ardantさんの映画レビュー・感想・評価

ardant

ardant

1980年代、その頃亡くなった私の母が生まれ育った噴火湾沿いの小さな町にある牧場で生まれた1頭の馬、私が好きだった「メジロアルダン」から、ハンドルネームを取りました。
2018年より、鑑賞した映画について、可能な限り感想を記していくことに。

映画(101)
ドラマ(0)

ビリギャル(2015年製作の映画)

4.0

出来すぎた話であり、話の組み立てもありふれたものなのだが、私は、この作品に十分に満足したし、感動した。

有村架純は、昔好きではなかったのだが、『ナラタージュ』ですっかり気に入ってしまった。吉田羊、伊
>>続きを読む

世界は今日から君のもの(2017年製作の映画)

-

なぜ、尾崎将也ともあろう者が、このような中途半端に内向きな作品を自分がメガホンを取ってまで、作ろうとしたのかがわからない。

本当に、自分が撮りたかったものなのだろうか。そうだとすれば、私は彼に期待し
>>続きを読む

英国総督 最後の家(2017年製作の映画)

4.8

数多くのインド独立を扱った映画、例えば『ガンジー』(リチャード・アッテンボロー,英,1982)などと比較しても、それを凌駕するほど素晴らしく、心を動かされた作品だった。

この作品では、最後の総督、マ
>>続きを読む

劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-(2018年製作の映画)

4.0

この作品の清々しさは、若者たちの成長とそれに伴う巣立ちの物語だったからだろう。そうして、出演者達自らが、十年の間に、築き、繋いできた絆がスクリーンの中からひしひしと伝わってきた。

本来のメインである
>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

-

是枝裕和監督が他の映画人と違うところは、彼は、まったくゼロから作品を作り上げることだ。原案を書き、脚本化し、映像化するその気概であり、力だ。それに私は畏敬の念を持つ。そして、彼は、映画を作ることに他の>>続きを読む

恋妻家宮本(2017年製作の映画)

3.5

深夜、事件で慌ただしい名古屋の警察署に、刑事、森山未來が着任の挨拶に向かう。そこには曲者の刑事、武田鉄矢がいた(『リミット-刑事の現場2-』、2009、NHK)。

髪をひっつめ、全身黒尽くめの服装で
>>続きを読む

8年越しの花嫁 奇跡の実話(2017年製作の映画)

4.5

本作品は、いい脚本家といい監督が組むと、難病ものなどに関係なく、いい作品となる見本のように思える。
そして、私はもしこの作品が実話ではなく、岡田惠和のオリジナルだったとしたらと考えてしまう。その場合、
>>続きを読む

心と体と(2017年製作の映画)

4.5

素晴らしい作品だった。

年齢を重ねるにつれて、映画をみるということは、既視感との戦いになる。十代の頃の、何を見ても、自分の世界では新鮮と感じられるものがだんだんなくなっていく。そうして、感動できる作
>>続きを読む

告白小説、その結末(2017年製作の映画)

-

構成に破綻はなく、さすがにロマン・ポランスキーだと思ったが、彼である必要があったのかが疑問である。

金曜日の午後、上映されていた横浜の小さな映画館には、客は15人程度しかいなかった。その前に上映され
>>続きを読む

女と男の観覧車(2017年製作の映画)

-

本作品とロマン・ポランスキーの『告白小説、その結末』のどちらを観るか迷ったが、開始時間の関係で本作品を選んだ。ウィメンズデイのためなのか席は9割方埋まっており、うち女性が9割程度いた。さて、ここからが>>続きを読む

ナラタージュ(2017年製作の映画)

4.8

ささやかだが、幸せな時間が、あっという間に過ぎ去っていった。

この作品の評価は低い。だが、私には、行定勲監督の作品の中では、最も好きな作品になったことは確かである。
この作品で、私は、一つ一つの場面
>>続きを読む

空飛ぶタイヤ(2018年製作の映画)

