あららららさんの映画レビュー・感想・評価

あらららら

あらららら

search/サーチ(2018年製作の映画)

4.4

とてつもない没入感。

家族の思い出をネット上に記録することで忘れないようにしてきた男の娘が失踪し、記録を頼りに探し始めるも、浮かび上がるのは自分の知らない娘の姿。

描かれているのは、ママとの死別と
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.6

説明過多なせいかトリニティ作戦が成功するまではあらすじを眺めてるようで退屈してしまった。
3時間とはいえ、先の感じに加え登場人物が多すぎるせいもあり肝心のオッペンハイマーの変化を追いにくい。

あまり
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ゴーン・ベイビー・ゴーン(2007年製作の映画)

4.3

何が正しいのか。
コカイン中毒の肉親のもとへ帰ることは正しいのか。

上質なテーマ。
手堅いプロット。
これでいい。

パターソン(2016年製作の映画)

3.4

主題と違うかもしれないけど、温度差のあるカップルの日常を見せられているようにしか見えなかった…
別れると言い出せないパターソン。
食事も彼女の趣味も朝のキスも何もかもが辛い…

AIR/エア(2023年製作の映画)

3.9

マットデイモン歳取ったなぁ。
脚本然りレンズの使い方然り、所々ドキュメンタリーの様でだけどで映画で、その塩梅が面白かった。
年間400億の報酬を貰うジョーダンが資金を出したんだろうかとか、邪推が渋る。

運び屋(2018年製作の映画)

4.0

敵キャラが主人公の道徳観や、抱える問題に共感し変わって行く様がなんとも愛おしい。
本作のテーマは「家族と仕事」である。
その葛藤を強めるために平凡な仕事ではなく、家族を選ぶこと即ち自らの死に繋がる「カ
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

4.0

一緒にいたいのにいれない男たちの苦悩を描ききっている。
と同時に愛のない隠れ蓑としての夫婦の形は不幸しか呼ばないことも描いてるなぁ。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

どこか既視感のあるショットの数々。
それらで構成された積み木の世界(ジブリのメタか)が崩壊する流れに「ああ、本当にこれで最後なのかもしれない」と思った、もといそう言われてるような気がした。

話として
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Summer of 85(2020年製作の映画)

3.9

「幻想を愛していた」
そこに着地するか!という驚き。
確かに顔も体も好きだったら、心さえも理想通りと期待するに違いない。

そんな虚構と現実の同居という今 敏的映画をここまで爽やかに描いてしまうとは(
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ディパーテッド(2006年製作の映画)

3.8

なんか、「もうバレてるだろ」という突っ込みの入る余地が散見され萎えてしまった。
中盤からはそれが面白さの肝だったし。

ジャックニコルソンのかっこよさしか残らなかった。

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

主人公が「やりたいこと」と、家族との間で板挟みに遭うタイプの話。
「リトル・ダンサー」がかなりチラつく。
思春期の娘と下ネタ大好き親父の掛け合いが面白い。

誰も知らない(2004年製作の映画)

4.1

母親が帰って来なくなってからのサバイバル生活が凄まじい。
セリフのあるシーンないシーンの緩急が効いていて、見入ってしまった。
子役の「セリフ」が気になる。どの程度脚本通りなのか、一度読みたい。

怪物(2023年製作の映画)

4.0

大人たちの固定観念、先入観、思い込みに苦しめられる子どもたちの話。

鑑賞後の余韻がすごい。
映画の在り方とか意義とかについて考えさせられる。

バットマン リターンズ(1992年製作の映画)

3.9

誰視点で話が進んでいるのか、そこが曖昧なせいで乗りづらいが、バットマンが市民を轢き殺していくシーンはかなりいい。
この先どう名誉挽回するのか?楽しみにしていたが、ペンギンの評価を下げるという手法に少し
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エルム街の悪夢(1984年製作の映画)

4.1

『パプリカ』の元ネタが散見され、おお!となる。
ここが夢なのか現実なのか、境界線が曖昧になる感じは正に覚めない悪夢といった具合で面白い。
後半のフレディ―との対決で「パパ!見て!倒したわ!」には大笑い
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スミス都へ行く(1939年製作の映画)

4.4

前半中盤とかったるいが、後半のスミスの籠城劇が凄まじい。
やはりドラマは変化である。
議長のにやり顔にラブ。

シックス・センス(1999年製作の映画)

3.9

主人公がどっちつかずになっているせいか、いまいち食い足りない。

幽霊は見たいものしか見れず、死を受けいられないという設定が編集機能とマッチしていてよかった。

マジカル・ガール(2014年製作の映画)

4.2

面白い。
魔法少女という「願いに代償が付き物」というモチーフを実写と組み合わせた傑作。
少女たちの願いが男たちを狂わせ、負の連鎖を起こし続ける様は見ごたえがある。
また「トカゲ部屋」のブラックボックス
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テンダー・マーシー(1983年製作の映画)

