カリカリ亭ガリガリさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

カリカリ亭ガリガリ

カリカリ亭ガリガリ

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荒野の千鳥足(1971年製作の映画)

5.0

飲んで飲んで飲んで飲んで飲んで飲みまくりの飲み地獄!ビールを飲みまくって認識する、もう一人の自分。やがてはカンガルーを狩ることも出来てしまう!ってことで本物のカンガルーを本当に狩るシーンが凄まじすぎて>>続きを読む

自殺サークル(2002年製作の映画)

5.0

久々に観たらとてもいい映画だった。
全編に漂う虚脱感が素晴らしい。

石橋凌が帰宅途中の電車車内で目撃する、脱力し切った人々の顔。帰り道、倒れた立て看板を直す彼が、映画が進んだ末にその立て看板をどうす
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キャピタリズム マネーは踊る(2009年製作の映画)

5.0

11年前の映画だけど、コレ今の日本じゃん。地獄かよ。ムーアひとりに託さないで俺たちが声をあげないとオワリ、なんじゃないか?

「キリストはクソ資本主義なんて絶対許すわけありません」と語気を荒げる司祭様
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バイス(2018年製作の映画)

5.0

めちゃくちゃ面白い!めちゃくちゃ勉強になる!めちゃくちゃ恐ろしくてめちゃくちゃ笑える!政治やイラク戦争に興味ねえーって人にこそ観てもらいたい。
アダム・マッケイは『俺たちニュースキャスター』や『マネー
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最高殊勲夫人(1959年製作の映画)

5.0

ウルトラミラクルハッピーフィルム!最高の幸福感!バカみたいな量の台詞、音楽のようにリズミカルな会話の掛け合い、縦横無尽に動く人々。まさにスクリューボールコメディ決定版!増村×白坂コンビでは一番好きかも>>続きを読む

巨人と玩具(1958年製作の映画)

5.0

増村で一番観ているくらいにはオールタイムベスト。初っ端、ライターカチッ!カチッ!からの超絶モンタージュで完全にノックアウト。野添ひとみもずっと可愛い(ものすごく皮肉なキャラクターだけど)。

あまりに
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くちづけ(1957年製作の映画)

5.0

日本の映画監督で特に好きなのが市川崑、鈴木清順、北野武、そして増村保造(市川崑の助監督やってた)なのだけれど、増村に関しては学生時代、ゼミで論文を執筆したくらいには一時期没頭して作品を観まくっていた。>>続きを読む

クローズド・ノート(2007年製作の映画)

-

今、主要キャスト(沢尻エリカ、伊勢谷友介、竹内結子)に着眼して鑑賞した際に、作品から与えられる印象は間違いなく陰性のものとなっている。たとえ公開当時、エリカ様が舞台上で「別に」と発言していたとしても、>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

5.0

モノホンのジャンボジェット機がフリーポートに激突する健全な馬鹿馬鹿しさよりも、滑走路を走行するジェット機のタイヤが次々と乗用車を踏み潰していくデストロイ・ヴィジョンが怪獣映画的な高揚感で、つまりは、デ>>続きを読む

アイ・アム・レジェンド(2007年製作の映画)

1.5

先日『コンスタンティン』について書いた際に、そのフランシス・ローレンスの待望の次作がコレだったわけで、当時、劇場で親父と観た時はあまりのトホホ感で「お前もう世界救わなくていいわ!」と、すべてをウィル・>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年製作の映画)

-

ぼくはレイかアスカかと問われたら完全にアスカ派なのだけれど、それまでの旧エヴァの惣流アスカとは、ファンと言うことをためらわれるくらいに痛い子だった。

それに比べて、式波アスカは本当に可愛い。レイに自
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コンスタンティン(2005年製作の映画)

5.0

大ッ好き!!というより、世代的にドンピシャリな中二病イズムの金太郎飴みたいな作品なので、スーツ着て、手で顔を覆うようにして煙草を吸って、両腕を胸の前でガッチャンコと合わせるポーズに対して、当然のように>>続きを読む

