た。終盤、シリウス・ブラックがハリーに思わず「いいぞ、ジェームズ!」と叫んでしまうのが一番最高。あそこがガン泣きポイント。たった一言の台詞に宿る凄まじいエモーショナル。その後のシリウスフ>>続きを読む

ハリー・ポッターと炎のゴブレット(2005年製作の映画)

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15年ぶりに観た。劇場で観た時、ついに描かれたヴォルデモートのヴィジュアルの素晴らしさに感銘を受けたのを憶えている。ペティグリューによるヴォルデモートの作り方講座が終わると復活する彼は、不気味さと恐怖>>続きを読む

LOFT ロフト(2005年製作の映画)

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ラスト、『めまい』で猛烈にふざけるな。めっちゃ笑ったけど。

トヨエツと西島秀俊がごくごくと水飲んでるだけで面白い。出られない家はブニュエルの『皆殺しの天使』かな?全部中谷美紀が書いた小説と思えば、と
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ハリー・ポッターと秘密の部屋(2002年製作の映画)

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18年ぶりに観た。バジリスク、嗚呼バジリスク、バジリスク。とにかくヘビちゃんのインパクトが大きくて、鑑賞当時の「うわあ!でっかいヘビだ!」という怪獣要素の印象のおかげでほとんど忘れてた。でも見返したら>>続きを読む

ルクス・エテルナ 永遠の光(2019年製作の映画)

5.0

圧巻。ここまでやりゃあやっぱりアンタの味方だし、映画って一番強いなーって思うもん。物理的に。一気に集団の眼球をブチ壊せるじゃん。大量破壊兵器じゃん。それが商品になったり芸術になったり、ちゃんちゃら悪ふ>>続きを読む

ハリー・ポッターと賢者の石(2001年製作の映画)

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19年ぶりに観た。確かに当時、劇場でワクワクしながら家族で観たことのノスタルジー補完はあるものの、もうずっと設定が楽しいから飽きないね。あと美術が総じて素晴らしい。

クリス・コロンバスって監督として
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ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004年製作の映画)

5.0

シリーズで最も格調高い「映画」なハリポタ。であり、最も精神分析的な一本。アルフォンソ・キュアロンがこれでもかとサイレント映画オマージュを散りばめていて、ほとんど台詞ではなくスラップスティックなシーンが>>続きを読む

こちら放送室よりトム少佐へ(2020年製作の映画)

5.0

形式的なフェティッシュによってではなく、時代設定と残す/残される意味でフィルム撮影を選択した判断が本当に素晴らしい。音の質感や美術に至っても、あらゆる意味で行き届いている。

デヴィッド・ボウイの歌声
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パッション(2012年製作の映画)

5.0

超最高!やばい!ずっと面白い!なデ・パルマによるデ・パルマ・マッシュアップなデ・パルマ・オマージュ金太郎飴。

十八番のスプリット・スクリーンの時制の操り方なんて、観ながら恍惚する。
『殺しのドレス』
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キャビン(2011年製作の映画)

5.0

どんなに俗悪で下劣で最低なホラー映画にも、それが「ホラー映画」であるというだけで価値があることを再認識させてくれる。誇らしい。大好き。

公開当時、ネタバレ厳禁で臨んだため展開に爆笑したし、クライマッ
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夜明けを信じて。(2020年製作の映画)

4.0

本の虫だった満島真之介にソックリの童貞が図書室で一回だけ会った女子に「きみは風のようだ」みたいなキモいポエムを13通送り付けて、その子がドン引きして失恋した途端にしゃべる光の玉が見えるようになった「と>>続きを読む

スパイの妻(2020年製作の映画)

5.0

キヨシが満を持して増村保造を意識して撮ってくれていること(特に『清作の妻』と『女の子箱より 夫は見た』)が純粋に嬉しかった。
成瀬の『乱れる』もやってる。動線パクってる。
途中完全にシネコンがサイレン
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アメイジング・スパイダーマン2(2014年製作の映画)

5.0

マーク・ウェブ版のスパイダーマンリブートのヒロインがMJではなくグウェン・ステイシーであると見聞きした際から「え、ってことはアレをやるんか……」と原作ファンは誰しもが不穏な心境で1作目に臨んだと思う。>>続きを読む

アメイジング・スパイダーマン(2012年製作の映画)

5.0

パブリック・エンターテインメントとしての力強さ!「パブリック・エンターテインメント」なんて言葉は無いんだが、俺の造語だが、もうそうとしか言いようがない大衆娯楽活劇性。

実生活でも恋人同士である主演二
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

5.0

12モンキーズじゃん!テネットじゃん!インセプションじゃん!マトリックスじゃん!ターミネーターじゃん!時かけじゃん!押井守じゃん!
の元ネタ。

上映時間28分、製作費約70万円、全編(あるワンカット
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デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

5.0

オールタイムベスト。1本のゴミ映画が99本の正統派優等生名作映画たちをペチャンコに踏み潰したかのような超超力強い最高のウルトラ大傑作。映画によってでしかもたらされない圧倒的な幸福感。映画愛という言葉は>>続きを読む