砂さんの映画レビュー・感想・評価

砂

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世紀の光(2006年製作の映画)

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福岡アジアフォーカス2020にて鑑賞。アピチャッポン監督の作品はだいぶ前に「ブンミおじさんの森」をDVDで観て眠気を催し内容を覚えておらず…という記憶があったけど、それは当時の年齢もあってのこと…>>続きを読む

ローラーとバイオリン(1960年製作の映画)

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タルコフスキー作品でこちらは唯一観たことがなかった。
さすがに学生時代の作品ということもあって王道のドラマ、という感じではあるが早くも水のモチーフを多用していたり、クローズアップの陰影などは後のタルコ
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

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初めて観たのは10年以上前で、異色の手法ばかりが印象に残っていた。
久々に観返すと内容と結末を全く覚えていなかった…

改めて感じたことはフォトモンタージュという手法は記憶の混濁の表現において優れてい
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ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス(2018年製作の映画)

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私はヴィヴィアンウエストウッド=パンクのアイコン、今はコレクションでも定評がある…という認識しかなかったのでおもしろいドキュメンタリーだった。
個人史とブランド史が密接であり、彼女自身にスポットをあて
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ディオールと私(2014年製作の映画)

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ディオールのデザイナーに就任したラフシモンズ(現在は退任、その後のカルバンクラインも退任)の、ファーストコレクションまでの舞台裏を捉えたドキュメンタリー。
端的に言えばうまく編集された情熱大陸的なお仕
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We Margiela マルジェラと私たち(2017年製作の映画)

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モードの流れを変え、そして展示なども含め後進に多大な影響を与え、ファッションにおける革新的な足跡を残したマルタン・マルジェラ。その設立経緯や内実、そして突然の会社売却とマルジェラの引退の真相へとつなが>>続きを読む

電気海月のインシデント(2019年製作の映画)

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Youtubeで無料公開されたのを鑑賞。かなり脚色されたハッキング描写(一人で国取りでもできそうだ)ながらテンポよく、かつ主人公サイドの描写にリアルな日常感があったためか?違和感なく観れた。ロケ地と作>>続きを読む

火の馬(1964年製作の映画)

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いわずもがなパラジャーノフの、実質一作目である本作。DVDが手に入ったので鑑賞。確かにこの時点でほぼスタイルが決定しているようで、絢爛な極彩色と呪術的な音そしてイメージの氾濫が本作でも見られる。まだ実>>続きを読む

魂のゆくえ(2017年製作の映画)

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タクシードライバーの脚本家、ポールシュレイダーの作品という前提を踏まえた上で本作を考えるべきなのか。多分そうなのだろう。
単純な二項対立で断罪できないほど複雑極まる構造となっている今の社会は作中で扱わ
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幸福なラザロ(2018年製作の映画)

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すごい。どのような作品かあまり知らないで観たが評判に違わぬ作品だった。
途中からトーンが変わってきて寓話のようになり、キリスト教の何かを下敷きにしているのだろうとは思ったが鑑賞後に調べていて納得である
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

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タイトルとビジュアルの通り、どこか古めかしさのある幽霊物語。

「ゴースト」のように恋人を見守ることに始まり、予想をいい意味で裏切られる展開を見せる。
ただそこにいるだけ(ただ物には触れるのがまた不思
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ジャックは一体何をした?(2017年製作の映画)

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制作からタイムラグはあったものの、まさかネットフリックスでリンチの新作が観れるとは!短い時間ながらリンチのエッセンスが随所に盛り込まれた奇妙な作品である。セリフまわしがたまらない。
これをみて、リンチ
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シルバー・グローブ/銀の惑星(1987年製作の映画)

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なんだかものすごい映画を観てしまった。

制作途中に当時共産主義国だったポーランドの政情などにより資金が打ち切られた結果未完のままお蔵入りとなり、時を経て公開すべく空白部分となったシーンは台本のモノロ
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懺悔(1984年製作の映画)

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テンギス・アブラゼ「祈り」三部作のうちの三作目。三部作と言ってもつながりがあるわけではない。二作目は観ていないのでコメントできないが、一作目の「祈り」とも通ずる、キリスト教に起因する罪と罰が政治色強く>>続きを読む

やさしい嘘(2003年製作の映画)

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ジョージア映画(ジョージアが舞台の作品を含む)をいくつか見た中でトビリシは初めて。筋書きはシンプルであるものの、抑制が効きながらも繊細な演出のドラマ。邦題がいい意味で合っている。

わりとありがちなプ
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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

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一本の筋で終える映画であるが、ドラマや舞台背景などを書き出せば感想がまとまらなくなる。昨今のハリウッド映画も時代の問題を扱っているが、それにすら光が当たらない暗部ともいえる問題を題材にしたサスペンス。>>続きを読む

倫敦(ロンドン)から来た男(2007年製作の映画)

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タルベーラの名は今年はとくに説明不要であろう。光と影、反復する音や動作、風、人物を前もしくは後ろから追い続けるショット…などなどがひたすらじっくりとしたロングショットで表現される、という特徴は本作でも>>続きを読む

草原の実験(2014年製作の映画)