ロッキー・ザ・ファイナル(2006年製作の映画)

5.0

映画史上において重要な作品というのは数え切れないほど沢山あるにしても、人生において最重要な映画というものがあるとすれば、それは紛れもなく『ロッキー』シリーズだ。

辛く苦しい時、どうしようもない困難に
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アンツ(1998年製作の映画)

5.0

皆が『バグズ・ライフ』を観ている中で、僕は『アンツ』をひたすら観ていたのです。
造形もこちらの方がギリ不気味の谷という感じで気持ち悪く、そのポップ・グロテスクに惹かれた僕は、キモいフィギュアまで持って
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神々のたそがれ(2013年製作の映画)

5.0

雨はザーザー降っているし、霧はモヤモヤ出ているし、地面は泥まみれだわ、血は出るわ、生卵割るわ、スープ飲むわ、唾吐きまくるわ、死体出まくるわ、火出るわ、よだれ出るわ、ケツ出るわ、うんちするわ、おしっこす>>続きを読む

お嬢さん(2016年製作の映画)

5.0

「オ……オマン……コ……」劇場で観た時にめちゃくちゃ爆笑したし、ミステリー的なミスリードというよりは爆笑してしまうビックリ展開の連続だし、ラストの美麗な爽快感はよく考えたらアホすぎる画なので、とにかく>>続きを読む

ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)

5.0

ずっと多幸感!なんだけど、テロリズム的に兄弟二人をブチ殺そうと奇襲を繰り返すキャリー・フィッシャーの不条理感が最高。もちろん、ジョン・ベルーシは動いているだけで楽しい。

ショッピングモールを車のみで
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メリーに首ったけ(1998年製作の映画)

5.0

『ゴーン・ガール』の原作者のギリアン・フリンが「『メリーに首ったけ』のキャメロン・ディアスみたいな女、現実にいるわけないでしょ!!あんなのはモテないオタク童貞たちの妄想に過ぎん!!」とめちゃくちゃキレ>>続きを読む

オーメン2/ダミアン(1978年製作の映画)

5.0

何回観ても最高の死に様博覧会。出てくる死に様が何もかも素晴らしいし、前作よりもドンドコ人が死にまくるのも景気が良くて楽しい!

前作の首チョンパに当たるエレベーターでの人体ワイヤー切断は、ちゃんと切断
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コヨーテ・アグリー(2000年製作の映画)

5.0

最高の店。俺が億万長者だったら、日本各地にコヨーテ・アグリーをオープンします。

「チャンネーがホットパンツ履いてバーカウンター上で踊る」という企画にGOを出したプロデューサーも、それをマジで何の工夫
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アングスト/不安(1983年製作の映画)

5.0

万歳三唱。何もかも神懸かっている。「全ショット他の映画とは違う凄いことをやってやる!!」という気合いで満ちていて泣ける。だからカメラワークやアングルやショットのエクストリームな素晴らしさだけで射精。>>続きを読む

透明人間(2019年製作の映画)

5.0

素晴らしい技巧と志で、余裕で今年ベスト候補。
カメラがパンするだけで怖いというのが先ず発明。
PTSDやトラウマを「見えない恐怖」としてメタフォリカルに描いているのも秀逸でしかない。
中盤のミッドポイ
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はちどり(2018年製作の映画)

1.0

爆睡。
しましたけど、誰かに謝らないとならないですか?謝らないですよ。

俺の観たい・好きな韓国映画じゃないってだけ。
韓国が台湾映画ごっこ、エドワード・ヤンごっこ、あるいは岩井俊二ごっこして、それが
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ダークナイト(2008年製作の映画)

3.5

本作に関してはノーラン懐疑主義とまでは言わないけれど、馬鹿みたいに褒められすぎな論調が無理。「これはただのアメコミ映画ではない」とか言ってる輩がいるからさ。ただのアメコミ映画の何が悪いってんだよ!お前>>続きを読む

メメント(2000年製作の映画)

