1969年、ウッドストックと同年夏にNYで開催され、30万人を集めたもう一つの大規模フェス「ハーレム・カルチュラル・フェスティバル」の全貌を50年間もの封印を解いて蘇らせた本作は、若かりし頃のスティー>>続きを読む
第二次世界大戦中、ノルウェーに住むユダヤ人のブラウデ家を襲った悲劇を実話ベースで描いた本作を観ていると、戦争という狂気の濁流に人々は簡単に押し流されてしまう怖さを感じる。
映画の冒頭ではブラウデ家の長>>続きを読む
「パントマイムの神様」と呼ばれたフランスのアーティスト、マルセル・マルソーは勿論知っていたが、彼が第2次世界大戦中にユダヤ人孤児を救っていたということは本作を観て、初めて知った。
このマルセル・マルソ>>続きを読む
昨年からのコロナ禍でワクチンを提供する製薬会社の存在がこれ程までに大きいことを実感させられたが、「アクアマン」のジェイソン・モモアが主演するアクション作品は、それを反映するかのように製薬会社の利潤追求>>続きを読む
「人は女から生まれ、人生は短く、苦しみは絶えない。」とヨブ記 14章1節にあるが、M.ナイト・シャマラン監督による最新作では、バカンスを過ごすために訪れた美しいビーチで、時間が異常なスピードで加速して>>続きを読む
直木賞作家・佐藤正午さんの同名ベストセラーを藤原竜也主演で映画化した本作では「一家失踪事件」「謎の偽札」「裏社会の男」という、物語のカギを握る3つの謎が明かされる。
この一見関係のない3つの謎がどう繋>>続きを読む
かつての栄光も今は昔、輝いていたジブリの王国が凋落する様は、長年ファンだった一人として辛い。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズの同名児童文学をスタジオジブリが初の長編3DCGアニメとして映像化した作品だが>>続きを読む
1960 年代末、社会正義を求めるアメリカの市民運動は疾風怒濤の時期を迎え、リベラルな白人たちをも巻き込んだ人種差別撤廃運動は1964年の公民権法制定という結果を生む。
ところが、1968年のマーティ>>続きを読む
津村記久子さんの第21回太宰治賞を受賞した作品「マンイーター」を改題したもので、2005年11月1日にデビュー作として筑摩書房からした原作小説を、佐久間由衣さんと奈緒さんの共演で吉野竜平監督が映画化し>>続きを読む
イ・ビョンホンとハ・ジョンウ、更にマ・ドンソク、チョン・ヘジン、ペ・スジという豪華キャストで描くディザスターパニックアクションは、北朝鮮と中国の国境にある白頭山が突然噴火し、更なる大噴火が起これば朝鮮>>続きを読む
NBAの人気バスケットボール選手レブロン・ジェームズ主演で、バーチャルワールドを舞台に究極のeスポーツバトルを実写とアニメの融合で描くアドベンチャー映画は、正に“オールスターキャスト”と銘打てる程に、>>続きを読む
東日本大震災をはじめとした天災、そして今回のコロナ禍と、掛け替えの無いものを失ってばかりの試練が続いていて、喪失感や虚無感、諦念や閉塞感に囚われがちなこの頃だが、児童文学作家の柏葉幸子さんによる同名小>>続きを読む
ジム・ジャームッシュがニューヨーク大学の大学院映画学科の卒業制作として16mmフィルムで撮った処女作では、タイトルの「永遠の休暇」が表すように、主人公の高校生アリーがニューヨークの寂れた裏通りを歩き回>>続きを読む
柚月裕子さんの小説を原作に、広島の架空都市・呉原を舞台に警察とやくざの攻防戦を過激に展開した前作から3年後を、完全オリジナルストーリーで描く続編では、暴力組織の抗争に巻き込まれ殺害されたマル暴の刑事・>>続きを読む
感染という言葉を聞くと敏感になってしまうこの頃だが、人と交わったことでうつり、うつった本人しか見えない「それ」がひたひたと迫って来て、死をもたらすという、これ程今日的なホラー作品は無いような気がする。>>続きを読む
本作の脚本・監督そして主演を務めたスザンヌ・ランドンは、2000年にフランスの名優バンサン・ランドンとサンドリーヌ・キベルランの長女として生まれ、15歳の時に誰にも打ち明けられず、自身の内側に抱えてい>>続きを読む
「17歳の瞳に映る世界」で第70回ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞したエリザ・ヒットマン監督手がけた長編デビュー作は、思春期の少女の性と青春の刹那を瑞々しい感性と演出で描き出していく。
或る夏のブルック>>続きを読む
村上春樹さんの短編小説集「女のいない男たち」に収録された短編「ドライブ・マイ・カー」を、濱口竜介監督・脚本により映画化した本作では、主人公の舞台俳優で演出家の家福悠介が、急逝した妻・音が残した秘密で懊>>続きを読む
