完全に実在しないバンドのモキュメンタリーだと思って見てしまったので、誰もいない試写室にひとり座ってレジデンツについて語るおじさんを見て「音楽ドキュメンタリーあるあるだー!」なんて思ってしまった。よく分>>続きを読む
実話を元にした物語でつまんないことの方が少ないとは思いつつ、面白かった。言ってしまえば画面は結構ペラいのだが、逆に適度にドキュメンタリータッチにもなっていて好感。
ホルモン注射をやめたからどんどん醜く>>続きを読む
1話の完璧なすれ違いっぷり。ラスト、待ちぼうけを食らうであろう男の姿にユーモラスな余韻が残る。2話は分からん。3話はナンパする男・躱す女が道路を渡ったり戻ったりする動きがとっても楽しい。
会話が単調なのでメロドラマになると途端に退屈にはなるが、メロンパンを齧る景和がすべり台を滑るといった細部の面白さに気を遣い始めているのは嬉しい。こういうのが充実してくればもっと良くなる。
アクションは>>続きを読む
配役がどれもあまりにしっくり来ることにビビり散らしていた。羽村仁成の質朴な振る舞いや松井玲奈の華奢な佇まいも素晴らしいが、北村一輝の妻演ずる花澄の存在感が特に凄まじい。黒木華に詰め寄る際はまるで幽霊み>>続きを読む
ゲームの感覚を取り入れて没入感がスゴイ。とはいえどんなに映画の中が戦場になろうとも観客は絶対安全の位置にいる。そういうことがフレーム内フレームによって、むしろフレームに囚われているのは自分なのではない>>続きを読む
生っぽい画面と劇映画然とした画面が交互にきて良かった。夫婦喧嘩のシーンも面白い。『マリッジ・ストーリー』思い出す。
ラストの少年の陳述は、映像で提示される父親に少年の語りがアフレコの如く重ねられ、なん>>続きを読む
バカ映画に自覚的でもこれは許容できない。画面ペラすぎ。滅多にないけど途中退出したくなった。眠い目擦ってなんでこんなの見てたんだろう。ロバート・ロドリゲスが近々94分でやってた内容だし。スケートだけ良い>>続きを読む
画面の中の文章と朗読される文章ないし台詞で字幕がしっちゃかめっちゃか。しかしゴダール特有のエネルギーは吸収できる。
劇場版限定パワーアップも客演もなくシンプルな総力戦で盛り上げる頼もしさ。これはブレーザーが観客と築いてきた信頼関係があったからに他ならないと思う。国会議事堂のミニチュアも素晴らしく、ゴモラが壊した大阪>>続きを読む
市長・小説家・建築家の三人で議論するところがめちゃめちゃ面白い。持論を展開するためには画面の中央に陣取ること。その後小説家とジャーナリストが議論する際は両者が左右同一サイズに配置されてバチバチの構図に>>続きを読む
アメリカ映画の郷愁を一手に背負って死んでいくような映画。パトランプに照らされるハーヴェイ・カイテル、みたいなショットが印象に残ってはしまう。
それにしても嫌な上映回であった。最近は映画館を自分ちだと>>続きを読む
コロが玄関の段差を降りる(落ちる)際の境界を越えるという確かな感触。背景が充実しまくっていてそっちばかりに目がいってしまう。駅前で迷うコロを取り囲む足、足、足。
「-1589年 公海-」でスタートする馬鹿馬鹿しさがピークであった。しかし題材的にちょっと似ている『クローズZERO』二部作と公開年が一緒とは奇妙な偶然。
誰が主人公とかあんまりなく、活躍の比重がほぼ平等。つまり学院自体が主人公になっている。ナショナル・ギャラリーの前をキメキメで並んで歩いているシーンでふつーにおじさんが前を横切るところめちゃおもろい。
吉良上野介に瓜二つの末弟がその影武者として暗躍する…という筋書きは実に河合勇人らしいもので、彼は一貫して「偽物が本物になる」物語を撮り続けている。無論この映画自体忠臣蔵の亜流、というよりパロディであっ>>続きを読む
デジタルで映画を撮るならどういう画面が最適か、というのが考えに考え抜かれていたと思う。確かに体感は4時間あったけど、デジタル撮影の艶やかさをスクリーンに投影し続ける後半は化け物じみている。ぜーんぜん隙>>続きを読む