3.0

巻き戻してるだけじゃん……と身も蓋もない感想を抱くのだけれど、時間をノンリニアにコントロールしたいという欲求と、妻の亡霊に囚われ続ける罪の意識を纏った夫という点、ノーラン作品のオブセッションなので、彼>>続きを読む

モンパルナスの灯(1958年製作の映画)

5.0

「見てはいけない深淵」を「見ている」ことへの強烈な感動で涙してしまう圧巻のラストショットがすごすぎる。
ジャック・ベッケルは遺作『穴』も同様で、このラストショットのためにこれまでの本編があった!と感嘆
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オンリー・ゴッド(2013年製作の映画)

4.0

劇場で観たときはロースピード過ぎて爆睡したけれど、ぼんやり再見したらめちゃくちゃ笑えた。だってタイのおっさんが「神様」として背中からマチェーテ取り出して罪人を裁いた後にスナックでカラオケする、って、マ>>続きを読む

ドライヴ(2011年製作の映画)

4.0

上京して初めて観た映画という思い出補正もあるけれど、珍作のフェティッシュに終始ニンマリしながら鑑賞していた。初めて行った横浜ブルクで。

派手なアクションに頼らずに地味ながら緊張感タップリに逃がし屋の
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インセプション(2010年製作の映画)

4.5

俳優がこんなに寝顔披露するハリウッド映画も珍しいよな……ジョセフ・ゴードン=レヴィットの寝顔、ずっと口角上がってて可愛い。

ノーラン懐疑主義者なのだけれど(三層目の雪山チェイスがのっぺりした絵面で全
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アベンジャーズ(2012年製作の映画)

2.0

公開以来に再見したら、ジョス・ウェドンらしいテレビドラマ画角と色調があんまりにも「映画」から乖離していて全く楽しめなかった。適当なカメラワークも然り。続編の『エイジ・オブ・ウルトロン』も全くダメだった>>続きを読む

ウォッチメン アルティメット・カット版(2009年製作の映画)

4.5

初代ナイトオウルことホリス・メイソン爺ちゃんがアホみたいな格好したオッサンチンピラ軍団にリンチされる時に、かつての宿敵を夢想しながらパンチを繰り出して応戦していく、しかしヨボヨボだからめちゃくちゃボコ>>続きを読む

ウォッチメン(2009年製作の映画)

5.0

スーパーヒーロー脱構築。圧倒的な英知と括弧書きの「正しさ」に対して「テメェを絶対認めねえし、俺はそんなの知らねーよ」と歯向かう薄汚れた最底辺のヒロイズム、ロールシャッハさんの勇姿。

めちゃくちゃ秀才
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突然炎のごとく(1961年製作の映画)

5.0

恋愛映画ではなく、男と女の戦争の映画。『死刑台のエレベーター』や『恋人たち』で、男を破滅させる女性を演じ抜いてきたジャンヌ・モローが「お前ら男の考えるステレオタイプな恋愛観なんかに負けてたまるか!!」>>続きを読む

ピアニストを撃て(1960年製作の映画)

5.0

『大人は判ってくれない』で評価されたトリュフォーが「よおし、ヌーヴェルヴァーグやったるでえ!!」とガンガン意識高めでヌーヴェルヴァーグ要素を詰め込みまくって仕上げたB級ノワール映画オマージュ満載監督2>>続きを読む

アキレスと亀(2008年製作の映画)

5.0

12年ぶりに観たら心に響きすぎて号泣した。芸術三部作最終作にしてタケシ最後の叫びと踏ん切り。芸術論とパラドックス。死と事故のイメージ。評論家。妻。芸術とユーモアの尊さ。めちゃくちゃいい映画だ……。>>続きを読む

メリー・ポピンズ(1964年製作の映画)

5.0

星10。いつ何度観ても圧倒的に素晴らしすぎるアルティメット・オールタイムベスト。そりゃもちろん、人生や人格形成にあらゆる影響を与えてきたオールタイムベスト級の映画は山のようにあるけれど、仮にも「俺が一>>続きを読む