sawakさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

ドラえもん のび太の南海大冒険(1998年製作の映画)

3.5

徹底的に「のび太の宝島」の底本となっている名作。

ドラえもんが「無理ですね(棒)」って言うシーンが面白いです。

映画ドラえもん のび太の宝島(2018年製作の映画)

3.5

白目が大きめな80's大山的キャラデザには、藤子・F・不二雄への深いリスペクトを感じた。

「海賊」要素の後付け感など粗はあるが、大泉洋のキャスティングはハマっていたし、余すことなく伏線を回収しつつ、
>>続きを読む

映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)(2013年製作の映画)

3.0

アバンが変則的で期待を持てたが、結局劇ドラ史上屈指のドラえもんゲーに陥ってしまっていた。怪盗ドラックスは笑わせにきていたとしか思えん。

描線太めの劇わさドラ様式美にはこだわりを感じるし、千葉繁演じる
>>続きを読む

マダム・イン・ニューヨーク(2012年製作の映画)

4.0

Travelexで「うわっ…私の年収、低すぎ…?」って顔になってしまうのは万国共通の仕草なのかもしれない。海外旅行最初の関所。
円の価値落ちた、日本死ね!!!

詰め込みすぎ感は否めないけど、英語に関
>>続きを読む

バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

3.5

インドで親とはぐれたムスリムの少女を、信心深すぎるヒンドゥー教徒の青年がパキスタンへ送り届ける、究極の国境越えロードムービー。社会性と娯楽性を兼ね備えた作品。
この寓話性が現実の印パにおける宗教対立を
>>続きを読む

猫とピットブル/キットブル(2019年製作の映画)

3.5

PIXAR SparkShorts。
ピクサーが2Dアニメに挑戦した異色作。とはいえ背景レイアウトは3Dで、その上にアニメーターが手描きキャラクターをレイヤーとして重ねていくという労力たるや。

心をつむいで(2018年製作の映画)

3.5

PIXAR SparkShorts。
いわゆる「名誉男性」を目指すことになってしまう女性を“毛糸”に喩えたショートムービー。

毛糸のモケモケまで見てとれるテクスチャの表現が圧巻。もけもけ。

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(2017年製作の映画)

2.5

ツンデレおじさんを愛でるための映画。

七億年ぶりに金曜ロードショー観た。意外と吹き替えがいい仕事していた。

メランコリア(2011年製作の映画)

3.0

ラース・フォン・トリアー鬱三部作。
あらゆる欲から解き放たれて終末を迎えられる鬱病患者が羨ましく思えてしまう、構図の反転の見事さたるや。

キルスティン・ダンスト、繊細な役の割には骨格から武骨な感じが
>>続きを読む

ニンフォマニアック Vol.2(2013年製作の映画)

4.0

考えうる限り最も後味の悪いラストで笑うしかない。さすが。

セクシュアリティを排除する困難さを描くために、女性性を徹底的に痛めつけ、また同時に男性性を痛烈に皮肉るあたり、ラース・フォン・トリアーは真の
>>続きを読む

ニンフォマニアック Vol.1(2013年製作の映画)

3.5

ラース・フォン・トリアーの鬱三部作・完結編。ある意味コミカルにすら思えるけど。

色情狂の数奇な性遍歴を描く、ヨーロッパ版『好色一代女』。

エリックを探して(2009年製作の映画)

3.0

ケン・ローチ×ポール・ラヴァーティ祭りを一旦切り上げる。

冴えない中年男性のもとに突然あのエリック・カントナが現れるという謎展開。

麦の穂をゆらす風(2006年製作の映画)

3.5

アイルランド独立戦争と、その後の内戦を描いた戦争映画。

相変わらず無駄がないし、救いもない。

SWEET SIXTEEN(2002年製作の映画)

3.5

オイディプースをなぞった父殺しをめぐる脚本。

曇天のスコットランド感。「どん詰まり」を表す海岸のカットが印象的。

天使の分け前(2012年製作の映画)

3.5

社会奉仕活動を命じられていた若者たちがウイスキーづくりに没頭する話…かと思ったら裏切られた。
きれいごとで終わらせないところに、ケン・ローチの諦念やそれでも湧き上がる怒りが感じられる。

今年の東大
>>続きを読む

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

4.0

恐ろしく良くできた社会派ミステリ。

バブル期日本の原作を見事に換骨奪胎し、現代韓国の格差とそれに伴う鬱屈とした雰囲気や、北朝鮮との関係に基づく若者たちの内に秘めた暴力性などが、痛いほど感じられた。お
>>続きを読む

幸福路のチー(2017年製作の映画)

