ヒロオさんさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

泥棒成金(1954年製作の映画)

3.4

かつて宝石泥棒として名を馳せた男が、新たに起こった宝石盗難事件の犯人だと警察から疑われるなか、真犯人を追う話。

とは言ったが、ほぼラブロマンス。
ヒッチコックには珍しく、サスペンス要素は無いに等しい
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プラトーン(1986年製作の映画)

3.6

ベトナム戦争前線という極限の環境で、兵士の人間性が狂う様を描いた作品。

本作は、ベトナム戦争の帰還兵である監督の体験を基に作られた。

ジャングルの過酷な自然環境、仲間内での殺人、ベトナムの民間人に
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.8

9世紀の北欧を舞台に、王である父を叔父に殺された少年が成長し、復讐の獣と化す話。

北欧神話やヴァイキング伝説をベースとする壮大な復讐譚で、非常に見応えのある作品だった。

作品には、北欧神話の主神オ
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スピード(1994年製作の映画)

3.8

時速80キロ以下になると爆発するバスを巡って、爆弾犯とSWAT隊員の攻防を描いた作品。

次々と起こるスリリングな展開から目が離せず、あっという間の上映時間だった。
爆破シーンも相当派手で、見応えバッ
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裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

3.5

ジャンヌ=ダルクが異端審問を受け、火刑に処されるまでを描いたサイレント映画。

信心深い純朴な少女が、権力と欺瞞に塗れた異端審問官たちから精神的リンチを受け、次第に衰弱していく様子が描かれている。
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Pearl パール(2022年製作の映画)

4.0

『X』のイカれ殺人鬼婆の60年前を描いた前日譚。

マジで爆笑映画。

時代は、第一世界大戦のころ。
『X』にも出ていた夫は出征中。
パールはダンサーになることを夢見る傍ら、実家の農家の手伝いをしなが
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沖縄スパイ戦史(2018年製作の映画)

4.5

少年ゲリラ兵、戦争マラリア、軍による民間人虐殺など、沖縄戦の知られざる事実に迫ったドキュメンタリー。

沖縄戦といえば、第32軍司令部の置かれた南部での激戦の印象が濃く、他の地域の被害についてはあまり
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.9

精肉店を営む夫婦が、ヴィーガンの肉を売ってみたところ、店の経営も夫婦仲もみるみる良くなって…?!という話。

フランス発のブラックコメディ。

想像以上にめっちゃ笑った。
ハムをつまみに鑑賞。

まず
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.8

17世紀に同性愛で告発された修道女、ベネデッタを主人公に、性、欲望、権力うずまく愛憎劇を描いた作品。

中世ヨーロッパの雰囲気に触れたくてチョイス。

同性愛、女同士の裏切り、ペストの脅威、キリストの
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.8

失踪した母の行方を知るため、デジタルネイティブの娘が、インターネット上であらゆる手がかりを探す話。

パソコンの画面上だけで作品が完結するというアイデアは、今でも斬新さがある。

前作の方が面白かった
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二郎は鮨の夢を見る(2011年製作の映画)

3.7

銀座の有名寿司店、「すきやばし次郎」の店主で85歳の寿司職人、小野二郎のドキュメンタリー。

最近、寿司が好きなので鑑賞。

まず寿司について言うと、めちゃくちゃ美味そうだった……!
芸術級に美しい見
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トリコロール/白の愛(1994年製作の映画)

4.1

妻から一方的に離婚を申し立てられた男が、奇妙な出会いを糧にし、妻を見返そうとする話。

トリコロール2作目。

観た人にしか分からないと思うが、これまた絶妙なコメディで、非常に良い作品だった。

本作
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トリコロール/青の愛(1993年製作の映画)

4.0

交通事故で夫と娘を喪い、悲しみに暮れる女性の再生の物語。

トリコロール1作目。

面白いというよりも、映画として非常に良く、ストーリー、映像、音楽のどれもが一級だった。

本作において特に私が良かっ
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.8

配管工の兄弟が、迷い込んだ異世界でクッパを退治する話。

話は先が読めすぎたし、あっさりしすぎていて面白くはなかったが、映像は観ていて非常に楽しいものだった。

マリオってイタリア人じゃないんだ。
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猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)

3.2

芸能界を目指して上京した女子が闇堕ちしていく話。

軽い恋愛映画みたいなポスターして、超絶胸糞映画だった…!人汚い系。

序盤は『明け方の若者たち』的な普通の恋愛映画だった。
駆け出しカメラマンの青年
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太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

3.6

貧しい青年が、富豪の友人を殺害し、成り代わり工作を行う話。

期待したほどではなかった。

音楽は抜群に良いし、皮肉がいっぱい(笑)のラストも最高に好みだった。

だが、ストーリーが面白くない。
成り
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

3.8

望まぬ結婚を目前にする貴族の令嬢と、その肖像を描く女性画家の、儚いラブストーリー。

美しい作品だった。

時代や立場により、叶うことのない女性同士の恋愛。
その燃えるような恋心が、静かに、繊細に描か
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.9

アルキメデスが遺した、人類の歴史を変える「運命のダイヤル」を追い、老齢のインディーがナチスの残党と張り合う話。

子供の頃から大好きなシリーズ!
マッツも出ている!
ということで補正かかってこのスコア
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バイオレント・ナイト(2022年製作の映画)

