ひろゆきさんさんの映画レビュー・感想・評価

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サウナのあるところ(2010年製作の映画)

3.6

フィンランドの男たちの顔がとてもよくて、あちこちに転がるようにある廃物利用のサウナの佇まいがとてもよくて、生きているといろんなことがあるよね、男だちだって口を開こうよとただそれだけの映画。僕たちはこん>>続きを読む

今さら言えない小さな秘密(2018年製作の映画)

4.0

重いことはいっぱいある。暗いこともいっぱいある。でもだからこそこういう映画なのだと思う。南仏の田舎の自転車屋さんの話。田舎、自転車、時々ピアノ。そんな道具立てだと聞いただけで、もういい映画に違いないと>>続きを読む

日日是好日(2018年製作の映画)

4.0

希林さんはいい映画を残してくださいました。ありがとうございます。名作だと思います。続けるということ、わかるということ、父と娘ということ、季節が移るということ、水のこと、佇まいということ、教えるというこ>>続きを読む

顔たち、ところどころ(2017年製作の映画)

-

窓口の青年に「輝ける人生」と「顔たち、ところどころ」のどちらがいいって聞いたら、「輝ける人生」の方が少し見ている人が多いかなっていうから、散々迷って、昨日「 顔たち、ところどころ」 に決めていたのだけ>>続きを読む

女と男の観覧車(2017年製作の映画)

3.8

この映画をどう考えればいいんだろう。ウディ・アレンはいつもウディ・アレンの映画を撮る。一年に一本は必ず映画をつくり、毎週月曜日の夜には必ずジャズ・クラブでクラリネットを吹く。映画にはいつも古いジャズが>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.0

北イタリアの田舎の屋敷での一夏の恋の物語。歴史の研究者を目指す24歳のアメリカ人青年と音楽と読書を愛する17歳のイタリア人少年。画面がひたすら美しい。少年が弾くバッハ、田舎道を走る自転車、水浴する沼。>>続きを読む

しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス(2016年製作の映画)

3.8

とても不遇な人生を歩んできたのに、いつでもとてもチャーミングで、でもしたたかでもあって、絵を描くことが大好きな モード・ルイス。一方の魚の行商人エベレットも決して恵まれた境遇を生きてきたわけではないの>>続きを読む

ライオンは今夜死ぬ(2017年製作の映画)

3.8

南仏の夏、終始セミがないていて、映画をつくる夏休みの子供達が屈託がない、老人が大きな花束を持って歩いていく、幻となって現れるかつての恋人はちっとも変わっていない。もうすぐ人生もおしまいかなという時に出>>続きを読む

ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男(2016年製作の映画)

3.6

ずっと、アントワープの6人という人たちのことが気になっていた。よくわからないままかっこいいなぁこの人たちと思っていた。そのうちの一人がドリス・ヴァン・ノッテンだ。ドリス・ヴァン・ノッテンの庭が見たかっ>>続きを読む

クーパー家の晩餐会(2015年製作の映画)

3.8

クリスマスも近いから、久しぶりに映画を見ました。映画を観るといろいろ語りたくなるのですけれど、この季節そんな野暮なこと。ただただ、静かにあったかくなればいい、そんな映画でした。end role が終わ>>続きを読む

婚約者の友人(2016年製作の映画)

4.2

この映画は語ろうとしてもなかなか語れない。見終わった後、言葉が溢れてくる映画と黙ってしまう他ないという映画があるけれど、この映画は後者だ。ただただ黙って見て、ずっと心の中にしまっておく、その静けさや美>>続きを読む

ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.8

先週末深夜、BS NHKで見るともなく見てしまった。とっても良くて何がいいんだろうってずっと考えていたんだけれど、ソフィア・コッポラという人は、大げさじゃなくて、そっと大事なこと描く人だなぁというとこ>>続きを読む

パターソン(2016年製作の映画)

4.0

朝、妻にキスして、バスを走らせて、ときどき詩を書いて、夜は犬の散歩、そして一杯のビール、ただそれだけが繰り返される毎日。僕たちは道に迷ってしまったのかな? 時おり、挿入される詩がいい。
1970年代後
>>続きを読む

歓びのトスカーナ(2016年製作の映画)

-

映画はハッピーエンドじゃなきゃだと思っています。ベアトリーチェもドナテッラも、とてもじゃないけど幸福をつかんだ訳ではないのですが、すこしだけ笑っていました。イタリア映画はいい顔を撮るなぁと思います。