4.5

長瀬智也の眼差しが熱い。
他のレビューでも触れたが、『白線流し』(96、フジテレビ)で、寡黙で星の好きな高校生を演じてから、20年以上経っている。今回は、たくましく成長した大人の男に魅せられてしまった
>>続きを読む

ジャンプ(2003年製作の映画)

4.5

素敵な物語の作品だ。人生への悲哀、人への想いを深く強く感じてしまう。

このDVDをなぜ、借りたのかも忘れてしまっていたのだが、始まって15分程経った頃には、画面に釘付けになっていた。

半年前から付
>>続きを読む

修道士は沈黙する(2016年製作の映画)

3.0

作品の最初、海に面した会場に向かう修道士を乗せた車を、横からと上空から映すシーンを観ると、映画だなあと思ってしまう。それを含め、全編にわたって、落ち着きと重厚さを感じる作品だ。

金融システムのグロー
>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

2.0

男目線のせいかもしれないが、全く共感できるものがなかった。

私にとっては、本作品と同様に十代後半の少女の揺れる気持ちをテーマにした『恋は雨上がりのように』のさわやかさと躍動感を味わった後では、只々退
>>続きを読む

恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

4.8

久し振りに映画館で味わった至福の時間だった。
もし、映画的なものというものがあるとして、それが映画でしか表現できないものであるとしたら、そんな高尚なものは、この作品にはなかったのかもしれない。通俗的で
>>続きを読む

友罪(2017年製作の映画)

2.5

またしても、期待を裏切られた。ここまで、裏切られると期待する方が馬鹿なのだろう。
作品の約2/3まではかなりのものだったのだが。
生田斗真演じる元ジャーナリスト廻りの話が陳腐で、一気に気持ちが萎えてし
>>続きを読む

天使のはらわた 赤い教室(1979年製作の映画)

5.0

粒子の粗い画面から始まるこの映画の中の映画から、あの余りにも美しいラストの別離まで、曽根中生の眼は、一人の堕ちて、朽ち堕ちていくしかない女を、冷徹にそしてストイックなまでに厳正にみつめ続ける。
>>続きを読む

ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

3.5

大好きなミシェル・ウィリアムズと監督リドリー・スコットということで、本年上半期で、最も期待した作品だった。

しかし、心に響くものがない。

ミシェル・ウィリアムズ演じる母親に、3人の子供を独力で育て
>>続きを読む

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

3.0

あのように、投げ出され、突き放されると、あの二時間は何だったと思ってしまう。

家に帰ると、朝日新聞の夕刊に監督のインタビューが載っていた。そこで、彼は、次のように述べている。『商業的な繁栄の陰で貧困
>>続きを読む

モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

4.2

私にとっては、5月15日現在、本年公開され、観た洋画で、本作品は、最も気に入った作品だ。

監督アーロン・ソーキンは、脚本家として、『スティーブ・ジョブズ』、『マネーボール』、『ソーシャル・ネットワー
>>続きを読む

未来予想図 〜アイシテルのサイン〜(2007年製作の映画)

3.7

松坂慶子つながりで、発見した映画だ。
べたべたの恋愛映画だと思っていたが、それはそれなりに、結構いいのだ。

松下奈緒演じる雑誌記者が、松坂慶子演じる母との会話、取材先の花火職人一家とのふれあいをとお
>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

2.0

またしても、期待を裏切られた。
なにか、変わったあるいは新鮮なことはあったのだろうか。
昔を知っている我々にとっては、『ALWAYS 三丁目の夕日』の別バージョンのように思えて仕方がない。

それにし
>>続きを読む

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

4.0

あの国では、アマスポーツの世界でさえ、ヒールが必要なんだろう。
エンドロールに、ハーディング本人が滑る映像が挿入されているが、嫌われるような顔をしている。

ハーディングを演じたマーゴット・ロビーは魅
>>続きを読む

私を忘れないで(2016年製作の映画)

