NICEさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

NICE

NICE

映画(843)
ドラマ(17)
アニメ(0)

さらば青春の光(1979年製作の映画)

3.8

ウィー・アー・モッズ!!

『Tommy』の映画の出来に不満を持ったThe Whoのメンバーが、今度は自分達で製作総指揮をとった作品。

映画の内容自体はかなり王道で、シンプルに面白い。
セリフほぼ無
>>続きを読む

昨日・今日・明日(1963年製作の映画)

3.8

ヴィットリオ・デ・シーカのオムニバス・コメディ映画。ナポリ、ミラノ、ローマ、それぞれのロケーションが魅力的🇮🇹

強気なソフィア・ローレン&弱気なマルチェロ・マストロヤンニの絡み合いが面白い。やっぱり
>>続きを読む

魂のジュリエッタ(1964年製作の映画)

3.7

ひたすら美しく面白い映像の博覧会💐

前作『8 1/2』と比べると(主人公がフェリーニ自身ではないので)心理描写の繊細さは減り、その分よりビジュアル重視になった映画。
挿入されるイメージはもはや心理描
>>続きを読む

青春群像(1953年製作の映画)

4.2

フェリーニの初期で一番好きな作品。
スタンリー・キューブリックのオールタイムベストの映画らしい。

「今作はフェリーニらしくない」という意見もあるが、個人的には割とフェリーニらしい映画に思えた。
映像
>>続きを読む

スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団(2010年製作の映画)

3.7

本気で作ったB級映画。

訳わからんノリに置いてけぼりにされつつ、何だかんだ最後まで楽しめてしまう。それに加え、ストーリー展開は案外王道なのとアクションシーンが上手いという点で、タランティーノの『キル
>>続きを読む

ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!(2013年製作の映画)

3.7

人間ドラマがビールで、SFがビールのつまみ🍻

『SOTD』『ホット・ファズ』とシナリオの作りは類似しているが、今作は商業性を放棄しているというか、なかなか変わった作品。

面白くも哀愁漂うサイモン・
>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.6

サイモン・ペッグとの作品や『ベイビー・ドライバー』とは一味違った、エドガー・ライト監督の新境地。
日本でいう新宿歌舞伎町みたいなところソーホーが舞台🇬🇧

『マルホランド・ドライブ』と『反撥』をベース
>>続きを読む

バルカン超特急(1938年製作の映画)

3.8

『三十九夜』と並ぶヒッチコックイギリス時代の傑作。ストーリーが単純に面白い!

この時点で『北北西に進路を取れ』などでも見られるような、コメディ・ロマンスとスリルの両立という離れ業を身に付けているのが
>>続きを読む

ハスラー2(1986年製作の映画)

3.8

最初はエディ(ポール・ニューマン)とビンセント(トム・クルーズ)の熱い師弟関係のスポ根映画かと思ったが、違った。

前作と比べコミカルな要素が増えてはいるものの、今作も前作に引き続き、エディの人生の哀
>>続きを読む

ハスラー(1961年製作の映画)

4.0

"私たちは堕落の契約を結んでいる。ブラインドを下ろせばいい"

いやあ渋い。スコセッシの『ハスラー2』が観たくて予習として手を出した映画だが、こっちの方が良かった。

終始この世の終わりみたいな寂れた
>>続きを読む

ボーイ(2010年製作の映画)

3.9

タイカ・ワイティティはハリウッドよりもNZでもっと映画を撮るべき!🇳🇿

タイカ・ワイティティ流のポップなノリを貫きながら、そこにケン・ローチ監督作品のような残酷なリアリズムが重なる。

『ハント・フ
>>続きを読む

リード・マイ・リップス(2001年製作の映画)

4.7

バイバイ退屈な日常。

ジャック・オーディアール監督作品。
恋愛×サスペンスって割と死んだジャンルのように思えるが、今作はかなり自然で上手だった。
良い意味でフランス映画らしい。

なんだが主人公の女
>>続きを読む

アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)

4.0

特にSWに思い入れのない自分にとっては、今作こそがジョージ・ルーカスの最高傑作🚘

フランシス・フォード・コッポラが「ルーカスはSW以降、他の映画を撮らなくなったのは本当にもったいない」的なことを言っ
>>続きを読む

ニューヨーク・ニューヨーク(1977年製作の映画)

3.5

眠らない街ニューヨーク🗽🎷

長尺だか観ていてずっと楽しい映画。幻想的な映像と雰囲気はかなり好き。
思えば『ラ・ラ・ランド』のストーリーはほぼ今作を擦っている。(あちらの方が大分キレイな話になってはい
>>続きを読む

お早よう(1959年製作の映画)

3.9

おはよう。アイラブユー。

小津安二郎のホッコリ日常コメディ。
一つ一つの場面がまるで、コボちゃんとかサザエさんとかの四コマ漫画の一コマのよう。
カメラが動かない、いわゆる小津調が、コメディとしてのコ
>>続きを読む

テラビシアにかける橋(2007年製作の映画)

3.8

"Keep your mind wide open"

隠れた名作として名高い映画。
全ての登場人物に魅力とリアルな説得力があり、食い入るように観てしまう。欠点が無い作品👍

クセも無いといえばそうな
>>続きを読む

ディザスター・アーティスト(2017年製作の映画)

3.8

どんな失敗作にも、そこには誰かの思いが詰まっている。

史上最低の映画『The Room』の製作を描いた映画。悪いジョークみたいなコンセプトだが、想像以上に良い作品だった。なんだかグッときた…😢

>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.6

壮大なスケールの映画が増えた現代でも「何か凄いものを観ている…」感を与えてくれるのはドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は流石だと思う👏

モダンアート的なデザインと、恐らく原作が良いのだと思うけど、SFとしての
>>続きを読む

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

闇の『グラディエーター』

バカ男A👨🏼とバカ男B👨🏻に挟まれてしまった女の悲劇。
黒澤明の『羅生門』に似た形式だが、今作にはちゃんと"真実"がある。

言うなれば「男ってバカなの!?」をこれでもかと
>>続きを読む

救命士(1999年製作の映画)

3.6

タクシードライバーならぬ救急車ドライバー。

スコセッシ監督作で最も頭のネジが外れている作品。商業より完全に撮りたいものを撮ったって感じ?