エイダン・チェンバーズの小説「Dance on My Grave」をフランソワ・オゾン監督が映画化した本作は、フランスのノルマンディーの海辺の町を舞台に、16歳の少年アレックスは運命的な出会いした18>>続きを読む
本作には重度の潔癖症の男女が登場するが、2人がルーチンとしていること、買い物は月一、外出時は“完全武装”スタイル、アルコール除菌を含めた家の掃除は欠かせない等、現在の新型コロナウイルス感染爆発下の生活>>続きを読む
世界的ダンサーのリル・バックにスポットを当て、その驚異的なダンスの秘密と彼が育った街メンフィスを描いたこのドキュメンタリーを観て、地元のローカルに根付いてムーブメント化したストリート・ダンス「メンフィ>>続きを読む
田中千禾夫さんの傑作戯曲「マリアの首 ―幻に長崎を想う曲―」を松村克弥監督が高島礼子さんと黒谷友香さんの共演で映画化した本作は、原爆によって心身に癒されぬ傷を負った人々を通して、戦争とは何か、人間の尊>>続きを読む
豊田利晃監督最新作は、明治初期を舞台に或る流れ者の侍が「井戸に毒を撒いて疫病を広めた罪」で切腹を命じられ、侍のその後を豪華ミュージシャンによる音楽との競演で描く26分の短編。
侍役に窪塚洋介さん、介錯>>続きを読む
浅野いにおさんの同名漫画を石川瑠華さんと青木柚さんのW主演でウエダアツシ監督が実写映画化した本作は原作の世界観を壊すことなく、大人と呼ぶには非力だけど、子供というほど幼くもない中学時代を、ハードな性愛>>続きを読む
ザック・スナイダー監督にとって2004年の「ドーン・オブ・ザ・デッド」以来17年ぶりのゾンビ映画は、ネバダ州モハーベ砂漠にある24 時間営業のカジノなどの娯楽施設を中心とするナイトライフで有名なリゾー>>続きを読む
2020年の東京オリンピック開催に向けた国立競技場の建て替えの為に2017年に取り壊された公営住宅を追ったドキュメンタリーでは、大半が平均年齢65歳以上住民が東京都からの一方的な移転要請で転居せざるを>>続きを読む
チネマット限定試写会で鑑賞。
転職や出産も35歳までと一説に言われているが、ヒロインで地方局のアシスタントプロデューサーとして働く33歳の女性・景は、正に人生の正念場を迎えていると言っていい。
そんな>>続きを読む
実在したスペイン人画家ジュゼップ・バルトリ(1910年〜1995年)の半生を綴った長編アニメーションは、画家自身の作品を引用したヴィジュアルイメージを挟みつ、1930年代末から現在までを行き交いながら>>続きを読む
森に囲まれた家で一人暮らしをする老女エドナが姿を消したとの通報を警察から受け、急遽、実家に駆け付けた娘ケイと孫娘サムは彼女が認知症に苦しんでいた痕跡を発見する。
2人が心配して捜索している或る日、突然>>続きを読む
マリヤム・トゥザニ監督が過去に家族で世話をした未婚の妊婦との想い出をもとに映画化した長編デビュー作は、地中海に面する北アフリカの国モロッコを舞台に、夫々孤独を抱える2人の女性がパン作りを通して心を通わ>>続きを読む
田島列島さんの同名コミックを上白石萌歌さん主演での沖田修一監督が実写映画化した本作は、偶然、同じアニメファンであることが分かったことが切っ掛けで意気投合した同じ高校2年生の美波ともじくんが一夏の冒険を>>続きを読む
孤独な盲目の老人の家に押し入った若者たちが思いがけない反撃を受け、恐怖を味わうさまを描いてロングランヒットとなったホラー「ドント・ブリーズ」の続編は、その惨劇から8年、盲目の老人は屋敷で一人の少女を大>>続きを読む
DCコミックスに登場する悪役たちがチームを組んで戦う姿を描いたデビッド・エアー監督による「スーサイド・スクワッド」を、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズのジェームズ・ガン監督が新たに描いた>>続きを読む
2005年に神木隆之介さん主演で三池崇史監督がリメイクした「妖怪大戦争」を、寺田心さん主演で三池監督が再びメガホンとって映画化した本作は、日本列島を南北に縦断する大地溝帯・フォッサマグナから妖怪獣が出>>続きを読む
ショーン・レビ監督がライアン・レイノルズとタッグを組んだ本作では、オンライン参加型アクションゲーム「フリー・シティ」を舞台に、普段は銀行の窓口係として強盗に襲われる毎日を繰り返していたモブキャラのガイ>>続きを読む
単館系ながら「ベイビーわるきゅーれ」が高評価でヒットしているが、本作は「プレシャス」でアカデミー脚本賞を受賞したジェフリー・フレッチャーがオリジナル脚本で初監督を務めた2011年製作の、お手軽な仕事だ>>続きを読む