3.8

サンタが武装集団の襲撃に巻き込まれ、それを返り討ちにする話。

クリスマスになると『ホーム・アローン』が観たくなるが、今年はこちらをチョイス。

血まみれアクション×クリスマスファンタジーという斬新な
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昼顔(1967年製作の映画)

3.8

何不自由ない結婚生活をおくる貞淑な若妻が、抑圧された性欲を解放すべく、夫に隠れて昼間に体を売る話。

初っ端からアブノーマルな展開に驚いた。
この時代からすれば、かなり過激な作品だったのでは?😳

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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.8

完璧主義の超天才指揮者が、スキャンダルにより転落していく話。

スタイリッシュかつ、ドキュメンタリーのような自然な雰囲気があり、話の内容に反して、心地良さを感じる映像だった。

話の運びは淡々としてお
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八つ墓村(1977年製作の映画)

3.3

自身の出生の謎を知るため、生まれ故郷を訪れた青年が、400年にわたる落武者の怨念が絡んだ連続殺人事件に巻き込まれていく話。

「津山30人殺し」がモチーフになっていることに惹かれ、鑑賞。

おそらく小
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ピクニック(1936年製作の映画)

4.0

家族と婚約者と共に田舎へピクニックに来た女性に、ひとときの出逢いが訪れる話。

良い作品だった。

このストーリーは全く予想できなかった。
40分という短い尺の中で、こんなにも作品の雰囲気が転じると
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ブエノスアイレス(1997年製作の映画)

3.5

ブエノスアイレスを舞台に、香港人ゲイカップルの刹那的な愛を描いた作品。

ウォン・カーウァイなので、映像や音楽の雰囲気は味わい深いが、話はつまらなかった。

激しく喧嘩し、激しく愛し合う不器用な2人の
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恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

3.8

香港の惣菜屋を起点に、若い男女の失恋と、新たな恋の予感を描いた作品。

前編と後編に分かれており、主人公も異なる。

この監督の作品は、色彩が美しくて、とにかくオシャレ。
香港が持つゴチャついた雰囲気
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キラーカブトガニ(2021年製作の映画)

3.5

突然変異により人を襲うようになったカブトガニに、多様性溢れるメンバーが立ち向かう話。

夫セレクトで鑑賞。
終盤は雑だったが、基本B級映画の割にはちゃんとしていたと思う。

特段感想はないが、カブトガ
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ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ(2022年製作の映画)

3.9

ハリーポッターの舞台裏についてキャストが語るドキュメンタリー。

ハリーポッターは小さい頃からマジで好き。
映画が好きになったきっかけと言っても過言ではない。
何度観ても夢と興奮を与えてくれる作品。
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ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

3.6

連続殺人鬼が12年にわたり殺人を繰り広げ、独自の構想で家を建てるまでの様子を、5つの事件を抽出して描いた作品。

主人公は、強迫性障害などの様々な精神疾患を持ったサイコパス殺人鬼。
作品では、彼が起こ
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波紋(2023年製作の映画)

3.8

夫の失踪をきっかけに、専業主婦としての積年の息苦しさが爆発し、新興宗教にすがるようになった女性の話。

母親や妻の行う介護や家事などを、当たり前のように搾取する日本に問題提起した作品。

「私は、この
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くじらびと(2021年製作の映画)

3.8

インドネシアの漁村で、伝統的な鯨漁を営む人々に密着したドキュメンタリー。

『おくりびと』に続いて、『くじらびと』のレビューw

手作りの小舟と槍で、命をかけてクジラやマンタを狩猟する。
その緊張感や
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おくりびと(2008年製作の映画)

3.8

チェロ奏者として日の目を見なかった男が、地元の山形県で納棺師という職業に出会い、人間として成長していく話。

舞台となった酒田は、新婚旅行で行った場所の1つなので、本作は前々から観たいと思っていた。
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テッド 2(2015年製作の映画)

3.5

テッドが正式に結婚をして養子を受け入れるべく、人権獲得のための裁判を起こす話。

1ほどではないが、そこそこに笑えた。
お気に入りは、子宮のレントゲンシーン。

イマイチだった点としては、ストーリーに
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破戒(2022年製作の映画)

3.8

被差別部落の出身であることを隠して教員になった青年が、理不尽な差別の現実と人間の尊厳の間で葛藤する話。

島崎藤村の原作は読みたいと思いつつも、まだ読めていない。
とりあえず映画を鑑賞。

映画として
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.9

パラレルワールドへと繋がる扉から出てきて各地に震災をもたらす妖怪を封印するべく、少女と青年が旅に出る話。

新海誠の作品の中では1番良かった。
震災を題材にしているためか、想像よりもかなりダークなトー
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.9

ローマ教皇直属のエクソシストが、強力な悪魔との死闘を繰り広げる話。

悪魔とか好きなので観たけど、楽しかった!
落ち着いたトーンの映画かと思って観たら、ジャンプ漫画レベルにド派手なエクソシストものだっ
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ロスト・ハイウェイ(1997年製作の映画)

4.0

妻を殺し、心因性記憶喪失を患う男の世界観を描いた作品。

感覚的に好きな作品だった。
デビッド・リンチとは相性が良いみたい。

とかく現実なのか妄想なのかもよくわからない不条理な展開に最後まで振り回さ
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