3.0

交通事故で過去10年分の記憶をなくした30歳代の男性弁護士が、その記憶を少しづつ取り戻していく過程を描いた物語だ。

数多くの泣かせるシーンがあるが、どういうわけか、観る側に伝わってこず、泣けない。
>>続きを読む

男と女(1966年製作の映画)

3.5

何十年前に観たが、詳細はしっかり忘れていた。
この映画は物語ではなく、雰囲気で見せる映画だ。
だから、映画館じゃなくちゃだめだ。

アヌーク・エーメの煙草を吸う時の指使いがエロティックだと、昔、誰かが
>>続きを読む

サバービコン 仮面を被った街(2017年製作の映画)

1.5

うぅっ。
面白くなかった。
寝てしまった。

ジョージ・クルーニーが何を言いたかったのかがわからない。
まさか、今更、人種差別でもあるまいし。
邦題のとおり、「仮面」の世界?
少年たちの純粋さと大人た
>>続きを読む

きみに読む物語(2004年製作の映画)

4.0

観終わった時、私は、この二人の「成就した」恋よりは、さりげなく触れられる、主人公の女の母と誰だったかも忘れられた男との「叶わなかった」恋に思いを馳せた。

この作品を、どういうわけか、封切り時に観たこ
>>続きを読む

アンロック/陰謀のコード(2017年製作の映画)

2.5

確かに陰謀だった。
あの言い訳は、何度聞いたことか。

なぜ、マイケル・ダグラスがこんなとこにいるのか?
それで、この映画は終わってしまった。

主人公の女尋問官の苦悩の表現が、うわべだけだ。

しか
>>続きを読む

探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点(2013年製作の映画)

2.0

以下、おもしろくない理由

1.コメディなんだろうが、中途半端。なんで、兄妹愛を出して来なければならないかわからないし、その動機が突飛で貧弱で陳腐。もっと、コメディに徹するべき。

2,尾野真千子の魅
>>続きを読む

愛する人(2009年製作の映画)

4.8

私的に、かなり好きな映画だ。

最近観た『扉をたたく人』が、初老の男の孤独からの再生の物語だとしたら、本作品は「二人」の孤独な女の再生の物語といえるかもしれない。

年老いた母を看護し、自らも介護療法
>>続きを読む

扉をたたく人(2007年製作の映画)

4.9

静けさと落ち着きの漂う印象的な映画だ。

良質な映画というのは、この映画のようなことを言うのだろう。数分観ただけで、画面が、「この映画はいい映画ですよ」とささやいたようにさえ思えたのだから。

主人公
>>続きを読む

私の中のあなた(2009年製作の映画)

4.3

どうしようもなくやるせない、桃井かおり主演の『生きてみたいもう一度 新宿バス放火事件』(85,恩地日出夫)を観た直後に、この作品をみて、妙な感慨に浸ってしまった。
片や、安っぽいヒューマーニズムなんか
>>続きを読む

幼な子われらに生まれ(2017年製作の映画)

4.5

妻の連れ子にボロクソに言われ、家族を守るために左遷させられ、それでもつぎはぎだらけの家族というちっぽけな共同体を守ろうとする浅野忠信。
ちっぽけだからこそ守る価値のあることぐらい、家族を積極的に持とう
>>続きを読む

ダンガル きっと、つよくなる(2016年製作の映画)

4.0

私は観る前、この作品は、インドという国で、女性がレスリング界という特殊な世界に入っていく時の、制度的な障壁、閉鎖的な社会風潮に対する苦悩などが描かれているものと思っていた。
しかし、インドという国でさ
>>続きを読む

化粧師 KEWAISHI(2001年製作の映画)

4.5

また、掘り出し物をみつけました。

「みんな、それぞれの場所で、いろんな人生を演じている。たとえ、舞台に立たなくても、女はみんな女優なの。苦しいこと、つらいことがあっても、演じることで、一日が幸せに過
>>続きを読む

>|