4.5

タイのWisut Ponnimitらに代表される、現代アジアン・ポップアート的カットが印象的。水彩画風。

それらを今敏ばりにアニメーション由来の想像力で繋いでいく編集も冴えていたし、そもそも題材だけ
>>続きを読む

さよならテレビ(2019年製作の映画)

4.5

東海テレビ報道局を1年追った異色作。
テレビの表象として、主な登場人物である外プロの契約記者でジャーナリズムを追求する澤村は「過去」を、度重なる不祥事でコンプライアンスを過剰に意識するようになったアナ
>>続きを読む

新聞記者(2019年製作の映画)

3.0

現政権の政治スキャンダルを扱う作品として、「ここまでできた」ことと「ここまでしかできなかった」こと、それぞれの点に適切な形で批評がなされることを望む。

その上で製作陣の心意気は買いたいが、やはり生物
>>続きを読む

僕たちは希望という名の列車に乗った(2018年製作の映画)

4.5

ハンガリー動乱を受けて黙祷を行った東ドイツの学生たちが、社会主義国家の圧力と向き合う青春ドラマ。

自分の将来と国家のあるべき未来を天秤にかける究極の選択。群像劇でそれを描くが、登場人物それぞれで過不
>>続きを読む

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

3.5

美しすぎるピカレスクロマン。

サイコパスをサイコパスとして描かず、原題の通り「天使」としか思えないカットが中心で、また説明を極力省いた空白感がよかった。

恋恋風塵(れんれんふうじん)(1987年製作の映画)

3.5

「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」みたいな汚い日本語では決して追いつけない、声に出して読みたいタイトル。そして究極のジャケ写詐欺。

「すべては縁だ」

ジョニーは行方不明/台北暮色(2017年製作の映画)

4.0

現代台北に生きる若者の孤独感。

(ご本人がTwitterに投稿してたから大丈夫だろうけど)前に座ってた井浦新さん、スタイル良すぎてそちらも印象的。

ミッション:インポッシブル3(2006年製作の映画)

3.5

立体機動装置もどきを多用していて『進撃の巨人』かと思った。バチカンに侵入するのまさにそれ。

ハッピー・アニバーサリー(2018年製作の映画)

3.0

“パグ弁護士”みたいな、2人だけの世界の描写が愛らしい。

怪怪怪怪物!(2017年製作の映画)

4.0

YEN TOWN BANDの『My Way』、やはり最高すぎる。

爽やかだけど真芯の部分は中島哲也みたいなエグみでよかった。いじめや独居老人といった社会問題にまで切り込んだ、という評価は買い被りすぎ
>>続きを読む

デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.0

無意味でだらだらと続くダイアローグだけで、見事に7人の女性を描き分けていて、ただただ圧巻。

放課後ソーダ日和-特別版-(2018年製作の映画)

4.0

側溝の蓋を踏み切る音の抜けが良すぎてこれが青春かとさめざめ泣いた。

そんな環境音はもちろん、序盤の羊文学の劇伴もかなりよかった。JG勢が良い良い言い続けるから訝しく思ってたけど、きのこ帝国とかより断
>>続きを読む

ぼくの名前はズッキーニ(2016年製作の映画)

3.5

寺田心見てるか?
アテレコっつうのはこうすんだよ(明日がんばってね)。

ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

4.0

奇才にして鬼才のウェス・アンダーソン自ら認める「空想の記憶」を基にした作品。健康的な日本人男性にとっては「授業中にテロリストが襲来する」モノだろうし、アメリカ人には「ボーイスカウトで覚えたスキルで女の>>続きを読む

ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)

3.0

タイトルが本当に好き。
あと空港も好きなので。

冒頭で9.11に言及したのに、空港のセキュリティがザルザルのザルなのはご愛敬。結局だれがどうなったのかほぼ記憶に残らない。

ヨーヨー・マと旅するシルクロード(2015年製作の映画)

3.0

ヨーヨー・マ率いる多国籍バンドのドキュメンタリー。

シルクロード周辺国の「We are the world」だった。

カジノ(1995年製作の映画)

3.5

劇中のデ・ニーロにとどまらず、現実のスターダスト・ホテル&カジノも既に爆破解体されているの、最高に盛者必衰の理って感じだ。

シャロン・ストーンは本作のヤク中演技でGGを勝ち取ったわけだが、マジで酔っ
>>続きを読む

プリティ・ウーマン(1990年製作の映画)

3.0

ジュリア・ロバーツ演じる娼婦のシンデレラストーリーということで、確かにコールガール=処女性からの解放=性的快楽の肯定ともとれるし、また着飾り消費活動で自己実現するあたりが、“ネオ”・フェミニズム映画な>>続きを読む