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「サクリファイス」に通ずる象徴の見せ方、映像の美しさがあった。想像の余地を残した展開、実はシンプルな筋書きが素晴らしいロケーションと映画手法によって広がりと印象を残す。ただ無声が良くも悪くも劇映画とし>>続きを読む

ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

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基本的なところは前作と全く変わっていない。正直ストーリーのネタバレに意味はないため端的に書けば闇社会の伝説的殺し屋が前作の因果もあり強いられた仕事を請け負った結果組織を追放されるまでの顛末である。
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立ち去った女(2016年製作の映画)

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長大な上映時間、白黒の長回しで知られるラヴ・ディアス。
本作も3時間48分と長く、しかも淡々と固定カメラの長回しであるのだが、そこまで長さは感じなかった。むしろ映画の構成上、この長さがちょうどいいと感
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聖なる泉の少女(2017年製作の映画)

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福岡アジアフィルムフェスティバル2019にて

端的に本作をあらわすなら寡黙で、極めて研ぎ澄まされた映像詩だ。
作中で現代の思想における三点は、科学・宗教・詩である…ということが語られるが、作中におい
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轢き殺された羊(2018年製作の映画)

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アジアフォーカス2019にて鑑賞

説明がとても難しい、不思議な映画。
チベット仏教の観念的倫理観を白昼夢にした、ような不思議な展開であるのだけど、このように解釈したと言葉にすることができない。
一般
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それぞれの道のり(2018年製作の映画)

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アジアフォーカス2019にて:

フィリピンの巨匠3名による、旅をテーマにしたオムニバス。

ディアスはモノクロの長回しという静謐な映像ながら、明暗のコントラストが非常に強く舞台の森を人が歩くことによ
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暁に祈れ(2017年製作の映画)

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凄い熱の映画だ。主人公ビリー・ムーアの自伝を元に実際の刑務所、元囚人を使って作られた気合の入った一作である。

映画内では語られないがビリーは元々札付きの不良であり、人生の大半を監獄暮らししていたとの
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サタンタンゴ(1994年製作の映画)

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7時間18分というとてつもない上映時間で伝説と化している本作、東欧版DVDが手に入ったので自宅で鑑賞。私は英語力が残念であり、ことに思弁的な会話などついていけるわけがないので本作においては半分以上の会>>続きを読む

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

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なんとも説明の難しい映画である。ホラーかと思いきや、オカルトのようでもあり、しかしメタ批評的な作品でもあり、いい言い方をすれば作中の構成が入れ子的とも多元的とも言える。悪い言い方をすればあまりに色々詰>>続きを読む

みかんの丘(2013年製作の映画)

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先行して観た「とうろうこしの島」とセットで上映されていた本作は、あちらと同じくアブハジア紛争と言われる1992年頃の戦争において、戦線で双方に与するでなく生活を送る人がとる行為にスポットがあてられてい>>続きを読む

とうもろこしの島(2014年製作の映画)

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ジョージアは大国に翻弄される度重なる歴史と、それでも自国を守ろうとし続けた人々、そしてワインの国だ。
本作はそれらを踏まえたうえでの鑑賞は観方が変わる。

紛争ラインである川の中州にできた小さな島で、
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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

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なんか無性にアクションが観たくなる時期がたまに来るのだが、そんなときは何も考えずただ画面を眺める映画がよい。

本作はキアヌリーブスが復讐のため組織に挑む引退した元凄腕の殺し屋を演じる。
あらすじはま
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レッドタートル ある島の物語(2016年製作の映画)

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観るたびに異なる印象を受ける映画がある。
そういう映画は長く付き合うこととなり、本作は私にとってそのような作品である。

スタジオジブリが海外と合作した、という触れ込みにも関わらず宣伝も小規模。その実
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GODZILLA 星を喰う者(2018年製作の映画)

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アニゴジ3作目。いよいよ満を持してギドラの登場である。

メカゴジラが破れ万策尽きた人類は、ついに諦めの境地に達する。そこで神への祈りといういわば逃避へと進むわけだが、これには計略があった。
諸々の後
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GODZILLA 決戦機動増殖都市(2018年製作の映画)

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アニゴジ2作目。
絶望的な前回から、自己増殖するナノメタルによって構築されたメカゴジラの残骸を発見することからストーリーが進む。

モスラの因子を受けついだ種族が登場し、侵略者たるメカゴジラの存在も感
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GODZILLA 怪獣惑星(2017年製作の映画)

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賛否のある評判に少し躊躇していたアニゴジ。
まだ一作目ではあるけど、思ったより普通に全然良かった。
冒頭で語られるこの世界の怪獣史は、設定だけ先にみていたのでここまで巻かれるのかと驚きはしたが。

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主戦場(2018年製作の映画)

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ここまで「いま観るべき映画」といえる作品は久々に観た。

まず映画は編集者の主観があり、ことドキュメンタリーという形式は主張を織り混ぜないことは不可能である。
そして私は中道であると思っているので、作
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デヴィッド・リンチ:アートライフ(2016年製作の映画)

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鬼才・デヴィッドリンチが自分を語るドキュメンタリー。最初に書くとかなり面食らった作品で、リンチや映画への観方が変わるような作品だった。

本作について。
構成としては意外にも、「作品について」はほとん
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