Naoさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

JUNK HEAD(2017年製作の映画)

3.5

人工生命体マリガンと協力して地下の探索を始める。独力で7年かけた三部作の一作目。制作でやってることの狂気性の割に意外とエンタメ性が高い。よく比較されてる『MAD GOD』の方が個人的に好き

Mr.タスク(2014年製作の映画)

3.5

畜生の老人が人間をセイウチに改造してしまう。話は間延びしてるけど改造後の造形がとにかく良い。セイウチファイトには笑った。てかジョニーデップも出演してるの地味に凄いね

凱里ブルース(2015年製作の映画)

3.0

地方の医師が甥を探す様を描く。第8世代監督作でタルコフスキーを想起させる。時間と記憶がテーマで円環の象徴とマジックレアリズム的な長回しが印象的。家だとあまり集中できんかったな。

子宮に沈める(2013年製作の映画)

2.5

大阪二児放置死事件を描いた作品。胸糞と言われるが内容以前に映画の出来として面白くない。冒頭の幸せですよ感が嫌だしグロ描写も足りない。赤ちゃんの鳴き声が親の喘ぎ声に似てくるのは意図的なのかな

ロスト・ボディ(2012年製作の映画)

3.5

死体安置所から妻の死体が消えてしまう。前半は淡々と進むけど最後にどんでん返しが待ってる。韓国でもリメイクされた名作。妻が死んだのに過去形で話してた。カタレプシー。

ムカデ人間2(2011年製作の映画)

3.5

『ムカデ人間』を見た弱男が真似ようとする。一作目のおふざけ要素が抜けてグロさに特化した作品。主演のおっさんが好演。モノクロ映像だが排泄物だけ色付けるのが良い。

台湾人生(2008年製作の映画)

3.0

日本語教育を受けた台湾人の歴史を振り返る。”かつて日本人だった人たち”のアイデンティティの苦悩が描かれ、”親日”という言葉も考えさせられる。娯楽性というより社会的価値の高い作品。

パリ猫ディノの夜(2010年製作の映画)

3.5

怪盗の相棒としてパリを駆け巡る猫の騒動と活躍を描く。Folimage制作のお洒落アニメで意外とアクション描写が多い。絵本の世界みたいで子供も楽しめる良作。

ミラーマスク(2005年製作の映画)

3.0

サーカスの少女が不思議な世界に迷い込む。一昔前のCG感が逆に独特な雰囲気になってる。鏡や仮面とか精神分析用語だしイドやエゴの話とも思ったけどよく分からんな。

全身小説家(1994年製作の映画)

3.5

ガンを宣告された小説家の井上光晴の生涯を追いかける。原監督のトークショーで手術シーンや虚構論についても聞くことができた。虚構=生なら真実=死なのかなとか想いを馳せる。瀬戸内寂聴が一番の嘘つきということ>>続きを読む

コーラス(2004年製作の映画)

3.5

寄宿舎に赴任した教師と生徒たちの交流を描く。当時フランスでヒットして心温かくもほろ苦い作品。なぜ不良たちと音楽を組み合わせる作品は多いのだろうか。

ペルセポリス(2007年製作の映画)

3.5

イスラム革命下の少女の成長と苦悩を描く。留学経験のある監督の自伝的作品でモノクロなのは肌の色を意識させないためだそう。幸福を求め不自由であることを忘れた。テヘランの街を歩いてごらん墓場を歩いてるようだ>>続きを読む

ザ・コーヴ(2009年製作の映画)

3.0

和歌山県太知町で行われるイルカ追い込み漁を描く。プロパガンダとして当時大問題となった作品。現在目線で見ると動物愛護やビーガンの考えは今後も続きそうだなーとも感じた。

春のめざめ(2006年製作の映画)

4.0

青年の淡い恋物語を描いた短編アニメ。ガラス絵手法という独特な作風で油絵が動いてるような美しさ。流石ノルシュタインの弟子。ツルゲーネフ→シメリョフに続く二重原作構造。

ベルヴィル・ランデブー(2002年製作の映画)

3.5

おばあちゃんが誘拐されたロードレーサーの孫を救出しにいく。セリフは少なく絵柄がシュールで音楽も凝ってる。孫の反応の薄さや犬の雑な扱いよ。

MAY -メイ-(2002年製作の映画)

3.0

根暗コミュ障女性が恋をして狂っていく。人間関係を丁寧に描いてて、そこまで怖くはなかった。後半は『フランケンフッカー』を思い出す。叫び声の後に伝言メッセージをどうぞ。

セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ(2000年製作の映画)

3.0

ハリウッド女優を誘拐して自主制作映画をゲリラ撮影する。大衆映画をぶっ壊す!の精神で作られてる。過去作のようなカオスさは控えめで比較的見やすい。

アイアン・ジャイアント(1999年製作の映画)

3.5

少年が鋼鉄の巨人と出会って仲良くなる。米国ではTV放映も多くて有名な名作。鉄腕アトムみたいで心温まる。メカデザインはジョー・ジョンストンなのね。

COWBOY BEBOP 天国の扉(2001年製作の映画)