ボンジュール、アン(2016年製作の映画)

3.8

考えさせる映画ではない。名作でもない。でもこんな風に生きられればと思う。寄り道ばっかり、食べてばっかり、でも大切なところはきちんと押さえている。ちょっとネガティブに触れていた針を真ん中に戻してくれた映>>続きを読む

カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)

4.0

ウディ・アレンもそろそろ年かな。それでもアレンは裏切らない。いつだってこつんと小さなヒットを飛ばす、ホームランなんか粋じゃない。時代は1930年代のハリウッドとニューヨーク。 ギャングがいて、共産主義>>続きを読む

写真家 ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと(2012年製作の映画)

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きのう映画「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと」を見た。ソール・ライターが最後にぼそっと言った。「 幸福は人生の要ではない」帰り道そのことを考えていた。さっきソール・ライターの写>>続きを読む

未来よ こんにちは(2016年製作の映画)

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想定していなかった様々な困難に見舞われながらもひたすら前を向いて歩き続け、職業とする「哲学」の力を借りながらも時には涙をこぼすこともありながらも未来へと歩を進める女哲学教師をイザベル・ユペールが演じる>>続きを読む

マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ(2015年製作の映画)

4.0

どうもぼくには映画がいい。きのう見た映画「マギーズ・プラン」ここ1~2週間しんとした小説を読んでいた。だからもっと静かに生きなきゃと。きのう久しぶりにイーサン・ホークに会った。彼はいつも頼りない、いつ>>続きを読む

皆さま、ごきげんよう(2015年製作の映画)

4.0

何という難しい映画だろう。それでもendroleが流れる頃に包まれるしんとした静けさはなんだろう。ここ数日続いていたとげとげした心持ちはいつのまにかどっかに行ってしまっていた。難解な映画を見たとき、見>>続きを読む

人生フルーツ(2016年製作の映画)

4.0

津端さんはいろんな時代を生きて来た。戦争中、海軍で戦闘機の設計をしていた。戦争が終わって、レーモンド事務所や坂倉事務所といったアトリエ事務所の自由でのびのびとした世界で腕を磨いた。でもじぶんの仕事は、>>続きを読む

幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)

3.7

言っているのは老後を支えるのは、行政でも福祉でもなく、地域であり隣人たちであるということ、それを福祉先進国のスウェーデンの映画が言っているところに説得力があった。どんな映画にもへぇー思うところがある。>>続きを読む

ブルックリン(2015年製作の映画)

3.7

ポスターを見たとき、これは見なきゃだと思った。ブルックリンに縁もゆかりもないけれど、勝手に大すきな町だと思ってる。映画「スモーク」のせいかもしれない。アイルランドから新大陸に移民するひとりの女性の物語>>続きを読む

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

3.5

ちょっとぼろぼろになっていたので。endroleが流れる頃には、しっかりしなきゃだと思った。教会の不正を暴くジャーナリストたち。みんな颯爽としていた。この映画が言っているのは、颯爽であれということだと>>続きを読む

愛しき人生のつくりかた(2015年製作の映画)

3.8

お葬式ではじまり、お葬式でおわる映画、でもちっとも悲しくない。かわいいばぁちゃんと夢見る孫が心を通わせる。人生のはじまりとおわりが自然に穏やかにまあるく繋がっていく。エンドロールで「倖せをおそれないで>>続きを読む

フランス組曲(2015年製作の映画)

3.6

すっかりバッハの「フランス組曲」を主題にしているだと思っていたのだけれどどうも様子が違う、なんだ違うんだと気がつきつつもピアノがたいせつな役割を果たすのだからと見に行ったのだけれど、見て数日経つのにい>>続きを読む

海街diary(2015年製作の映画)

4.0

すべてが穏やかに流れて行く、どうしてこんな穏やかなのと考えているうちに、鎌倉と思われる海辺の町の役割に気付く。脇を固める樹木希林、リリー・フランキー、大竹しのぶが秀逸。いつの間にかこんな役者たちを得て>>続きを読む

マジック・イン・ムーンライト(2014年製作の映画)

4.0

やっぱりウディ・アレンは裏切らない。いつだってロマンティックでいつだっておしゃれでいつだっておかしい。マジシャンも占い師もおばさんも、なんて魅力的なひとたちなんだろう。ウディ・アレンは,いつもいいかげ>>続きを読む