3.9

洗礼笑った。
少しづつマックの過去が明かされていく構成は好きだった。
ちょっと物足りないが、落ちぶれたマックが再起していく話し。

偶然の旅行者(1988年製作の映画)

3.4

全然合わず。
主人公が受け身なのはいいとして、抱える「息子の死」という枷、葛藤が出来事の障害になっていない。
そのせいで離婚の危機を迎えたけど、さして問題なさそうな男の生活にしか見えないのだ。
やはり
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クライング・ゲーム(1992年製作の映画)

4.2

凄まじい、、
能動的でない受け身な主人公は、ストーリーを腐らせることが多いが、本作は違う。
主人公は受け身でありながらも、その抱える内的葛藤に観客は共感し、どこまでも観てしまう。

「あの」シーンもそ
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.3

初ライブで全くついていけない玉田に共感し、そしてその後の成長にも目頭が熱くなる。

上手くやろうとする沢辺が、ボロくそに言われ、謙虚と勇気を知る流れも良かった。響いた。

2時間あっという間。

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.9

何だろうこの物足りなさは…

本国の内戦とイニシェリン島での諍い。
メタに振り過ぎて主人公の行動に制約でもあるのか、変化が乏しい印象。

孤独でやることのないのは分かったから、そこから二転三転何か、ほ
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.9

うーん。
映像は凄いけど、話の葛藤軸とアクションの尺バランスが取れてないような気がする。
初回カンフーとジョブ登場があまりにも良かったため、アクションに関してはそこからは尻下がり感が否めない。

改め
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ロマンティックじゃない?(2019年製作の映画)

3.9

ラブコメ嫌いの女がその世界に入ってしまう、というメタ映画。 

コンセプトはいいがラブコメあるあるを擦り過ぎな気もする。

戻ってきてからの変化はお約束だが、やはりいい。

ピッチ・パーフェクトの二人
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ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

4.3

娘を亡くして「生きる意志」が衰弱しているライアンが、この旅を通して自己愛を、生きる意志を回復する様がよい。

個人的には、ジョージクルーニーの幻影を見るシーンが白眉。

ニューヨークの恋人(2001年製作の映画)

4.0

ニューヨークの街を白馬で駆けるお約束シーンは最高。
また、レオポルドの持つ1894年?のコード(知性・品性)で女性たちを落していくのもよい。
朝食とヴァイオリンディナーはやられて落ちない女性はいるのだ
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シンデレラ(1950年製作の映画)

3.8

ねずみが主人公と言っても過言でないほど彼らは活躍し、挙句馬に変えられてしまう。
しかし、その変身シーンが美しいのだ!(無論ねずみだけでなく)

やっと完成したドレスが姉妹に引き裂かれるシーンと義母の嫉
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きみに読む物語(2004年製作の映画)

4.2

アリーはロンとノア、どちらを選ぶのか。
そして、ノアとの物語を思い出すことはできるのか?
これでだけで最後まで見れる。

まとまり過ぎて寓話感が強いが、それが王道だ!

個人的にはしょっぱなの爺さんの
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或る夜の出来事(1934年製作の映画)

4.2

名作。
ヒッチハイクのシーンも笑えるし、ウェスリーのことを嫌いすぎるラストの父にも笑える。
第一印象が最悪というのもいい。
川渡りのシーンと藁に寝そべる令嬢の美しさたるや!

月の輝く夜に(1987年製作の映画)

4.2

めちゃめちゃ笑った。
みんな真面目な顔してアホなことしか言わない(笑)
そのギャップの面白みがこの作品の核と言っていいか。
日本のラブコメ界も見習って欲しい。

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

4.1

レコードを視聴する長回しシーンが白眉。
あのなんとも言えない初々しい雰囲気、交わりそうで交わらない視線にニヤニヤしてしまう(笑)

ラスト、二人が出した答えも気持ちが良いくらい爽やかで、ロマンチックで
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ひみつのなっちゃん。(2023年製作の映画)

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醜いアヒルの子の挿話と見にくい手鏡を紐付け、なっちゃんの自己肯定感の低さを描いたシーンに涙を誘われた。

理由はわからないが滝藤賢一も己の踊りに、或いは己自身に醜さを感じショーから遠ざかっていたのだろ
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めぐり逢い(1957年製作の映画)

4.3

ラスト泣いたなぁ。

ニッキーのことはあまり好きでなったが、祖母のために折った筆を取り画を送ったシーンで大好きになった。
めっちゃいいやつである。

船を降りてからの視線のやり取りもいいし、本作の説明
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逢びき(1945年製作の映画)

4.1

汽車が二人を引き離す。

ラスト、逢引き相手が主人公を尊重しアフリカ行きを決める流れもグッとくる。
プラトニックな感じがまたいい。

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