3.5

賞金稼ぎのスパイク達はバイオテロの犯人を追跡する。スペースジャズとしてカルト的人気アニメの映画化。作画がより格好良くなってて電車のアクションシーンは素晴らしい。

キャメロット・ガーデンの少女(1997年製作の映画)

3.5

富裕層の少女と貧しい青年が出会う。ハートフルな映画と見せて閉塞的な社会や二人の異様さも垣間見せる。終わり方も独特で面白い。若かりしサムロが好演。

蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳(1998年製作の映画)

3.5

娘の復讐を果たした新島は昔の同級生から殺しのビジネスに誘われる。前作の『蛇の道』とは雰囲気が変わっておふざけも見られる。ほぼ北野武映画だった。大杉漣との車のやり取りはギャグすぎる。

蛇の道(1998年製作の映画)

3.5

娘を殺された男が復讐を計画する。容疑者を監禁・拷問して追い詰める様がヒリヒリとさせる。協力者で塾講師の哀川翔が子供に教える数式も意味不明でただただ不穏。脚本は分かりやすくて面白かった。

クラッシュ(1996年製作の映画)

3.0

倦怠期の夫婦が自動車事故によりタナトフィリアに目覚める。思ってたよりグロくもエロくもなく淡々と進む。文明の象徴である車を破壊し動物へと回帰していく。

マウス・オブ・マッドネス(1994年製作の映画)

3.5

失踪した作家を探して架空の街へと辿り着く。クトゥルフ神話をベースに現実と虚構が交差する。正直話はよく分からないけど色々化け物とか出てくるのは良い。黙示録三部作。

三月のライオン(1992年製作の映画)

3.5

記憶喪失の兄と妹の近親愛を描く。将棋マンガじゃない方の映画。台詞が少なく繊細な映像で語られる。アイス、ポラロイド、解体現場などが退廃的な雰囲気を醸し出す。氷と花の季節の間に三月がある。

フランケンフッカー(1990年製作の映画)

3.5

芝刈り機でバラバラとなった恋人を生き返らそうと奮闘する。ツッコミ所満載で頭空っぽでも楽しめる。人が爆発するのも楽しいし、引きつった変顔も愛おしい。

機動警察パトレイバー2 the Movie(1993年製作の映画)

3.5

ベイブリッジ爆破事件の容疑者を捜索する。2の方が押井節が強いと聞いてたが確かに難解。ほぼ後藤隊長の語り口が続く。正義の戦争と不正義の平和。クラウゼヴィッツの戦争論。

機動警察パトレイバー THE MOVIE(1989年製作の映画)

3.5

人型作業ロボットのレイバーが暴走する事件が多発する。メディアミックス作品でOVAも併せて鑑賞。格闘シーンの作画が良い。インターネットもない時代によく作れたなと思う。

さくらももこワールド ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌(1992年製作の映画)

4.5

まる子が絵描きのお姉さんと出会う。長らく見れなかった幻の名作。湯浅作画の映像と音楽が素晴らしい。めんこい仔馬の歌詞と内容がリンクし、さくらももこの人生も重ねられる

小さな死(1995年製作の映画)

3.0

写真家とゲイのパートナーの暮らしを描く。『ホームドラマ』の特典で見れる短編映画。画面全体が青くなったり赤くなったりするのは印象的。全体的にしんみりする感じ。

裸の銃を持つ男(1988年製作の映画)

3.5

テロを阻止しようとする無鉄砲な刑事の奮闘を描く。ドラマから映画化した作品で邦題は007のオマージュ。やたら無駄に豪華なアクションで昭和的なドタバタ劇が満載。

日本製少年(1995年製作の映画)

3.5

親を殺した男とティッシュ配りの女が出会う。元光GENJIとAV女優のボーイミーツガール 。90年台の独特な閉塞感が魅力的で、知る人ぞ知る隠れた名作。虚無感と銃とペースメーカー。

ロビンソンの庭(1987年製作の映画)

3.5

外国人ハウスに住んでいた女が廃墟に移り住む。ロビンソンクルーソー的生活を山本監督独自の感性で体現。原色使いのペンキと緑あふれる自然が特徴的。後半はタルコフスキー感もあるなぁ。

バーディ(1984年製作の映画)

3.5

鳥に憧れてベトナム戦争で精神を病んだバーディと親友との交流を描く。精神病棟と回想描写が交互に映される。ニコラスケイジが若い。とにかくラストが衝撃やったな。。

山の焚火(1985年製作の映画)

3.5

アルプスの山岳地帯で自給自足で暮らす家族を描く。映像は美しいのだがなんとも後味が複雑。閉鎖空間だと禁忌を侵してしまうものなのかね。聖俗二元論的な山映画。

エキサイティング・エロ 熱い肌(1986年製作の映画)

4.5

四人家族が崩壊へと向かっていく。同性愛、近親相姦、強姦からの一家惨殺。ポルノ版逆噴射家族と聞いてたけど噂に違わぬカオスっぷり。エイジ君ヤバいね。流石ピンク四天王。