上白石萌音が松村北斗の自宅を訪れると、自分で髪を切ろうと青いケープを纏った松村が顔を出す。「私切ろっか?」と上白石が提案するときカメラはふいに松村邸に入る。この瞬間のとぼけたような空気感。対照的に、松>>続きを読む
「冒険」というだけあってヒリヒリする四編。レネットとミラベルが奥から手前に向かってくるのをロングで交互に映し出すファースト・ショットには初期映画の香りがする。そして4話は「喋らずに」絵を売るというエピ>>続きを読む
爆速で進むじゃん!映画は速い方がおもろいタチなのでシリーズベスト。ロケーションも過去作と被んないように工夫してくれてて嬉しい。砂漠にせよ流砂に飲み込まれて地下洞穴に移行するとかね。荒れまくる海での剣戟>>続きを読む
当時の芝居を再現する者(芳賀、唐橋)と、この20年を踏まえた芝居をする者(村上、藤田)との間に巧=半田健人は立つ。半田は当時の芝居を再現しようとするも、もう声が違いすぎて再現には至らない。人間とオルフ>>続きを読む
刑事モノだと思って見ると全然違うものがお出しされて面食らう。ドジャースが負けてブチ切れてカーラジオに拳銃ぶっ放して誤魔化すためにパトランプつけて走り回るとこサイコー。
こんなにウェス・アンダーソンみたいだったっけ。でもセックスも臓器も全部見せる(暴力だけ見せない?)ので分かりやすい。階段は下りてばかりで全然上ってなかった気がする。つまり結局は上流階級のお話ということ>>続きを読む
メジャータイトルでこんなにシックな画面で走りきってるのがいい。チェーンで結ばれたアクセサリー、チェーンで繋がれたチューバッカ。二人同時にレバーを動かす動作の気持ちよさ。
リビアの化学工場跡での戦闘→空母での決着戦と、若干の幕間はあるもほぼ二部構成の潔さと、弾薬・火薬の景気の良さで軽快な見心地。ステイサムの自問自答としてのカメラ目線も良い。イコ・ウワイスはもうちょっとア>>続きを読む
思い込んだら周りが見えなくなる母子の物語であるが、マイクロカーの存在が面白い。彼らの見ている世界がいかに狭いかを象徴している。だいたいこのクルマ二人乗りである。父親もいるのに!彼はなにかの表彰式を二人>>続きを読む
縦長の爆撃機にぶら下がる球型の爆弾群や合わせ鏡のように連なるデイジー・リドリーのイメージが物語内の負の連鎖を象徴しており好感。ローラ・ダーンやベニチオ・デル・トロといった配役も自分好み。ラストはまたジ>>続きを読む
横たわる子どもの死体感。噂の階段落ち凄すぎる。書き割りみたいな階段だなーとは思ってたけれど。
デキる男が気になるものの周囲から「似合わない」と言われまくり、その一方身の丈には合いそうな男が言い寄ってくるものの、彼はそもそも友だちの恋人で…。いやーめっちゃ城定が参考にしてそうなオチ。長回しの最中>>続きを読む
声変わりという不可逆の変化と社会におけるヤクザの立ち位置を並置する。一曲おきに「紅」を歌う綾野剛の顔が素晴らしい。決して変顔にはならない顔芸。
勉強ができるからと息子を信州から東京へ送り十余年、貧乏しつつもその成功を信じ、やっとこさ会いに行ってみると結局息子も貧乏をしている。それじゃあ喋れないだろうと思うくらい白い歯をニッと剥き出して笑いなが>>続きを読む
全然わかんねーって思いながら見てたけどミシェル・ウィリアムズとホン・チャウが和解するシーンでグッと掴まれてしまった。
ホン・チャウが男を連れ帰る→創作中のミシェル・ウィリアムズが塑像の股間に台座を差し>>続きを読む
三宅唱の「時代劇」とおんなじ嫌悪感。小綺麗であるのがそんなに正しいんすかね…。単にジャンルや時代性に興味ないってんならそれまでなんだけど。あと後半は面白かった。
今からすると『ザ・クリエイター/創造者』の習作。緑の生い茂った紛争地帯、殺風景な未来都市。上へ上へと登っていくフェリシティ・ジョーンズ。「じゃあ別にスター・ウォーズじゃなくてもいいじゃん」という感想が>>続きを読む
ジョークを飛ばしながらピンチを凌ぐみたいな如何にも「アメリカ映画」なところも含めてストレートにスター・ウォーズを語り直す。でも、にしては映っているのが人間ばかりで面白くない。もっと奇抜なビジュアルのキ>>続きを読む