とにかく全編に渡り、カオスで陶酔感のある撮影が素晴らしく、
>>続きを読む

見知らぬ乗客(1951年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

一番のサイコパスはヒッチコック。

ヒッチコック監督作品の中でも特に巧みで、観客を弄んでやろうという気持ちが見える作品。

例えばロバート・ウォーカー演じるブルーノがライターを落とす場面。ブルーノは悪
>>続きを読む

あなただけ今晩は(1963年製作の映画)

3.7

But That’s Another Story 🐶

ビリー・ワイルダー版の『街の灯』とも言える作品。演出、演技、笑い、どれもがサイレント映画っぽい。

かなり大人で生々しい要素と、楽しく御伽噺のよ
>>続きを読む

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.8

青い目。

確かにこれは伝統的な明るく楽しい007ではないが、ダニエル・クレイグ版のラストとして、又は一つの作品としては素晴らしかったと思う。
「こんなのボンドじゃない!」から「これが新しいボンドだ!
>>続きを読む

わが命つきるとも(1966年製作の映画)

4.0

トマス・モアの最期を描いた傑作。
宗教的な信仰というよりは、学者としての信念。

フレッド・ジンネマン監督作らしく、地味ながらもめちゃくちゃ良い映画。名脚本家、ロバート・ボルトの腕前も光る。

現代の
>>続きを読む

カラー・オブ・ハート(1998年製作の映画)

3.9

不条理・シチュエーションコメディの隠れた名作👍

不自由であることを知って初めて自由を知る。現代人に自由と変化の価値を思い出させてくれる作品。良い意味でアメリカ映画らしい。

白黒の世界に色が付いてい
>>続きを読む

荒野の千鳥足(1971年製作の映画)

3.6

"ここは世界の終わりか!?"

『ランボー』のテッド・コッチェフ監督による、頭のおかしい問題作。人間ほど野蛮な生き物はいません。

元はイギリスの犯罪者が送られてくる流刑地だったオーストラリア。カンガ
>>続きを読む

オスロ、8月31日(2011年製作の映画)

3.8

未来に居場所はない。

ラース・フォン・トリアーの親戚ヨアヒム・トリアー監督作。なんだかトリアー家は鬱の遺伝子でも持ってるんじゃないかと思ってしまう。

ルイ・マルの『鬼火』と同じ原作の映画だが、今作
>>続きを読む

’96(2018年製作の映画)

3.7

シュールな笑いと切なさが詰まった映画。冷めるが普通なら純愛ってつまり偏愛?

むさい見た目に反して、おっさんピュア過ぎて泣ける…😢

シンプルなストーリー&演出と音楽も超ストレート、でもそれが刺さる。
>>続きを読む

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.6

今年一番期待していた映画🍾

スカンジナビア半島はアル中率かなり高いと聞くけどデンマークはどうなんだろう?

「そうなるよね…」と予想通りに進むストーリーを、ここまで面白い映画にできるのは流石。同監督
>>続きを読む

ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)

3.8

😎😎

独特のノリで突き抜けるミュージカル、コメディ&アクション映画。

JB、アレサ・フランクリン、レイ・チャールズなどのレジェンド達も出演。
アクションも想像の数倍ド派手で、とにかく豪華な映画だっ
>>続きを読む

麻薬密売人 プッシャー(1997年製作の映画)

3.7

低予算映画の鑑みたいな映画。

『ミーン・ストリート』のようなリアルなチンピラたち&レフン監督らしいノリ&北欧映画らしい冷たさ。

『オンリー・ゴッド』とか『ネオン・デーモン』などの後の作品を否定する
>>続きを読む

キスキス,バンバン(2005年製作の映画)

3.7

隠れた名作👍

サスペンスやミステリーとしては平凡だけど、コメディ映画としては最高。
100分の尺のうち、半分くらいはちっともストーリー進まないのに全く飽きない。

シェーン・ブラック&ロバート・ダウ
>>続きを読む

(1955年製作の映画)

3.8

個人的にフェリーニの映画の中で過小評価されていると思う作品。

犯罪映画ではあるのだけど、ほのぼのしていて可愛げのある映画。芸術的な映像美、楽しさと退廃性、哀愁、フェリーニらしさも詰まっている。

>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

3.7

ナムナム!🦈

『GotG』の愉快さにR指定要素とアメリカ批判を加えた大作。
『プライベート・ライアン』方式の最序盤から一気に惹き込まれる。

ジェームズ・ガンはキャラクターを好きにさせるのが本当に上
>>続きを読む

サウンド・オブ・ミュージック(1964年製作の映画)

3.8

不朽の名作👍

史上最高のミュージカル映画といえば『雨に唄えば』が良く挙げられるけど、個人的には今作の方が好き。

音楽はもちろん、ひとつひとつのシーンの構図が絵画のような美しさ。ライティングもめっち
>>続きを読む

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

3.6

内容はアクション映画あるあるだけど芸術志向の作品。

レフン監督の『ドライブ』辺りをより憂鬱にジメッとさせたような雰囲気。全体的にオシャレ。

台詞を全く使わないストーリーテリング、はっきり見せないバ
>>続きを読む